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2008年4月13日 (日)

宮本百合子の「伸子」を読む・その2

宮本百合子の「伸子」を読んでいたら、なぜか高橋留美子の「めぞん一刻」を思い出していました。伸子の夫である佃は生活力が乏しく存在感がないところが「めぞん一刻」の惣一郎(犬ではない)とよく似ています。伸子も「めぞん一刻」の響子もそういうオヤジを理想化して憧れてしまうタイプの女性のようです。両親の反対を押し切って強引に結婚してしまうところも似ています。

「めぞん一刻」の惣一郎は結婚してほどなく早世してしまいます。悲しみに暮れる響子には美しい思い出だけが残されます。惣一郎がもし死なずに響子との結婚生活を続けていたらどうなっていたでしょうか。伸子と佃の物語がそれを暗示しています。

佃が伸子と結婚してその正体(?)がバレる前に死んでいれば、伸子は若き未亡人として美しい思い出を胸に秘めて響子のような人生を歩んでいたかもしれません。

20歳そこそこで10歳以上年上の男性と結婚したのはいいけれど、幸せだったのは最初だけで、どうも歯車がかみ合わないと感じるようになったら、ヒステリーを起こす前に「伸子」を読んでみるといいです。言葉にならなかった自分のもどかしさが小説のなかにしっかりと綴られていることを発見すると思います。癒し効果があるかもしれません。

30歳過ぎてから若い女性と結婚してしまった男性は、佃と同じ運命をたどらないように、「伸子」を読んで生活態度を改めましょう(無理か?)。もし、結婚前なら一時の感情に駆られて早まったまねはしないほうがいいと思います。特に「こんなオレがどうしてもてるんだろう。夢ではなかろうか?」と感じている人は危険です。

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