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2009年12月27日 (日)

伊坂幸太郎の「ポテチ」を読む

久しぶりに面白い小説を読みました。ファンの人からすれば、伊坂幸太郎の面白さはこんなものではないということになるのかもしれませんが、伊坂幸太郎の初心者(?)としてはカルチャーショック的な面白さでした。とにかくマンガやテレビドラマよりも面白い小説を読んだのは久しぶりです。

「ポテチ」は、新潮文庫の「フィッシュストーリー」という作品集に収録されている書下ろし作品です。収録されている他の作品はまあ普通に面白いという程度の印象でしたが、ラストに収録されていた「ポテチ」の面白さには参りました……降参です。

あだち充の「タッチ」を読んで感動した経験のある人が「ポテチ」を読むと、「タッチ」の感動が蘇ってくると同時にそこに「ポテチ」の感動が被さってきて、こころの奥のほうが激しく揺さぶられるような感じになると思います。こういうのを「タッチ」のフンドシで相撲をとるというのかもしれませんが、他人のフンドシで相撲をとるならこうであって欲しいものです。
   
「ポテチ」という小説は、緻密な構想力と怒涛の表現力がほぼ完璧な形で結実しています。まさにエンターテインメントのお手本のような小説です。

少しネタバレ的になりますが、「ポテチ」というタイトルは、「ポテトチップス」と「タッチ」の掛詞だと思います。最初は変な(?)タイトルで何を意味しているのかわからなかったのですが、実際に小説を読んでみると深く納得できます。さらに、「ポテチーノ」というブランド品を扱っている「さえら」というお店が仙台市にあります。今村のおっかさんが大西嬢に高級ブランド品の青いシャツを買ってあげる場面が出てきますが、深読みすると、この「ポテチーノ」も掛詞としてさりげなくタイトルに忍び込ませてあるのかもしれません。芸が細かいです。

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