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2009年1月31日 (土)

遠近両用メガネは眼鏡市場がお得です

先日、メガネを床にブン投げて割ってしまいました。わたしの視力は0.1以下で、極度の近視と遠視と乱視がごちゃ混ぜになっています。メガネなしでは字も読めないし、テレビも見れません。世の中の景色全体がボーッとしていて外を歩くのも危険です。事故を起こさないうちにと思ってメガネを購入することにしました。

JR新宿駅東口の新宿通り沿いにアルクというメガネ店があります(紀伊国屋書店の向かい、さくらやの隣り、新宿三越アルコットの一画)。目立たないのでそれと気づかずに前を素通りしている人も多いかもしれません。とりあえずこのアルクに行って検眼をお願いすることにしました。するとお店の人が「遠近両用なら眼鏡市場(めがねいちば)がお得ですよ」と教えてくれました。で、同じビルの4Fと5Fが眼鏡市場になっていました。

眼鏡市場というのはぺ・ヨンジュンがテレビでコマーシャルをしているあのお店です。どんなレンズでもどんなフレームでもセットで18900円のオールインワン方式が特徴で、遠近両用でも価格は同じです。なるほど普通だと割高になりそうな特殊(?)なメガネは眼鏡市場で買うとお得かもしれません。「あんたの目玉に合うようなド近眼のレンズは取り寄せないとありません」と言われるのではないかと心配していましたが、なんとか在庫があって即日渡しで購入することが出来ました(加工のための待ち時間35分)。

10数年前にメガネを買ったときは、たしかレンズ2枚とフレームで3万円~4万円はしたと記憶しています。メガネもずいぶん安くなったものです。メガネ業界も過当競争で価格破壊の波にさらされているのかもしれません。

購入に際してメガネの取り扱い上の注意をいろいろ説明してもらいました。なるほどと思ったのは、

1.プラスチックレンズはティシュペーパーで拭くな(かえってキズがつく)
2.かけ・はずしは必ず両手でツルの部分を持って行え(フレームがゆがむ)

この2点です。新しいメガネはブン投げて壊してしまわないように気をつけたいと思います。

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2009年1月30日 (金)

不動産業者、6000万円で転売=1万円の「かんぽの宿」

1月29日21時1分配信 時事通信

 2007年3月、旧日本郵政公社から鳥取県岩美町の「かんぽの宿」を土地代を含め1万円で購入した東京の不動産開発会社が、半年後に鳥取市の社会福祉法人に6000万円で転売していたことが29日分かった。民営化を控えた郵政公社が、年間2670万円の営業赤字(05年度)を出す不採算施設として売り急いだ結果、買い手企業に短期で巨額の利益をもたらした格好だ。
 建物は1億円以上をかけて改修され、現在は老人ホームになっている。関係者によると、この社会福祉法人は設立に際し、閉鎖されるかんぽの宿を取得しようとしたが、既に他施設と一括で売却されることが決まっていた。このため、仲介業者を通じて売却先の不動産開発会社と交渉し、6000万円で引き取ることで合意。関係者は「郵政公社が1万円で売却したとは知らなかった」と話している。 

郵政公社から1万円で買った施設を6000万円で転売して東京の不動産開発会社が巨額の利益を得たというニュースですが、要するに郵政公社が直接売ったとしても高々6000万円程度でしか売れなかったということだと思います。郵政公社がこの社会福祉法人に直接売ればよかったというのは結果論です。待っていれば(あるいは探せば)こういう買い手が必ず見つかるという保証はありません。

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2009年1月29日 (木)

「かんぽの宿」1万円の例も

1月28日21時1分配信 時事通信

 旧日本郵政公社が2007年10月の民営化の前に、宿泊施設である簡易保険加入者福祉施設(かんぽの宿)や郵便貯金周知宣伝施設を、建設費より格段に安い価格で売却していたことが28日、日本郵政が民主党に提出した資料で分かった。収益性が悪いために簿価を引き下げ、それを基に売却額を決めたためで、わずか1万円で売却されたかんぽの宿もあった。
 一方、日本郵政は同日の民主党総務部門会議で、オリックス不動産への一括売却を決めたかんぽの宿70施設の整備費は2402億円だったと説明。鳩山邦夫総務相は、この70施設の売却額109億円は安過ぎると主張している。郵政宿泊施設の安売りは民営化前から続いていることになり、改めて議論を呼びそうだ。 

「メタボ親父の言いたい放題」というブログによれば、

鹿児島にも指宿にありました。
そこが1万円で売却されたそうです。
確か?そのような事実があり、
市を交えての入札があったように記憶してます。
結局は新日本科学という医療関係の会社が落札。

詳しくは →  http://blogs.yahoo.co.jp/fbnrk533/46664946.html

バラして地元に売ろうとするとこういうことになるのではないですか?しかもこの落札価格1万円というのはまだ日本経済が「好景気」だったころの話ですよ。

鳩山邦夫総務相は「売却額1109億円は安過ぎる」と主張していますが、普通は逆に考えるべきで、109億円でしか売れない施設にどうして2402億円もの整備費を使ってきたのかを問題にすべきです。巨額の資金を投入した施設を二束三文で売ることがけしからんのではなく、二束三文でしか売れないような施設に採算を度外視して巨額の資金を投入してきたことがけしからんのです。だから「かんぽの宿」は売却または廃止ということになったのではないですか?

