2016年7月13日 (水)

都知事選を考える・<都知事選>自民、増田氏以外の応援処分

<都知事選>自民、増田氏以外の応援処分

毎日新聞 7月12日(火)21時35分配信

 東京都知事選の告示まで2日に迫った12日、自民党東京都連は11日、前岩手県知事の増田寛也氏(64)の推薦を決めると同時に、所属する国会議員や地方議員に対し、党が推薦していない候補者を応援した場合に除名などの処分を科すとする文書を配布した。

 自民党衆院議員の小池百合子元防衛相(63)が出馬表明しており、組織を引き締め、分裂選挙の影響を可能な限り避ける狙いがあるとみられる。

 文書は「都知事選における党紀の保持について」と題し、都連会長の石原伸晃経済再生担当相や都連幹事長の内田茂都議らの連名で出された。党公認・推薦候補者以外の者を応援してはならない▽各級議員(親族含む)が非推薦の候補を応援した場合は除名等処分の対象となる--などとしている。


これは典型的なオウンゴールです。「親族も含む」って、いくらなんでも封建時代じゃないんだから……。「都連会長の石原伸晃経済再生担当相や都連幹事長の内田茂都議らの連名」というのがすごいです。

歴史は繰り返すというか、かつて似たような「事件」がありました。1999年4月11日に施行された石原慎太郎が初当選したときの都知事選で、石原慎太郎は「選挙戦中に古巣である自民党東京都連から怪文書(オウム真理教関連)を撒かれ、その文書をファックスで発信した人物を告訴し、自民党や都連が謝罪に追い込まれた」というのです。このときも自民党は分裂選挙でした。Wikipediaは1999年の都知事選を次のように解説しています。

1999年東京都知事選挙

前知事の鈴木俊一が推進した箱物行政の行き詰まり、バブル景気の崩壊による財政危機、首都機能移転論、ダイオキシンに代表される公害問題が争点化した。

再選出馬が有力視されていた青島幸男は、任期切れの間際に不出馬を表明した。東京2区選出の衆議院議員で、民主党副代表の鳩山邦夫が民主党を離党、議員辞職して出馬を表明し、青島は鳩山を後継指名した。

自民党は、森喜朗幹事長の「公明党が同調しやすい候補を」の一声で、元国際連合事務次長でコーセー創業者の女婿である明石康を擁立する。これは10月に成立する自自公連立政権に向け、自民・公明両党の選挙協力を円滑にするための布石であった。一方、東京15区選出の衆議院議員で、自民党の柿澤弘治東京都連幹事長は森の決定に従わず、衆議院議員を辞職して都知事選出馬を強行したため、自民党を除名された。

また、元東京大学助教授で、北海道知事選挙への出馬が取り沙汰されていたタレントの舛添要一も自民党東京都連の一部に推され、無党派での出馬を表明する。元参議院議員で大正大学客員教授だった野末陳平も一時は立候補の動きを見せたが撤回し、舛添を支援した。

テレビドラマ『3年B組金八先生』のモデルになった元中学校教諭で、元全労連議長の三上満も明るい革新都政をつくる会に擁立され、共産党推薦で立候補する。一方で退潮傾向の著しい社会党の後継政党である社会民主党は、公認はおろか推薦すら出せなかった。

告示日が間近となり各陣営とも選挙戦に向けての準備を進めていた中、1995年4月に国会議員在職25年表彰を受けた直後、突如衆議院議員を辞職し、その後しばらく政界から遠ざかっていた石原慎太郎が1975年東京都知事選挙とは異なる立ち位置で出馬を表明する。この結果、保守陣営からは石原、鳩山、舛添、明石、柿澤の5人が乱立することとなる。なお、石原は選挙戦中、古巣である自民党東京都連から怪文書(オウム真理教関連)を撒かれ、その文書をファックスで発信した人物を告訴し、自民党や都連が謝罪に追い込まれた。

