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2007年3月19日 (月)

刑事裁判の実態

これまで、裁判というのは「疑わしきは被告人の利益へ」ということで、被告人が否認している以上よほど明白な証拠がない限り有罪にはできないものだと漠然と考えていました。でも、現実はそうではないようです。

供述調書はまあ信用できるという程度でも証拠採用されてしまいます。

1.検察がもっともらしい供述調書を作成する
2.裁判所がもっともらしいからという理由で証拠採用する

これで決まりです。検察だって馬鹿ではないですから、ストーリーにあわせてもっともらしく辻褄を合わせた供述調書を作成するはずです。そういう供述調書をもっともらしいからという理由で証拠採用されたらたまったものではありません。供述調書が事実に反するなら弁護側はそれを証明しなくてはなりません。でも、これはよほど支離滅裂な供述調書でない限りほとんど不可能です。一方弁護側が検察と検察側証人との「黙契」を指摘しても、状況証拠だけでは相手にしてもらえません。「疑わしきは検察側の利益へ」というのが裁判所の基本姿勢のようです。

検察側 「証人の供述によればその日、被告人はラーメンを食べました」
弁護側 「それは事実に反します。ラーメンは食べていません」
検察側 「では何を食べたのですか」
弁護側 「たしかカレーを食べました」
検察側 「ほう、じゃあカレーを食べたという証拠を示して下さい」
弁護側 「1年前の話だし、証拠はないです」
検察側 「じゃあやっぱりラーメンを食べたんじゃないですか」
弁護側 「・・・・・・」
検察側 「裁判長、別の証人も被告人はラーメンが好きだったと供述しています」
裁判長 「被告人はラーメンを食べた。証拠として採用します」

こんな裁判をやられたら「はいはい、悪うございました」というしかありません。しかも、検察の主張を認めて反省すれば執行猶予で、否認すれば実刑なんてあまりにもひどすぎます。

ライブドア裁判は素人目にもひどい裁判だったと思います。世間が注目している裁判でこんな風なら、人知れず判決が下されているような裁判がどんなにひどいか想像しただけでも眩暈がしてきます。発覚する冤罪なんて、ほんの氷山の一角ですね。

  疑われたら最後と思え日本の裁判(日頃の心がけが大事)

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コメント

裁判に対するご批判の趣旨は分かるのですが、ここに記載されている弁護人と検察官のやりとりは、ちょっと事実とは異なります。どこが違うかと言うと、検察側の「カレーを食べたと言う証拠を示してください」と言う部分です。弁護側としては、「実はラーメンを食べてはいないかも知れない」という状態にすれば良いだけです。これで無罪を勝ち取れるのです。もちろん、裁判所が被告人の供述調書を信用しすぎるので、実際にはこのような運用になっていないということが批判の趣旨だと言うことは分かるのですが。。。でも、被告人はラーメンを食べましたと検察官の前で話して、その供述書を読んで聞かされた上で「間違いありません」といって署名しているわけですから、あまり簡単にその供述書を「信用できません」と裁判官が言うのも難しいのではないでしょうか(そう言ってしまうと、今度は検察官なんて誰も有罪にできないでしょう)。

投稿: 通りすがり | 2007年3月22日 (木) 05時47分

ていねいなコメントありがとうございます。事実と異なる点については、今後正確を期すよう心がけます。大体の感じということでご容赦下さい。


>被告人はラーメンを食べましたと検察官の前で話して、その供述書を読んで聞かされた上で「間違いありません」といって署名しているわけですから、あまり簡単にその供述書を「信用できません」と裁判官が言うのも難しいのではないでしょうか<


まさにその通りだと思います。供述書に署名捺印した段階で、すでに裁判は終わっているようなものだと思います(自白の場合)。あとはひたすら反省して量刑に手心を加えてもらうしかありません。


1.供述書を作成すれば検察にとっては裁判は終わり
2.したがって、なんらかの理由であの手この手で検察の意図に沿った供述書を強引に作成する場合もある


このふたつがライブドア裁判を通じてわかったことです。

投稿: むぎ | 2007年3月22日 (木) 11時28分

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