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2009年1月28日 (水)

大河ドラマ『天地人』で長澤まさみの役設定が急遽変更

1月28日10時38分配信 オリコン

 俳優・妻夫木聡が主演のNHK大河ドラマ『天地人』の主要キャストである女優・長澤まさみ演じる初音が、戦国武将・真田幸村の“妹”から“姉”に、放送中にも関わらず急遽役設定が変更された。

1574年(天正2年)における年齢は、

上杉謙信 45歳 1530年~1578年 享年49
上杉景勝 19歳 1556年~1623年 享年68
直江兼続 15歳 1560年~1619年 享年60
真田幸村  8歳 1567年~1615年 享年49
織田信長 41歳 1534年~1582年 享年49
羽柴秀吉 38歳 1537年~1598年 享年62

1574年(天正2年)は、兼続15歳、幸村8歳です。しかもこの年齢は数え年です。満年齢で考えればさらに1、2歳若くなります。肉体関係云々の前に、初音が幸村の妹では信長の金屏風を届ける役目は無理でしたね。姉としても相当年上の姉でないと・・・。

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2009年1月27日 (火)

朝青龍 VS やくみつる

初場所の大相撲であの朝青龍が優勝してしまいました。

やくみつるは「3日目で1勝2敗で引退」と予想していましたが、大はずれです。崖っぷちに追い込まれた勝負師の底力を甘くみていましたね。勝負師というのはいざとなると常識では考えられない底力を発揮するものです。マンガ家だって締め切りが迫ってきて切羽詰ると普通では考えられない神憑ったアイデアが浮かぶことがあるでしょうが。あれと同じです。

したがって、

 ○朝青龍 (さばおり) ●やくみつる 

後出しジャンケンですみません。正直言ってわたしも場所前は朝青龍が引退に追い込まれるのではないかと思っていました。あの強さにはびっくりです。

それにしてもあれだけ朝青龍を叩いていたマスコミが、いざ朝青龍の優勝が決まると掌を返したように擦り寄ってくるあの節操のなさは何なんでしょうか?マスコミというのは節操なんか気にしていたらやってられない世界なのかも知れません。過去にこだわらず常に前向きでそのときどきの空気を読んで大衆に迎合するのが実にうまいです。典型的な風見鶏ですね。

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2009年1月25日 (日)

テレビドラマ「赤い糸」・第6話を観る

「赤い糸」には村越(松田賢二)という覚醒剤の売人が出てきます。暴力団風の男です。敦史が子供のころ覚醒剤を吸引して病院に運び込まれたとき、村越は夏実(敦史の母)といっしょに病院に駆けつけてきました。
その後、中学生になった敦史が薬物依存症で入院している夏実に面会に行ったときも、夏実の顔を見に来たという村越と敦史はばったり出くわしています。敦史が敵意をあらわにして、「あんたは家族じゃない。他人だ」となじっても、村越は怒るでもなくその場を立ち去って行きました。
村越は覚醒剤の売人をしているくらいだからおそらく極道です。職業柄(?)優しさや善意を露骨に表したりはしません。でも、敦史に接するときの態度は、同じガキ(中学生)でもミヤビ(平田薫)や愁(若葉達也)に対する態度とは明らかに違っています。内面の感情を押し殺しているようで敦史を何か特別扱いしているような感じがします。第5話では、夏実が薬物依存症になった経緯について、「ものごとにはたいてい理由ってものがある」などとキザなセリフを吐いたりもしていました。

敦史は母ひとり子ひとりの母子家庭で育ったようで、だれが敦史の父親なのかとか、なぜ敦史には父親がいないのかとか、敦史の父親に関する話は今のところ一切出てきません。そこで想像してみたのですが、敦史はあの村越が夏実に産ませた子どもではないでしょうか。つまり村越が敦史の父親です。やたらと喧嘩が強いのも父親のDNAだと考えれば納得がいきます。

    村越! 男らしく認知しろ!!

