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2007年6月19日 (火)

桜桃忌

「ブログが好きな人は自分が好き」という説があります。そりゃそうです。ブログが嫌いな人も自分が好きです。とにかく人間はみんな自分が好きです。そうでなければ生きていけません。自分が好きなのは人間に限らず犬でも猫でもみんな同じです。

若き日の夕暮れ時に、「ひょっとして、俺は自分が好きなだけではないか」ということに気がついて激しい自己嫌悪にかられた経験はありませんか。そういう思いにかられると世間では美徳とされている努力や忍耐や克己心などがみるみる色褪せてきます。夢を追いかけて目をキラキラさせている人種が実は最も醜悪でいやらしい偽善者であるように思えてきたりします。頼まれもしないのにわざと自虐的行為(要するに不良ですね)に及んで反抗を始めたりするのもこのころです。

人間なんてみな同じ(=人間はみんな自分が好き)だと知って、心が軽くなる(=ホッとする)人と、ますますもって滅入ってしまう人がいます。こればかりは、持って生まれた性格の悲喜劇というもので、どうすることもできません。

「汝を愛するが如く汝の隣人を愛せ」と聖書に教えられた無頼派の作家・太宰治は、「そうか、まずは自分を愛さなければいかんのか」とボヤいたそうです。この世では自分が好きで素直に自分を愛することのできない人は長生きできないことになっています。

太宰治の場合、自分が好きで、そんな自分がイヤで、それでも自分が好きで、でもやっぱりそんな自分がイヤで・・・この堂々巡りにピリオドを打つためにはあの世に行くしかなかったのかもしれません。

 人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。(「ヴィヨンの妻」)

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