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2009年4月 5日 (日)

「かんぽの宿」問題・得をしたのは誰か?

4月4日1時23分配信 毎日新聞

 鳩山邦夫総務相は3日、「かんぽの宿」売却問題で、オリックス不動産が譲渡先に内定した入札の手続きに不公平・不透明な部分があったとして、日本郵政の西川善文社長を総務省に呼び、民営化後初の業務改善を命じた。鳩山総務相に「適正な企業経営を」と厳しく迫られた日本郵政は6月末までに改善策を報告する。【望月麻紀、中井正裕】

長くなるので問題の箇所だけを引用します。

資料を手に、鳩山総務相は「日本郵政は『かんぽの宿は国民共有の財産』という認識が薄く、入札手続きは不公平・不透明。企業統治も不十分。国民から見れば(入札手続きは)出来レースだ」と厳しく批判した。

鳩山総務相はなにを言っているのでしょうか。国民からみれば「出来レース」でも実際は「出来レース」でないのであれば、資料を検討した結果、誰が判断してもオリックス不動産が最適の譲渡先であって決して出来レースではなかったということを国民にしっかりと説明するのが総務相の役目なのではないでしょうか。

それから、売却方法に公平性や透明性は必要ありません。不公平だろうと不透明だろうと日本郵政はなるべく有利に売却することを考えるべきです。売り手の立場で考えれば、損をしてまで「公平性」や「透明性」を確保する必要がどこにあるのでしょうか?うまくやれば100億円で売れる物件を公平性や透明性に配慮してわざわざ50億円で売ることはないと思います。

買い手である入札者が公平性や透明性を要求して抗議するならわかります。そういう抗議は皆無であるにもかかわらず、総務大臣が身内に抗議してどうするの?

事業継続と雇用の維持という条件にほとんどの入札者が辞退してしまったにもかかわらず、オリックス不動産だけが残ったのは、この不況下でも比較的資金的な余裕があったこととホテル経営のノウハウを持っていたからだと思います。

もし、かんぽの宿を買取っていれば、買取りに必要な資金のほかにリニューアルのための設備投資資金がさらに数百億円は必要だったと思います。しかし、数百億の資金を投じてもこの不況下では「かんぽの宿」を黒字化できるかどうかは不透明です。鳩山総務大臣の横ヤリによる譲渡契約の白紙撤回はオリックス不動産にとっては「渡りに船」だったのではないでしょうか。

本日の日経新聞に、オリックス不動産が2011年までの3年間に総額500億円を投じて計五拠点の大型物流施設を整備するという記事がありました。景気の悪化にともなって物流需要が低迷する中、「産業界では物流効率化のため、分散した小さな拠点を集約化する動きが活発化」しているそうです。オリックス不動産の大型物流施設の整備はこれに対応したものです。

この物流施設の整備に投じられる資金は総額500億円ということですが、「かんぽの宿」の買取りとリニューアルのために用意していた資金がそっくりそのまま物流施設の整備に回されるのではないかという印象を受けます。まあ、50億円の赤字事業を109億円で買ってさらにリニューアルにお金をかけるよりも、確実に需要拡大が見込める物流施設の整備にお金を使ったほうが賢いです。

かんぽの宿の一括譲渡契約が白紙撤回されたことによって誰が得をしたのでしょうか。はっきりいいます。

   得をしたのはオリックス不動産です

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コメント

郵政チームとしては、うまく立ち回って、この逆風下相当いい値段でリスクも、赤字も含めて譲渡することで合意したのに・・」との思いがあると推察します。そこらへんの交渉経緯は、以下の郵政第三者委員会の議事録を読むと赤裸々に書かれています。
やはり、一番得したのは、ババを引かずに済んだオリックス不動産。世論に自分をアピールできた鳩山総務相。
一番損をしたのは、法律上の監督権限者からいわれき不当なバッシングに苦しんでいる郵政会社で、その次は、郵政の労働組合(今度は会社側からの経営合理化要求を断れないでしょう。)と、郵政組合(=民主党支持)を敵に回した自民党。あと、取締役の仕事と執行役員の仕事のそれぞれの責任区分もわからない人(鳩山氏)に非難されている、郵政執行役員と取締役(経済界の重鎮)たちですかね。
ぜひ、以下のページでかんぽの話を冷静に事実関係を踏まえて評価してあげてください。(一部ネットの方はこの委員会メンバーとか、会計データですら「出来レースで捏造だ」としていますが、そういい始めたら日本の社会は陰謀に満ちた暗黒社会ということになりますよ。)
http://www.japanpost.jp/information/other/

投稿: kannpo-watcher | 2009年4月 5日 (日) 09時37分

kannpo-watcherさん、丁寧なコメントをありがとうございます。早速日本郵政のHPを覗いてみました。

オリックスと日本郵政が結託して「かんぽの宿」が不当な安値で叩き売られたと考えている人にとっては、第三者委員会そのものが八百長に思えるのかもしれません。たしかにこの委員会で日本郵政側が返答に窮するような厳しい質問は出てこないかもしれません。しかし、話半分としてもこの議事録には素直に耳を傾けていいのではないかと思います。少なくとも巷で喧伝されていたような故意に安く叩き売るといった不正行為(=背任行為)はなかっただろうと思います。

投稿: むぎ | 2009年4月 5日 (日) 12時49分

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