芽衣の本当の父親がどうなっているのかも気になりますが、こういう方向に深入りするとラブストーリーの本筋から外れてしまうのでやめておきます。それからこれはあくまでも想像なのでネタバレではありません(はずれる場合もあります)。

さて、第6話です。夏休みが終わって鈴の森第二中学校の2学期が始まりました。修学旅行以来敦史は学校を休んだままです。新学期になってもまだ学校には出てきません。その敦史が母親の転院のためにいよいよ転校することになりました。敦史はクラスメートに挨拶をしないで黙っていなくなるつもりのようです。

敦史は久しぶりに会った芽衣に対して心変わりがしたような暴言を吐いたり、芽衣の目の前で幼馴染みの麻美(石橋杏奈)と馴れ馴れしくしてわざと芽衣を悲しませるようなことをします。敦史は芽衣に冷たくすることによって自分の中の未練を断ち切ろうとしているのでしょうか?いや、そうではありません。

神主の森崎さんが敦史にこんなことを言っていました。

「何も言わずにいなくなる奴よりも、残されたほうが傷つくもんだ。相手が大切な人であればあるほど、なかったことにはできないはずだろ」

敦史は芽衣と別れる前に芽衣の「大切な人」ではなくなろうとしているのです。自分が芽衣に嫌われることによって芽衣を傷つけまいとしているのです。でも、こういうのって、男の勝手な理屈ですね。芽衣はもう十分傷ついています。心はボロボロですよ、きっと。

夏休み中は敦史は芽衣から電話がかかってきても出なかったし、メールが来ても返事をしませんでした。ずっと音信不通です。そんな敦史から突然芽衣にメールが来て、やっと会えたと思ったら敦史の態度は別人のようになっていました。芽衣に向かって「ウザイ」とまで言うのです。裏に何かあると考える余裕もなく、芽衣は何がなんだかわけがわからないまま泣き崩れてしまいます。修学旅行のお土産もとうとう渡せずじまいでした。

     話したいことが、たくさんある。
     聞きたいことが、たくさんある。
  でも、全部を知ってしまうことで、恋が壊れるのなら……
      アタシは、今のままでいい

第6話はここまでです。第7話からは芽衣たちも高校生になります。高校生になれば年齢的な不自然さも多少は解消されそうです。気になるのはドラマの展開が何だか「恋空」に似てきたことです。二番煎じはよくありません。それからどう好意的に解釈しても首をかしげたくなるシーンも増えてきました。大丈夫なんでしょうか?

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2009年1月20日 (火)

覚醒剤やめますか、それとも人間やめますか

覚醒剤などの薬物依存症は次のようにして進行します。

1.最初の使用で気持ちよさを味わうとまた使いたくなる。高揚感を求めたり、気分の落ち込み・イライラ・不安などを解消するために繰り返し薬物を求めるようにる(精神依存)。
2. 使用を続けているうちにそれまでと同じ量では効き目が現われなくなる。気持ちよさを味わうためにより多くの薬物が必要になる(耐性の形成)。
3.摂取をやめると非常に苦しい離脱症状が出現する(身体依存)。
4.この離脱症状を緩和するために、生活のすべてを犠牲にしても薬物を求めるようになる。

依存症の段階にいったん足を踏み入れたら、意志の力で使用をコントロールすることはできなくなります。放置しておくと、その人の体・心・生活のすべてを破壊して、家族や周囲の人を巻きこみながらやがては死に至ります。

 参考 → http://www.ask.or.jp/yakubutsuizon.html

覚醒剤は決してサプリ(栄養補助食品)のようなものではありません。騙されないように!

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2009年1月18日 (日)

テレビドラマ「赤い糸」・第5話を観る

「赤い糸」は16日(金)の深夜から早朝にかけて(26時20分から29時まで)、第1話から第4話までの緊急再放送がありました。見逃したから再放送して欲しいというリクエストのほかに、もう一度丁寧に見たいから再放送して欲しいというリクエストも多かったのではないでしょうか。

さて、第5話です。屋上から飛び降りた沙良(桜庭ななみ)は、命は取りとめたものの大怪我(?)をして修学旅行先の長崎で入院中です。芽衣(南沢奈央)は沙良を自殺未遂に追い込んだ自責の念から不登校になってしまいました。部屋に閉じこもって食事もとらずに泣き続けています。

敦史(溝端淳平)も修学旅行以来、薬物依存症の母親のことで学校を休んでいます。でも、敦史が学校を休んでいるのは母親のことだけが原因ではありません。敦史は、芽衣の母親の幸子(渡辺典子)から、芽衣のためにも芽衣と別れて欲しいと言われています。幸子と敦史の母親の夏実(山本未來 )とは古くからの知り合いで、幸子は夏実が薬物依存症であることも知っていました。本当の理由はもっと別のところにあるとしても、幸子の言い分を敦史の立場から解釈すると、

