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2008年6月21日 (土)

浅野妙子の「ラスト・フレンズ」・最終回

宗佑(錦戸亮)が本当に死んでしまいました。葬式も墓参のシーンもなかったですが、今度は間違いありません。自殺です。遺書もありました。

宗佑の自殺は、美知留(長澤まさみ)には自分が宗佑を殺したのも同然として受け止められていると思います。美知留にとっては、宗佑と心中して宗佑だけが死んでしまったのと同じようなものです。生き残った美知留は宗佑を死なせてしまったという自責の念に苛まれます。この自責の念に呪縛されている限り、美知留の人生に幸せはありません。幸せになろうとしても、自分だけが幸せになることに後ろめたさを感じてしまいます。美知留はむしろ不幸になろうとします。ひとりぽっちで不幸な境遇でいる方が精神的に楽だからです。でも、できれば誰かに「幸せになってもいいんだよ」と言って欲しい、内心では誰かに不幸な境遇から救って欲しいと美知留は考えています。

美知留はシェアハウス宛にハガキを出しました。そこには「私は1人でやっていきます。心配しないで下さい」と書かれていました。このハガキは、「私は1人ではやっていけません。心配して下さい」といっているのと同じことです。美知留はストレートに本音が言えません。でも、瑠可(上野樹里)が自分を捜しに来てくれることを内心では期待しています。待っているのです。

タケル(瑛太)は瑠可に美知留を捜しに行こうと提案します。タケルは、瑠可の気持がわかっているし、美知留の気持もわかっています。瑠可と美知留が今どうすればいいのかを、タケルはよく知っています。タケルは半ば強引に瑠可をバイクの後ろに乗せて銚子の港まで美知留を捜しに出かけて行きます。私としてはここが最終回のハイライトだったです。あとはもうどうでもいいです。

「ラスト・フレンズ」の最終回は洒落にならないようなツッコミどころも多かったですが、あえてそれには触れないことにします。可能な限りのハッピーエンド(?)でよかったです。

今後は瑠可とタケルが正式に結婚して、美知留は子連れで林田さんといっしょになるのがいいのではないかと思います。男らしい大人の男も悪くないです。林田さんは経済力もありそうだし、少なくともDVをやるようなタイプではありません。浮気はするかもしれません。

ところで、ネットで検索したら、銚子に「民宿文治」というのがありました。美知留が泊まっていた部屋はおそらく民宿文治の部屋だと思います。「窓の外に海が広がる宿」だそうで、

「犬吠埼灯台・地球が丸く見える丘展望台・銚子マリーナなどの主要スポットから車で4~5分の所にあります。家族・グループでの親睦旅行、銚子観光、グルメ、釣り、海水浴、絵画、魚の買い物等でのお泊まりに是非ご利用ください」

だそうです。1泊2食付で6500円です。何の変哲もない鄙びた感じの民宿ですが、今年の夏は予約が殺到するかもしれません。

 「民宿文治」のHP → http://www.choshikanko.com/extra/bunji/

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2008年6月19日 (木)

司馬遼太郎と桜桃忌

「縄文ドリームタイム日記」(http://jomonjin.exblog.jp/2020219)というブログによれば、「作家の司馬遼太郎さんほど、太宰治を評価していた人はいなかった」そうです。次のような(司馬遼太郎の)最大級ともいえる太宰治評が紹介されています。

しかし、司馬さんの場合、太宰を読み始めたのは、
40代過ぎてからだったという。
しかも凄いのは、太宰治全集を断簡断章にいたるまで
2度読んだという。
その結果、次の結論に達したという。
「太宰治を除いては、日本文学史は語れない」

それは、こういうことであった。
明治以来、二葉亭四迷、夏目漱石などの文学者は
愛も語れば、政治も語れる日本語を生み出すのに
苦労してきた。
その中で、太宰治こそ日本語の柔軟な可能性を
最大限に切り開いた功労者だというのである。

本日6月19日は桜桃忌(太宰治の命日)です。今年は太宰治没後60年、生誕99周年でもあります。10時からはじまる浅野妙子の「ラスト・フレンズ」ですが、何とも因縁の日に最終回を迎えたような気がします(狙ったのかな?)。

子供より親が大事、と思いたい。(「桜桃」)

「子どもより親が大事、と思いたい。」という表現が実に味わい深いです。「子どもより親が大事だ!!」と言い切ってしまわないところに微妙なニュアンスがあって、じわ~っとおかしさがこみ上げてきます。

  「子どもより親が大事、と思いたい」

へどもどしながらも恐る恐る自己主張しているバカオヤジの感じがよく出ています。こういう句読点の使い方に表現の機微を感じるようになると太宰治の小説を読むのが楽しくなります。

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2008年6月16日 (月)

タバコが1箱1000円になる?

