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2007年3月29日 (木)

「虚構」(宮内亮治・講談社)

大変読みやすい本です。宮内被告の立場からはこう見えるといった内容で、別の立場からは同じ事実について、あるいは事実の評価について見解の相違があるかもしれません。ただ、「検察の見方」に対して、そういう見方もできると肯定してしまうのはいかがなものかと思います。

なにしろ検察のシナリオは、

1.ライブドアは実体のない虚業である
2.「粉飾」は計画的で悪質である
3.違法行為はすべて堀江の指示によるものである

この3点を主張して何が何でもホリエモンを実刑にしようとしていたのですから。

「法廷戦術」として3については争わないとしても1と2については、宮内被告の裁判でもけっこうすったもんだがあったようです。

新穂弁護士(宮内被告の弁護人)は検察の冒頭陳述に対して、

「(自分が検察OBだけに)特捜の立場は理解して、いろんな事件をやってきたつもりだが、今日みたいに腹が立ったことは初めてだ。あんな証拠に基づかない冒頭陳述は、法律家として恥ずべきだ。否認事件ならともかく、容疑を認めているのに」

このように激しく検察を批判したそうです。「否認事件なら証拠に基づかない冒頭陳述でも許されるのか」というツッコミはともかくとして、こうした検察の姿勢には、大げさな強制捜査をなんとか正当化しようとしてそれに見合うだけの巨悪を捏造しようとしている意図が透けて見えます。ライブドア事件は「国策捜査」というよりも、見込み違いの強制捜査に対する責任を回避するために検察がでっち上げた偽装・国策捜査のような気がしてきました(どう考えても刑事事件ではない)。

それから、自殺(強要された自殺?)したとされるエイチ・エス証券の野口英昭氏が携帯電話で宮内被告に伝えたという最後の言葉が印象的です。

   「迷惑なんだよね。あなた方が・・・」

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