 「母親が薬物依存症で入院しているような子とうちの娘を交際させるわけにはいかない」

こんな感じになるかと思います。幸子が芽衣と敦史を別れさせようとしていることを芽衣はまだ知りません。

しばらく不登校を続けていた芽衣の自宅に突然たかチャン(木村了)がやってきました。(アッくんでなくて残念でしたが)芽衣はたかチャンに励まされて夏休み前になんとか学校へ行けるようになりました。でも、芽衣を暖かく迎えてくれたのはいつもの仲間たちだけです。ほかのクラスメートは、沙良を自殺未遂に追い込んだ張本人として冷たい目で芽衣を見ています。敦史は依然として学校を休んだままです。

明日から夏休みという終業式の日に、敦史は思い切って芽衣に電話をしました。お互いにいろいろあって修学旅行以来ふたりが連絡を取るのはこれが初めてです。電話でぎこちない会話を続けているうちに、ふたりは大叶神社の前で出会ってしまいます。

敦史は自分の母親が薬物依存症であることを芽衣に話そうとします。すべてを知ってもらった上で、転校することになるかもしれない今後について、芽衣の気持を聞きたかったのだと思います。でも、敦史はあと一歩のところで言葉を濁してしまいます。母親の病気が薬物依存症だとはなかなか言い出せません。

芽衣も敦史がまだ知らない沙良の自殺未遂のことを話そうとしますが、これも敦史に遮られて言葉が続きません。

お互いの気持がすれ違ってギクシャクした空気の中で、敦史は夏休み中は連絡が取れなくなると言い出します。たまりかねた芽衣が、「アッくんのこと、信じていいんだよね」と念を押しますが、敦史はあいまいに「うん」とだけ答えるのでした。

     あなたは、本当の気持ちを言葉にできない。
      アタシは、大切な思いを伝えられない。
   もし二人が、心の裏側の思いに気づけたのなら……
    運命は、アタシたちの味方をしてくれたのですか?

第5話はここまでです。ストーリーがだんだん複雑になってきました。「赤い糸」は第11話まであるそうで、数えてみたらちょうど2月28日が最終話です。まだまだ先は長いです。なんとか頑張って不朽の名作と呼ぶのにふさわしいドラマを完成させてもらいたいと思います。

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2009年1月17日 (土)

ビックカメラとライブドア事件

<ビックカメラ>最終利益21億円の赤字 08年8月期
1月16日20時25分配信 毎日新聞

 家電量販店大手のビックカメラは16日、08年8月期連結決算を訂正したと発表した。池袋本店ビルなどの売買を巡り、証券取引等監視委員会から不適切な会計処理があったとの指摘を受け訂正した。その結果、最終(当期)利益は41億円の黒字から21億円の赤字に転落する。東京証券取引所は同日、決算訂正を受けてビックカメラ株を監理銘柄に指定した。

 ビックカメラは02年8月、本店などを特別目的会社(SPC)にいったん売却し、07年10月に買い戻した取引などで08年8月期に62億円の利益を計上した。しかし、監視委からSPC側に出資していた豊島企画(東京都渋谷区)が、ビックカメラの関連会社に該当し、グループ内取引にあたるとの指摘を受け、利益計上を取り消した。04年8月期までさかのぼって決算訂正することも併せて発表した。【小倉祥徳、森禎行】

こういう記事を読むと、2006年の「ライブドア事件」がいかに捏造された事件であったかがわかります。物事には順序というものがあります。不適切な会計処理ぐらいでいきなり東京地検特捜部が強制捜査に乗り出すなどというのは普通はありえないです。しかも起訴された挙句に実刑判決だなんて、検察と裁判所がグルでなければライブドア事件のような悲劇的(喜劇的?)判決ははありえなかったと思います。検察は「不適切な会計処理」をさも大事件であるかのようにでっち上げて見込み違いの強制捜査を正当化したんですね。正義の味方もへったくれもあったものではありません。あきれたものです。

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2009年1月16日 (金)

「軍師 直江兼続」(坂口安吾ほか・河出文庫)を読む

「天地人」の予習をしていますか?大河ドラマ「天地人」をより楽しむためには直江兼続が生きた時代の歴史的背景を理解しておくことが不可欠です。そこで河出文庫の「軍師 直江兼続」を読むことにしました。「軍師 直江兼続」はいろいろな作家の直江兼続に関する文章を集めたアンソロジーです。