選挙結果がどうなったかというと、

 1999(平成11)年4月11日執行

 ※当日有権者数:9,521,120人 最終投票率:57.87%(前回比:+7.20ポイント)
 候補者名  年齢  所属党派 新旧別   得票数 得票率 推薦・支持
 石原慎太郎  66    無所属   新  1,664,558票 30.47%  なし
 鳩山邦夫    50    無所属   新   851,130票 15.58%  民主 推薦
 舛添要一    50    無所属   新   836,104票 15.30%  なし
 明石康      68    無所属   新   690,308票 12.63%  自民・公明 推薦
 三上満      67    無所属   新   661,881票 12.11%  共産 推薦
 柿沢弘治    65    無所属   新   632,054票 11.57%  なし
 
 以下省略

知事選で無党派層にソッポを向かれてしまうと、たとえ自民・公明の推薦候補でも馬群の中に沈んでしまいます。
 
さらに東京都では無党派層が圧倒的第一党であることを如実に示した選挙があります。1995(平成7)年4月9日執行の都知事選です。このときは「東京都知事選では史上初のオール与党相乗りで立候補」した石原信雄がなんと落選してしまいました。当選したのは青島幸男です。

 1995(平成7)年4月9日執行

 候補者名 年齢 所属党派 新旧別   得票数  得票率 推薦・支持
 青島幸男  62   無所属   新    1,700,993票     36.60%     なし
 石原信雄  68   無所属   新    1,235,498票     26.59%     自民、社会、自由連合、公明推薦 さきがけ支持
 岩国哲人  58   無所属   新     824,385票     17.74%     東京都民党 推薦

 以下省略

Wikipedia は1995年の都知事選を次のように解説しています。

1995年東京都知事選挙 4月9日施行

4期16年の長きにわたり東京都知事を務めた84歳の鈴木俊一が不出馬により勇退した。バブル景気の好況に乗り、鈴木が推進してきた箱物行政の象徴的存在である世界都市博覧会、東京臨海副都心開発の処遇が大きな焦点になった。

当時の都議会のオール与党体制に不満を持つ勢力は、前の島根県出雲市長で、ユニークな行政手腕の評価が高かった岩國哲人を擁立した。また、マッキンゼー・アンド・カンパニー出身の経営コンサルタントで、平成維新の会を立ち上げたばかりの大前研一も「新・薩長連合」をスローガンに掲げて立候補した。

続いて、自民・社会・公明・民社・自連・連合が推薦し、さきがけが支持する石原信雄が、東京都知事選では史上初のオール与党相乗りで立候補した。石原は鈴木同様自治省出身で内閣官房副長官を務めた経験があり、鈴木都政の継承を掲げた。あらゆる面において最有力候補と見做されうる人物だったが、阪神・淡路大震災などの影響で官房副長官退官が2月までずれ込み、正式な出馬表明は告示16日前という慌ただしさで、中央政界・官界では名前が知られていても一般都民への知名度で劣る点を最後まで払拭出来なかった。

そこへ「世界都市博覧会中止・東京臨海副都心開発見直し」「破綻した2信組の救済反対」を掲げ、青島幸男が無党派を標榜して出馬。告示の13日前だったが、高い知名度を生かした選挙戦を展開した。

都知事選に関して詳しくは → https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E9%81%B8%E6%8C%99#1999.EF.BC.88.E5.B9.B3.E6.88.9011.EF.BC.89.E5.B9.B44.E6.9C.8811.E6.97.A5.E5.9F.B7.E8.A1.8C

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2016年7月12日 (火)

「ゴルゴ13」第563話「ラブバード」を読む

過激派のテロが多発する今日、テロリストの入国を警戒してどこの国でも入国審査が厳しくなっています。入国審査の厳しい折、ゴルゴ13はどのようにして各国に出入りしているのでしょうか。第563話「ラブバード」は、こうした疑問に対する回答の話でもあります。まあ、密入国です。
 

 
●米国バージニア州に仲の良い中年の夫婦がいました。夫の名前はジョン、妻の名前はメアリーです。この夫婦は二人とも政府のインテリジェンス機関のエージェント(情報諜報員)です。

夫のジョンは世界中の船舶の動向と船主の情報を収集している"国際海洋インテリジェンスセンター"に勤務しています。一方妻のメアリーは衛星からの画像分析や世界各地の精密な地図を作製している"NGA(国際地球空間情報局)"で働いています。
 
