« テレビドラマ「白い春」・最終話を観る | トップページ | 旧郵政公社のバルクセールについて・その2 »

2009年6月30日 (火)

旧郵政公社のバルクセールについて・その1

若干古い話題になりますが、旧郵政公社のバルクセールについて考えてみました(Yahooのニュース掲示板「かんぽの宿問題で改善命令」では今でもこの話題でけっこう盛り上がっています)。

1.建物が老朽化している
2.立地条件が悪い
3.転売できる見込みがない
4.保有しているだけで維持費がかかる

こうした条件をすべて満たしている物件は、買い手から見たらタダでもいらないお荷物物件だと思います。しかし、バルクセールではこうしたタダでもいらない物件が必ず含まれているものです。なぜならば、単独では売却が困難な物件を組み込んで一括で売却するのがバルクセールだからです。いわば抱き合わせ販売です。

ここで誤解してはいけないのは、バルクセールの入札価格についてです。トータルとしての入札価格は、おそらく、個々の物件を査定して、個々の物件の評価額の合計によって決定されているのだと思います。もし先に入札価格が決まっていて、個々の物件の評価額は総額としての評価額を適当に割り振っているのだとしたら、そもそも総額としての入札価格がどのようにして決まるのかの説明ができなくなります。

日テレのズームイン朝で辛坊治郎氏が「バルクセールは総額が問題で個々の評価額には意味がない」という主旨の説明をしていたそうです。しかし、このような説明は誤解を招く恐れがあります。なぜならば、個々の物件の評価額が総額としての入札価格を決めているからです。

たとえば、例の6000万円で転売されたという評価額1万円の物件「鳥取岩井簡易保険保養センター」について考えてみます。

この物件の実質的評価額はおそらくはマイナスだったのだろうと思います。マイナス評価というのは馴染まないので、とりあえず1万円ということにしたのだと考えられます。この評価額1万円には、バルクセールでなかったらタダでも買わなかったという意味が込められています。

ところが世の中には好運というものがあるものです。お荷物だと思っていた評価額1万円の物件に買い手が現れました。しかも6000万円で買ってくれるというのです。まさにラッキーとしかいいようがなく、この転売は競馬で大穴が当たったようなものです。

競馬の馬券でも流して何種類も買っているとまぐれで大穴が当たることがあります。大穴が当たればそのときだけは大儲けできます。しかし、事前にどれが大穴の当たり馬券なのかはわからないのが普通です。また、大穴はめったに当たるものではありません。同様にして、バルクセールで買ったお荷物物件のどれにラッキーな転売先が見つかるかは事前にはわかりません。実際は転売先が見つからないまま抱え込んでしまうことのほうが多いのではないでしょうか。

素朴な国民感情から、「1万円で買って6000万円で売れるなら俺だって買う」と文句をいっている人がいました。そういう人には、宝くじを買うことをおススメしたいと思います。ジャンボ宝くじなら2億円が当たります。10枚も買っておけば20億円になります。全財産をつぎ込んでぜひ宝くじを買って貰いたいです。

そういう人 「ふざけるな。宝くじなんて当たるかどうかわからないじゃないか」

わ た し 「その通りです。評価額1万円の物件だって転売できるかどうかわかりません」

宝くじの場合は有限責任で当たらなくても買うのに使った金額だけ損すればそれでおしまいになります。ところが不動産の場合はそうはいきません。いざ買ってしまうと、次の買い手が見つかるまでは、新たに発生する維持費はすべて所有者の負担です。お荷物物件というのは、買ってしまったのはいいけれど、転売先が見つからずに新たな負担を強いられる可能性が大きい物件の事です。

なんでこんなところにと思うような辺鄙な場所に廃屋になった建物が放置されたままになっている土地があったとします。そういう土地の所有者は、「1万円なんて野暮なことは言わない。タダでもいいから貰ってくれ」という気分かもしれません。

|

« テレビドラマ「白い春」・最終話を観る | トップページ | 旧郵政公社のバルクセールについて・その2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/122218/30346215

この記事へのトラックバック一覧です: 旧郵政公社のバルクセールについて・その1:

« テレビドラマ「白い春」・最終話を観る | トップページ | 旧郵政公社のバルクセールについて・その2 »