まずは坂口安吾。安吾は「直江山城守」と題する歴史エッセイ(?)で次のように述べています(直江山城守というのはもちろん兼続のことです)。

 秀吉は上杉景勝を会津百二十万石に封じた。家老の直江山城は米沢三十万石の領地をもらった。これは秀吉が特に景勝に命じてさせたという説があるが、確証はない。
 上杉百二十万石は、徳川、毛利につぐものだ。山城はその家老にすぎないが、彼以上の石高をもらった大名はたった十人しかいない。即ち、徳川、毛利、上杉、前田、伊達、宇喜多、島津、佐竹、小早川、鍋島の十家である。次に堀秀治が越後三十万石で、彼と同じ石高。次が加藤清正二十五万石。石田三成も二十万石にすぎない。名実ともに大名以上の家老が現れたのである。

陪臣(家来の家来)にすぎない直江山城守兼続の処遇はまさには破格といえます。秀吉の誘いに乗って直属の家臣になっていたらここまでの厚遇はなかったかもしれません。しかし、秀吉の誘いを断って大正解と考えるのは煩悩の世界を生きている俗人(つまり私)の発想です。結果がどうなろうと兼続には筋を通すことしか念頭になかったようです。もし秀吉に首を刎ねられたとしても「わが人生に悔いなし」だったのでしょう。

義を重んじて物欲にとらわれない兼続のような武将を坂口安吾は「策戦マニヤ」という言葉で表現しています。「義を立てて、一肌脱いで戦うのが好き」で「無邪気で勇敢で俗念のない」のが策戦マニヤの特徴です。今の言葉で言えば戦争オタクですね。兼続の師であった上杉謙信や兼続の弟子であった真田幸村もやはり策戦マニヤでした。

さて、戦国時代の最終的勝者であった徳川家康は直江兼続をどのように見ていたのでしょうか。畑山博は「宿老直江兼続対謀将徳川家康」の中で、徳川家康の兼続に対する心情を次のように描いています。

「戦いが駆け引きであり、それがこうじると謀略→権謀術数となる。勝つためにはそれが必要なのだ。それは分っている。なのに、そのことに長けた相手ではなく、それを侮蔑する相手に出会ったとき、どうしてこうも心が騒ぐのだろう」
 家康は思う。
「痛みというより、どこか郷愁を感じさせてしまうこれは、何なのだろう」
 家康は思うのではないだろうか。戦いに勝ち残ってゆく者には、必ず汚濁の策がつきまとう。ときにはそればかりで生涯を終わる者もある。だが心ある勝者には必ず今言ったような郷愁があるのではないだろうか。

かなり徳川家康に好意的な解釈ですが、これは家康に仮託した畑山博自身の人生観の表明だと思います。いつも悪いことをしている「経済人」にはこういう家康像が受けるのかもしれません。

「軍師 直江兼続」には、このほかにも尾崎士郎、長岡慶之助、南原幹雄、邦光史郎、童門冬二、松下英麿など、直江兼続をテーマとした小説、論文、エッセイなどが集められています。薄い短編集なのですぐ読めるし、有名なエピソードは繰り返し出てくるのでぼんやり読んでいてもけっこう頭に入ります。序文もあとがきもなく、尾崎士郎の文章が3本も収録されていてしかもほとんど内容が同じという「奇書」でもあります。

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2009年1月11日 (日)

テレビドラマ「赤い糸」・第4話を観る

芽衣(南沢奈央)の赤ちゃんのころの写真は1才のときのが1枚あるだけです。男の赤ちゃんといっしょに写っている写真です。芽衣が大切に持っていて、ことあるごとにこの写真を取り出しては見つめています。もしあの写真の男の赤ちゃんが敦史だとすると、芽衣と敦史は何かの事情で別れ別れになってしまった双子の兄妹(または姉弟)かもしれません。誕生日が同じなら双子と考えるのが自然です。原作では芽衣と敦史に血縁関係はないらしいですが、テレビドラマがどこまで原作に忠実であるかはわかりません。でも、これ以上仲良くなると近親相姦になるのではないかとハラハラしながら観ていると実は偶然誕生日が同じだっただけ、というのもテレビドラマではよくあるパターンです。

敦史(溝端淳平)はクールで単独行動が多く最初の印象では偏屈な奴だと思っていました。でも実際は無口なだけでけっこう明るくて素直だったりします。敦史役の溝端淳平がインタビューで敦史は自分とは正反対の性格であるという意味のことを言っていました。もしそうだとすると、あの中途半端なキャラは、役作りに失敗して溝端淳平の地が出てしまっているせいかも知れません。家庭の事情(母親が薬物依存症で入退院を繰り返している)もあるし、もう少し暗い感じで捻くれていてもいいんですけど、見かけによらずなんだか素直過ぎる気がします。敦史の面倒をみている神主の森崎さんも最初は何か下心があるのではないかと思っていましたが、それほど複雑な人ではなさそうです。

