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2007年6月12日 (火)

「ゆとり返済」と「給食費滞納」の関係?

 学校給食費の滞納問題で、文部科学省は24日、初の全国調査結果を公表し、2005年度の小中学校の滞納総額が22億円超にのぼることを明らかにした。

 児童・生徒数で見ると、100人に1人が滞納していた計算だ。滞納があった学校の6割は、「保護者の責任感や規範意識が原因」としており、経済的に払えるのに払わない保護者の存在が改めて浮き彫りになった。文科省は同日、「滞納が目立つ市町村や学校があり、給食の運営に支障が生じる可能性がある」として、問題の解消に取り組むよう各自治体に通知した。

(2007年1月25日  読売新聞)

給食費未納問題については、払えるのに払わない保護者を非難する論調はあっても、これを擁護する意見は皆無です。当然といえば当然ですが、どうして給食費を払わないという現象が蔓延してきたのか、その背景を考えてみたいと思います。

今の小中学生の親というのは住宅ローンの「ゆとり返済」の世代です。「ゆとり返済」については木村剛氏がブログで次のように述べています。

そもそも、当初五年間の返済額を少なくする「ゆとり返済」などを景気対策として導入したからおかしくなるのだ。当初の返済を少なくすれば、後で返済が苦しくなることは分かりきったことではないか。五十年償還だったものを七十五年償還で計算する特例措置を一九九三-九四年度に採った結果、七十万人が利用したといわれているが、これは金融に詳しくない素人を騙すための詐欺のようなものである

ゆとり返済の利用者を国が最初から騙すつもりだったかどうかはわかりませんが、ゆとり返済の利用者が杜撰な国策の犠牲者であることは確かだと思います。破産まで追い込まれなかったとしても、5年後に突然跳ね上がった返済額に愕然とした人も多かったのではないでしょうか。自己責任といってしまえばそれまでですが、こんな制度を導入した国に対する不信感と怒りは推して知るべしです。旬が過ぎてマスコミが話題にしなくなっても利用してしまった人にとって「ゆとり返済」のツケは今も続いています。

「ゆとり返済」の影響で家計を圧迫され、年収500万円で四苦八苦しているサラリーマン家庭の台所事情を察すると、「給食のオバサンは公務員でその年収が800万円」などという話を聞いたら、怒り心頭に発して給食費を払いたくなくなる気持ちもわからなくはないです。でも、やっぱり払わなくてはいけませんね。

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