7月から関東地方でもタスポが導入されます。なんだかヤな感じです。これまで1日2箱は吸っていましたが、これを機会にタバコをやめようと決心してしまいました。

3日坊主になりがちな禁煙ですが、今のところ6月9日午後3時より、ずーーーーーーーーっと禁煙しています。すでに1週間が経過しました。

禁煙を成功させたかったら、壁に、

   「タバコ1箱1000円! 1本50円!!」

と書いて貼っておくといいです。問答無用です。

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2008年6月 9日 (月)

浅野妙子の「ラスト・フレンズ」の再放送

第8話(5月29日)を見終わったとき、ミチル(長澤まさみ)とルカ(上野樹里)とタケル(瑛太)の3人がお互いを理解し合った上で恋愛同盟でも結ぶのかと楽観的に考えていました(3人ひと組の新しい愛のかたち)。しかし、そういう空想的展開にはなりませんでした。残念無念です。

シェアハウスを出て行ったルカを追いかけてタケルが大声で叫んだとき、ミチルはそれを近くで見ていたし聞いてもいました。井の頭公園のあのシーンです。距離的に考えて、あの大声なら明らかにミチルにも聞こえていたと思います。でもミチルはルカとタケルの関係を誤解したままでした。ルカの秘密については依然として蚊帳の外です。たしかにタケルは具体的にはっきり言ったわけではありません。でも、あれを聞いていれば普通は気づくのではないでしょうかね。ミチルは相当のKYです。

さて、第10話(6月12日)ですが、ついにルカの秘密(=性同一性障害)をミチルが知ってしまうようです。

 「ルカの気持には応えられない」

これが女としてのミチルの答えだとすると、もうルカとミチルはいっしょにシェアハウスで暮すことはできなくなります。ルカがもっとも恐れていたことが現実になります。どうなってしまうのでしょうか・・・。

傷心のルカが、

 「あたしとソースケ(錦戸亮)がこの世からいなくなれば、ミチルはタケルといっしょに幸せになれる」

こう考えるようになったとしても不思議はありません。どうもこの線が濃厚だと思います。なんだか見ているのが辛くなりそうな展開です・・・といいながらやっぱり見ます。怖いもの見たさです。

この「ラスト・フレンズ」は11話で完結だと思っていましたが特別編が追加されました。結末が先送りされたようです。こういうこともあるんですね。

6月12日 第10話 22:20~23:14
6月19日 最終話 22:00~23:09 (15分拡大)
6月26日 特別編 22:00~23:24 (30分拡大)

さらに、このドラマを途中から見出していて隔靴掻痒の思いをしている人のために、6月11日(水)から怒涛の再放送もあります。

6月11日(水) 15:57~16:53 第1話
6月12日(木) 15:57~16:53 第2話
6月13日(金) 15:57~16:53 第3話

6月17日(火) 15:00~16:53 第4話・第5話
6月18日(水) 14:07~16:53 第6話・第7話・第8話
6月19日(木) 15:00~16:53 第9話・第10話

(16日からの再放送予定が間違っていました。お詫びして訂正します。16日はナシで18日にまとめて3話でした)

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2008年6月 8日 (日)

「箆棒な人々」(竹熊健太郎著・河出文庫・850円)を読む

この本は10年前(1998年)に太田出版から刊行された単行本の文庫版です。せっかく生まれてきたんだからやりたいことをやらないと生きてる甲斐がないということで、全速力で人生街道を爆走しているうちに気がついたらお爺さんになっていたというベラボーな人たち(康好夫、石原豪人、川内康範、糸井貫二)のインタビュー集です。サブタイトルは「戦後サブカルチャー偉人伝」となっています。