さて、第4話ですが、芽衣の通う鈴の森第二中学校は長崎へ修学旅行にでかけることになりました。修学旅行の1日目の夜、宿泊先のホテルを抜け出した敦史と芽衣は夜景のきれいなグラバー園にやって来ました。なんで修学旅行が長崎なのか不審に思っていましたが、おそらくクライマックスシーンをグラバー園で撮りたかったのだと思います。

敦史はどうしても芽衣に伝えたいことがありました。自分の初恋についてです。敦史の初恋の相手はもちろん幼いころの芽衣です。8歳の誕生日に敦史は芽衣に会っていました。でも、芽衣はまだそのことに気がついていません。気まぐれの親切というのは、親切にしたほうは忘れてしまっても、親切にされたほうは一生忘れないくらい覚えているものです。敦史は誕生日にチョコレートをプレゼントしてもらったあのときの少年が自分だったことを必死に芽衣に伝えようとします。この場面はなまじ流暢にセリフをしゃべるよりも、たどたどしいセリフのほうが逆に必死さが伝わってきて感動的です。演技が下手だと思ってしまうと白けるのでそういうことにしておきます。

敦史は入院中の母親が怪我をしたという連絡が入り、修学旅行を途中で切り上げて帰京(?)しなければならなくなりました。しかし怪我といっても楽しい修学旅行の最中です。命に別状がなければ普通は帰ったりしません。それに腕の骨折ぐらいでいちいち修学旅行先に電話をかけてくるというのも不粋な話です。修学旅行が終わってからでいいのではないでしょうかね。まあドラマの展開上何でもいいからここで敦史がいなくなることが必要だったようです。

敦史がいなくなって、陸(たかチャン/木村了)にチャンスが巡ってきました。修学旅行2日目の自由行動の時間に、陸は芽衣と強引な押しかけデートをしてしまいます。芽衣も断るきっかけがつかめず、なりゆきでふたりきりになってしまいました。しかし悪いこと(?)はできないものです。ビードロ屋でふたりが楽しそうにしている現場をガラス越しに沙良(桜庭ななみ)に見られてしまいました。沙良に見られているとも知らずに、芽衣は沙良からかかってきた電話にウソをついてしまいます。「ひとりで?」と聞かれて、一瞬ためらいながらもつい「うん」と言ってしまったのです。芽衣は沙良が陸のことを好きだと知っていましたから多少後ろめたい気持があったのかもしれません。

沙良にしてみれば、親友だと思っていた芽衣にウソをつかれたばかりでなく、好きだった陸を取られてしまった気持になっているはずです。親友の裏切りと失恋が同時にやってくるというのはけっこう辛いものです。ドラマでなくても、人生を長くやっていると、一度や二度は似たような経験をするものです。オタク少女・沙良の死にたくなる気持もわからなくはないです。沙良は衝動的に屋上から飛び降りてしまいますが、「そんなことぐらいで」というのはやめておきます。自殺に納得できる理由なんてめったにありません。第三者からみればどんな理由だって「そんなことぐらい」です。

       こんなにこんなに
      大切に思っているのに
       どうして私たちは
  誰も傷つけずに生きていけないのだろう

第4話はここまでです。

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2009年1月10日 (土)

かんぽの宿バトル…「早く譲渡」の日本郵政を鳩山総務相批判

月9日20時49分配信 読売新聞

 日本郵政の西川善文社長は9日の衆院予算委員会で、「かんぽの宿」のオリックスへの一括譲渡について、「(2012年9月末までの)売却か、廃止が郵政民営化関連法で決まっているので、従業員の雇用確保を早くはっきりさせる必要がある。不採算事業なので(施設を)持てば持つほど負担もかかり、早く譲渡したい」と述べ、理解を求めた。

 一括譲渡に反対する鳩山総務相は同委で、「(景気悪化の)こんな時に安売りするのかと、国民は怒るだろう。どう考えてもおかしな話だ」と、日本郵政を批判した。

西川社長の判断は経営者として当然の判断だと思います。景気悪化はまだ始まったばかりで地獄がやってくるのはこれからです。この時期に赤字垂れ流しの「かんぽの宿」をともかくも109億円で一括譲渡にこぎつけた西川社長の手腕はたいしたものだと思います。よくやったと褒められこそすれケチをつけられる筋合いはまったくないです。

わけがわからないのは鳩山総務相です。鳩山総務相は一括譲渡に反対していますが、バラして売るとどういうことになるかわかっているのでしょうか。おそらく次のようになります。採算のよい優良物件は高く売れます。しかし、タダでもいらないような不良物件は売れ残ってしまいます。日本郵政は優良物件だけを手放して、赤字垂れ流しの不良物件は依然として抱え込むことになります。優良物件による相殺がきかなくなるのでかんぽの宿の赤字額はますます拡大します。その赤字をすべて日本郵政が背負い込むことになります。

「かんぽの宿」に関しては、一括譲渡でババを押し付けて逃げようとしているのが日本郵政でババを押し付けられているのがオリックスです。鳩山総務相のあまりのとんちんかんぶりに、鳩山総務相は譲渡契約を破棄したくなったオリックスの回し者ではないかとかんぐっている人もいるようです(冗談)。

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2009年1月 9日 (金)

「数え年」って知っていましたか?

