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2007年1月28日 (日)

再燃する耐震偽装問題・マンションの安全性

設計図に問題がなければ最終的な建築物にも問題がないかのように議論が矮小化されてしまって、なかなか本質的問題に発展していかないのがもどかしいです。

設計図に問題がなくても設計図通りに施工図が作られるとは限らないし、設計図通りに施工図が作られていたとしても施工図通りに実際の施工が行われるとは限りません。さらに設計図も施工図も実際の施工もすべて問題がなかったとしても、耐震強度は時間とともに劣化していきます。コンクリートがひび割れして、そこから雨水が入り込んで中の鉄骨が錆びてしまっている建物なんてザラにあるのではないでしょうか。

今の基準に照らせば、耐震強度が不足することが明らかな古いマンションは全国いたるところにあります。でも、これといった対策がとられているわけではなく、平気で人が住んでいます。立ち退きを命じられたという話も聞きません。

設計における決められたルール(耐震強度)は守るべきだし、ルール違反は厳罰に処すべきです。でも、誤解を恐れずに言えば、設計上のルール違反と安全性の問題は切り離して考えたほうがいいと思います。

あの確認検査機関の確認検査にしても、もともと100%偽装を防止することを目的としていたわけではなかったと思います。おそらくは偽装の抑止効果を狙ったもので、国交省も現実問題としてある程度の偽装が発生するということは予想していたと思います。わたしが国交省の役人なら、サバ読んで(または責任逃れのために)多少の偽装なら大丈夫なように守るべき耐震強度の基準をより厳しくしておきますけどね。

それにしても気の毒だったのは、せっかく買った新築のマンションをマスコミのオモチャにされて立ち退かざるをえなくなってしまった人たちです。安全性(または危険性)というのは程度問題で、どこかに線を引いて、それ以上は安全でそれ以下は危険といったマルかバツかの問題ではないと思います。

耐震強度不足のマンションを買ってしまった人は、

「危険だからというなら、その危険度は1万分の1なのか5千分の1なのか危険の度合いを数値で示せ。この世に絶対安全なものなんてあるものか。交通事故では毎年6000人以上が死んでるんだ。国民に車の使用を禁止するなら立ち退いてやる」

このように屁理屈を並べて住み続けてしまえばよかったのにね(今からでも遅くはないか?)。

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