フリ仮名がなければ読めないような難しい漢字「箆棒」をどうしてタイトルに使ったのかと不思議に思っていましたが、読んでみて納得しました。奇人、変人、怪人、天才、鬼才、天衣無縫、豪放磊落、すっとこどっこい、すべての特徴を凝縮してひとつの言葉で表現しようとすると、なるほど箆棒(ベラボー)とでもいう以外に適当な言葉が見つかりません。

この本に登場する4人の偉人の中で、かろうじて名前を知っていたのは川内康範だけでした。川内康範は「月光仮面」(日本初のテレビドラマ)の原作者であり、森進一のおふくろさん騒動ではテレビにも度々登場しました。その特異な風貌と相まって名前と顔は一般的にもよく知られていたと思います。何か変なことをやっている怪しげな人というイメージでしたが、この本のインタビューを読んで川内康範の人生哲学とその大物ぶりとその人柄とがヒシヒシと伝わってきました。親分肌でありながら、助っ人に徹したその生涯は実に見事だと思います。でも、晩年は世間の誤解と無理解にかなり淋しい思いをしていたのではないでしょうか。2008年4月6日午前4時6分、青森県八戸市の病院にて慢性気管支肺炎のため死去。享年88歳。

川内康範は戦後の時代に破天荒な人生を生きたベラボーな人でしたが、他の3人(康好夫、石原豪人、糸井貫二)も川内康範に優るとも劣らないベラボーな人たちです。なにがどうベラボーなのかというと、これはもう読んでみるしかないです。人に歴史あり、事実は小説よりも奇なりです。

「箆棒な人々」を出している河出文庫は他の文庫に比べて若干値段が高いです。でも、50円、100円にこだわってるようなみみっちいことを言っていてはベラボーな人にはなれません。この本は若干高くてもそれだけの値打ちがあります。1000円でお釣りがくれば安いものです。

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2008年6月 3日 (火)

浅野妙子の「ラスト・フレンズ」はどうなるか?

「ラスト・フレンズ」って面白いですね。なぜか続きが気になります。

ミチル(長澤まさみ)は、好きだったソースケ(錦戸亮)と意志の力で別れたんだからタケル(瑛太)のことも意志の力で好きになろうとしたのかもしれません。もともと好きな人に「好きになってもいいかな」というのと、そうでない人に「好きになってもいいかな」というのとではニュアンスが違います。前者は自分の気持を認めて欲しいという意味だし、後者はお許しいただければこれから努力しますという意味です。ここで「好き」というのは単なる好意ということではなく恋愛感情のことです。タケルはミチルが無理をしていて本気でないことを最初から見抜いていたと思います。タケルがエリ(水川あさみ)のときのように激しく拒絶しなかったのはそのためです。

ルカ(上野樹里)は真性の性同一性障害ではないかもしれません。ルカが愛した女性は今のところミチルだけです。かりにミチルがこの世に存在しなかったとします。その場合ルカが別の女性(たとえばエリ)を愛したかというと、そうはならなかったと思います。ルカの男っぽい性格と愛したミチルがたまたま女性だったということから本人が勘違いしている可能性があります。性同一性障害と同性愛は同じではないですが、男っ気のない女子高などでは仮性レズビアンが蔓延することがあるという話をよく聞きます。ルカのケースも一過性の特殊な気持が長引いているだけかもしれません。ミチルがたまたま女性だったためにルカが男性を受け付けなくなっているのだとしたら、ここは目をつぶって早いとこタケルを愛してしまいなさいよ。頼みますよ。あの辛そうで悲しげな目を見ていると、見ているほうが辛くなってきます。ルカがタケルを女として愛しタケルがルカを男として愛せばめでたしめでたしです。医学的にありえなくてもドラマなんだからいいじゃないですか。

さて、第8話が終わったところで「ラスト・フレンズ」の今後の展開について予想してみました。最悪のシナリオです。

1.まずソースケがタケルを殺す
2.逆上したルカがソースケを殺す(またはソースケがさらにルカも殺す)
3.ルカは自殺するか刑務所行きになる(またはソースケが自殺するか刑務所行きになる)
4.どちらに転んでもミチルがただひとり残される

ここまで酷くなくてもだれかが死ぬことは確からしいです。でも、嘘でもいいからなんとか救いのあるドラマにして欲しいです。リアリズム(=残酷な現実)はもうたくさんです。こうなったら究極の禁じ手(=目が覚めたらすべては夢だった)もありです。中途半端なまま未完というのも洒落てますよ。

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