NHKの大河ドラマ「天地人」で、与六(加藤清史郎)が親元を離れて禅寺で修行を始めたのは5歳のときからですが、この5歳というのはガイドブック(?)の年表から判断する限り数え年の5歳です。今の満年齢なら4歳(あるいは3歳)です。

数え年は0歳からではなく1歳からスタートします。生まれたときすでに1歳で、その後は新年を迎えるたびに1つ年をとります。たとえば、大晦日にオギャーと生まれるとまず1歳で、翌日の元旦にはまたひとつ年をとって2歳になります。生まれて2日目の0歳児が数え年ではなんと2歳児(?)です。これほど極端でなくても数え年は常に満年齢よりも1歳か2歳多くなります。

数え年というのは、現在の感覚からすると年齢をサバ読んでいるようでちょっと変な感じがしますが、1年は1月から始まるし、ひと月も1日から始まります。0月とか0日というのはありません。「人生の1年目が1歳でなぜ悪いんだ」という主張(つまり数え年)にもそれなりの根拠はあると思います。また、数え年というのは母親の胎内で生を享けたときからの年齢であるという説もあるようです。

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2009年1月 8日 (木)

<かんぽの宿>70施設をオリックス不動産に譲渡

12月26日20時43分配信 毎日新聞

 日本郵政は26日、保養・宿泊施設「かんぽの宿」70施設を、来年4月にオリックスの子会社オリックス不動産(東京都港区)に譲渡すると正式発表した。金額は非公表。

 かんぽの宿の運営には、正社員約640人を含む約3240人の従業員が携わっているが、オリックス不動産は全従業員の雇用を原則維持する。日本郵政は従業員の社宅9カ所もオリックス不動産に譲渡する。

 かんぽの宿は11年9月までに譲渡・廃止することが法律で決まっており、日本郵政は今年4月に譲渡先の公募を開始。応募した国内外の約30社から、従業員の雇用維持やホテル事業の実績があることなどを条件に絞り込んでいた。

 当初は71施設を譲渡予定だったが、東京・世田谷のスポーツ施設については価格が折り合わず、対象から外した。【前川雅俊】

その後の報道によれば、譲渡価格は109億円で簿価は123億円だそうです。また「かんぽの宿」の事業は年間約40億円の赤字だそうです。

この案件は従業員の雇用維持が条件であり、40億円もの赤字がそう簡単に黒字化するとは思えません。冷静に考えるとオリックスグループの「慈善事業」だと思います。オリックス不動産への譲渡に対して鳩山総務相がクレームをつけていますが、折角の「善意」にケチをつけるなら、オリックスとしては違約金をもらって手を引いてしまったほうが得策です。違約金を払わないと引っ込められなくなった案件を違約金を貰って引っ込められる絶好のチャンスです。「勝手にしろ」とケツを捲くってしまいましょう。

来年の今ごろになれば、「かんぽの宿」の赤字はさらに拡大していて、なぜあのときオリックスに売らなかったんだと逆に大問題になっているかもしません。日本郵政が泣きついてきたら足元をみて「10億円なら引き取ります」といってあげましょう。いや、来年の今ごろになったらタダでも嫌がられて引き取り手がなくなっているかもしれません。

2008年(去年)にはこんな例もありました。

セガサミーHD、みなとみらいの施設建設中止

 セガサミーホールディングスは28日、横浜・みなとみらい(MM)21地区に建設する予定だったエンターテインメント複合施設の開発を中止すると発表した。同社は遊技機事業やゲーム関連事業の不振などで、業績が悪化している。ゲームセンター市場も低迷しているため、計画を中止し、ゲーム開発などの本業に特化、業績立て直しを優先する。

 複合施設はゲームセンターのほか、オフィスやホテル、飲食店を含む大規模なものとする予定だった。すでに子会社のセガが横浜市土地開発公社から2007年2月に3区画(2万8000平方メートル)を226億円で購入している。今年3月末に104億円で取得予定だった1区画(1万3000平方メートル)については、購入をやめる。

 購入済みの3区画については横浜市都市開発公社が買い戻す権利を持っており、今後交渉を進める。公社が土地を買い戻した場合、セガは45億円の違約金を支払うことになる。 (22:44)
[2008年3月28日/NIKKEINET]

