« 小池真理子の「無花果の森」第119回(4/7)まで | トップページ | 水木しげる入門 »

2010年4月10日 (土)

小池真理子の「無花果の森」第122回(4/10)まで

泉は本当に雨女です。何かあるときは決まって雨が降ります。その日もまた雨でした。

 顔は薄くパウダーファンデーションをつけ、オレンジベージュの口紅も塗ってきた。伸びかけている髪の毛は、シャンプーしてから首の後ろで一つに結んだ。
 だが、長さが足りず、うまくまとめきれなくて、頬の脇に遊び毛が出てしまった。

伸びかけている髪を無造作に首の後ろで一つに結ぶヘアスタイルをなんと呼ぶのかわかりませんが、清楚な感じがしてそれなりに色気があります。頬の脇の遊び毛もそれはそれとしてセクシーです。こうした素朴なヘアスタイルは、特に美人がやるとより魅力的です。
  
おかまのサクラによれば、塚本鉄治は女好きのするいい男らしいです。今風に言えばイケメン、昔風に言えば美男子です。どんな状況であれ、いい男に会いに行くとなれば、女には無意識のうちに女をアピールしたいという心理が働くものです。これは泉だって例外ではありません。したがって、

今さら気取ったり、めかしこんだりする必要はなく、またそうする気も起こらなかった

という説明は泉の本心ではありません。作者の勘違いです(強引?)。そのうち天坊八重子から「あんた、最近化粧が濃くなったよ。いい人でも出来たのかい」などと言われてしまうのではなかろうか。
  
  
さて、約束の日曜日です。午後二時よりも少し遅れて泉は『ブルー・ベルベット』のある番外地横丁に着きました。ここからは塚本鉄治に電話をしてその指示に従って歩きます。

1.番外地横丁を背にして立つ。
2.左方向に歩いてすぐの角を右に曲がる。
3.三、四十メートル歩くと細い道がある。
4.その細い道を左に曲がる。
5.すると道路沿いに青い螺旋階段がある。

この螺旋階段は上りなのか下りなのかまだわかりません。泉が辿り着いた付近は古びて煤けた雑居ビルが建ち並ぶ裏通りです。ここで泉は次の指示を待ちます。

|

« 小池真理子の「無花果の森」第119回(4/7)まで | トップページ | 水木しげる入門 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/122218/34163927

この記事へのトラックバック一覧です: 小池真理子の「無花果の森」第122回(4/10)まで:

« 小池真理子の「無花果の森」第119回(4/7)まで | トップページ | 水木しげる入門 »