 

●米国メリーランド州のボルチモアにジェントルマン・カンパニーという海運会社(?)があります。この海運会社が所有する"小型バラ積み貨物船"の動向に数年前からジョンは奇妙な符合を発見していました。
 
この小型貨物船が寄港して数日または数週間後に、近隣国で"重要人物"の殺害などの事件が起きるというのです。そして起きた事件はいつも迷宮入りです。

殺害事件は明らかにプロのスナイパーの仕事です。ジョンはこの小型貨物船はプロのスナイパーを乗せた工作船に違いないと考えました。しかし、上司に進言しても個々の殺人事件は守備範囲外だと言われてしまいます。
 

一方、妻のメアリーは国際地球空間情報局でテロリストのアジトを発見する仕事を担当していました。メアリーが気になっていたのはテロリストというよりもある"ガンマン"のアジトでした。アジトは世界中にありました。しかし、アジトが発見・摘発された後もそのガンマンが捕まったという報告がありません。大物であることに間違いないのに正体不明です。
 

●ジェントルマン・カンパニーの小型貨物船が動き出しました。小型貨物船はマイアミのエバーグレーズ港に入りました。この小型貨物船の動きを追っていたジョンは独力でその正体を突き止めてやろうと考えました。上司に報告しても相手にされないからです。ジョンはマイアミに行くつもりです。

一方、妻のメアリーも正体不明のガンマンのアジトの候補が複数マイアミにあることを発見していました。メアリーもマイアミに出かけて行ってアジトの詳細を確かめたいという衝動にかられていました。

ジョンとメアリーの夫婦は週末を利用してマイアミに旅行することにしました。よせばいいのにそれとは知らずにゴルゴ13に近づいていきます。

ジェントルマン・カンパニーの"G"、ガンマンの"G"、二人が追いかけている人物のコードネームは期せずして"G"です。その"G"の正体がゴルゴ13とは……。

ゴルゴ13はマイアミでゴルフ中の不動産王を狙撃した後、ジョンとメアリーの夫婦も交通事故に見せかけて葬り去りました。もっと早く"G"の正体がゴルゴ13だと気がついていれば、深追いすることもなくこの夫婦も殺されないで済んだかもしれません。

 
●ジョンとメアリーがマイアミに旅行に出かける際、ペットショップで知り合った謎の老紳士につがいのインコ"ラブバード"の世話をお願いしていました。

この老紳士は"国立媒体発掘センター"のゴルゴ13専門のエージェント(情報諜報員)でした。ジョンとメアリーの夫婦と老紳士はお互いが政府機関のエージェントだとは知らずに、ただラブバードという小鳥が縁で知り合いになっていました。

老紳士はラブバードの世話を引き受けたため、自分がゴルゴ13専門のエージェントだということをゴルゴ13に知られてしまいました。ラブバードの世話をしている老紳士の前にゴルゴ13が現れました……。

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2016年7月 8日 (金)

ファイアーエムブレム「新・紋章の謎 ~光と影の英雄~」ルナティック・最終章で詰んでしまいました。

ルナティックはワープの杖が手に入りません。シルバーカードもありません。厳しいのなんのってクソゲーだと叫んでブン投げてしまいたくなるくらいです。

唯一難局を打開してくれるのがアゲインの杖です。ところがこのアゲインの杖を「22章 竜の祭壇」で使い果たしてしまいました。それでも次の「23章 魔王再び」をアゲインの杖なしで何とかクリアしました。しかし「最終章 光と影」はもう無理です。最終章をアゲインの杖なしでクリアするのは不可能です(たぶん)。
 
ルナティックをスタートしたのが4月3日、最終章に辿り着いたのが7月6日です。最終章に辿り着くのに約3か月かかりました。そして最終章で詰んでしまいました……また最初からやり直しです。

いつもお世話になっている攻略サイト → http://www2.pegasusknight.com/wiki/fe/index.php?%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%A0%20%E6%96%B0%E3%83%BB%E7%B4%8B%E7%AB%A0%E3%81%AE%E8%AC%8E%2F%E7%AB

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