横浜市都市開発公社に支払う45億円の違約金というのがすごいですが、セガサミーHDはこれだけの違約金を払っても見込みのない事業に資金をつぎ込むよりは計画を中止したほうが得策であると判断したようです。
オリックス不動産も本音では「かんぽの宿」は高い買い物になってしまったと後悔しているのではないでしょうか。

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2009年1月 7日 (水)

大河ドラマ「天地人」第1回・「五歳の家臣」を観る

近年はナンバー2の時代というか、歴史上あまり有名ではない脇役的な人物を独自の視点から主役に抜擢するドラマが流行っているようです。「天地人」の主人公・直江兼続も終生上杉景勝(上杉謙信の養子・米沢藩主)に仕えた人物だそうですが、一般的にはほとんど知られていないと思います。

大河ドラマ「天地人」の第1回は直江兼続の幼少時代の物語です。10歳の喜平次(後の上杉景勝)が越後の国主・上杉輝虎(後の上杉謙信)の養子となって雲洞庵という禅寺で修行することになりました(当時は禅寺が侍の子弟を教育する教育機関の役割を果たしていたらしい)。

薪炭奉行の子にすぎなかった与六(幼少期の直江兼続)は5歳にして喜平次の禅寺修行に付き合わされることになりました。何の因果か与六が選ばれてしまったのです。普通の侍の子にとって、上杉輝虎の後継者と目されている喜平次の小姓として喜平次といっしょに修行ができるというのは、将来が約束された大抜擢です。本来なら大喜びしなくてはいけません。でも、与六はまだ母上のオッパイが恋しい遊び盛りの年頃です。親元を離れて変な修行につき合わされるのはとんだ迷惑です。嫌がることしきりです。

与六は幼いながらも知恵もあり自分に正直で竹を割ったような性格をしています。負けず嫌いで泣き虫でもあります。初めて与六と対面した上杉輝虎は泣きじゃくりながらも本音をずけずけと言う与六がすっかり気に入ってしまいました。毘沙門天の輝虎に気に入られたらもう逃げられません。観念して修行に励みましょう。与六のおっかさんも言っていました。

  「今日からそなたは、母の子ではありません。この越後の子となるのです」

第1回はここまでですが、注目したキャストがふたりいました。ひとりは阿部寛です。阿部寛の上杉輝虎はハマリ役です。実にかっこいいです。あんまりかっこよすぎると後の人がやりにくくなるからほどほどにしておいたほうがいいです。上杉輝虎は妻を娶らず生涯独身を通したそうですが何となく怪しい雰囲気が漂っています。

注目したもうひとりは笹野高史です。いきなり笹野高史の豊臣秀吉を見せられて目が点になってしまいました。だれの発案かわかりませんが、ずいぶんと思い切ったことをしたものです。まずは視聴者にガツンと一発衝撃を与えてからスタートしようという作戦だったのかもしれません。笹野高史に成金(豊臣秀吉)の役は似合わないと思うのですが、顔だけはたしかに秀吉の肖像画に似ていました。

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2009年1月 4日 (日)

NHKの大河ドラマ「篤姫」の総集編を観る

NHKの大河ドラマ「篤姫」は、録画を忘れたり、録画しても観ないまま消去してしまうことが多かったです。せめて最後だけでもしっかり観ておこうと思って、年末に録画しておいた総集編(第4回~第6回)を観ました。

一番印象に残ったのは、篤姫(宮﨑あおい)に向って夫の将軍家定(堺雅人)が、「そちはよく見ると面白い顔をしておるのう」と言ったセリフです。いくら将軍とはいえレディに対して失礼です。とはいうものの確かに宮﨑あおいは面白い顔をしています。ファニーフェースという表現がぴったりです。笑いをかみ殺したときのニマ~ッとした顔が実に魅力的です。面白い顔で愛嬌があるだけでなく、ときには眼光鋭くドスの利いたセリフが似合ったりもします。総集編のせいか宮﨑あおいが出ずっぱりといった感じで宮﨑あおいのワンマンショー(ワンウーマンショー?)のようになっていました。とにかくシャキッとした和服姿がカッコよかったです。

宮﨑あおい以外では小松帯刀役の瑛太が頑張っていました。一般的にはあまり知られていない小松帯刀ですが、このドラマでは大久保、西郷と並ぶ明治維新の立役者として描かれていました。瑛太は俳優としてどんどん進化しているような気がします。爽やかな好青年を演じさせたら今やナンバーワンではないでしょうか。

今年のNHKの大河ドラマは妻夫木聡が主演の「天地人」です。長丁場で途中で挫折するかもしれませんが、忘れずに録画だけはしておきたいと思います。本日スタートです。

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