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2008年2月25日 (月)

福沢諭吉の「学問のすすめ」を読む・その2

「学問のすすめ」では、封建思想を攻撃するあまり、ときには感情的に言いたい放題をぶちまけているといった感じのところもあります。

第6編の「国法の貴きを論ず」では赤穂義士の仇討物語をボロクソに貶したり、第7編の「国民の職分を論ず」では忠臣中の忠臣楠木正成を愚弄していると受け取れる表現も出て来ます。実例やたとえ話はわかりやすいという長所がある半面、誤解を招きやすいという欠点もあります。王政復古の明治新政府のもとで、日本人が大好きだった天下の忠臣に対する配慮のなさが世論の猛反発を招いて、さすがの福沢諭吉も一時は命の危険さえあったそうです(文明開化の啓蒙運動も楽ではなかった?)。

第17編の「人望論」になると、世捨て人に対する厳しい説教も出て来ます。身に覚えのある人は耳が痛いです。「はいはいおっしゃる通りでございます。わたしが悪うございました」と恐れ入ってしまいましょう。

世に変人奇物とて、故さらに山村僻邑に居り世の交際を避くる者あり。これを隠者と名づく。或いは真の隠者に非ざるも、世間の附合を好まずして一家に閉居し、俗塵を避くるなどとて得意の色をなす者なきに非ず。この輩の意を察するに・・・その心志怯弱にして物に接するの勇なく、その度量狭小にして人を容るること能わず・・・世の中に大なる禍というべし。

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