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2010年2月19日 (金)

NHKの大河ドラマ「龍馬伝」を観る・第7回(2/14)まで

このドラマは、今のところ坂本龍馬(福山雅治)よりも岩崎弥太郎(香川照之)のほうが面白いです。「龍馬伝」で描かれている岩崎弥太郎は実に存在感があります。その人物像は幕末のホリエモンといった感じです。

弥太郎は「わしほど頭のえいヤツはおらん」と豪語するほど頭脳明晰です。弥太郎はこの頭の良さを武器に学問の力で惨めな貧困生活から這い上がろうと野望を抱いています。ただ、その風貌は薄汚く、間違っても女にモテるタイプではありません。乞食同然の格好で鳥かごを売り歩いていますが、売れたところを見たことがありません。また、この男は空気を読んで行動するといった資質に欠けています。いわゆる協調性というものがまったくありません。とにかく自分勝手で自己中心的です。でも自分に正直でどこか憎めないところがあります。まったくの悪党というわけでもなく、ここ一番というときには信義に厚いところを垣間見せたりもします。

平成の日本は、「ライブドア事件」なるものをでっち上げて社会的にホリエモンを抹殺してしまいました。しかし、幕末の日本にはホリエモン的人物(つまり岩崎弥太郎)を容認する度量がありました。閉塞感漂う幕末でさえ、若者のやることは大目に見ようとする空気があったのです。そう考えてこのドラマを観ていると、平成の日本というのがいかに若者にとって住みづらい閉塞した社会であるかということを痛切に感じます。若者に厳しく高齢者や偉い人(?)には甘い社会に明るい未来はありません。

高齢者は年金を貰って遊び暮らしているのに、若者はフルタイムで働いても年金ほどの収入も得られないという人がゴマンといます。こんな歪んだ社会がいつまでも続くとは思えません。そのうち現役世代が「もう面倒見きれない」とブチ切れて、いわば「高齢者居住区」なるものが作られるのではないでしょうか。高齢者は例外なく「高齢者居住区」へ移送されてあとは自己責任で生きるなり死ぬなりしてくれという、いわば平成版姥捨山です。

さて、このドラマの坂本龍馬はとにかく女性にモテます。土佐には加尾(広末涼子)が縁談を断って龍馬を慕っているし、江戸では男まさりだった千葉道場の佐那(貫地谷しほり)が龍馬と出合って女性に目覚めてしまいます(ホントかね?)。

この龍馬は弥太郎の一方的な恋敵でもありました。弥太郎は一大決心をして加尾にプロポーズしますが断られてしまいます。加尾の眼中には龍馬しかいません。龍馬がいなくても弥太郎のプロポーズは断られたと思うのですが、弥太郎としてはあくまでも龍馬のせいだと思ってしまいます。そんなわけで弥太郎は龍馬が大嫌いです。それでもこの男はブツクサいいながら龍馬について行くことになるのでしょうか……今後の展開が楽しみです。

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