« 水木しげる入門・原稿料の話 | トップページ | 脚本・坂元裕二の「Mother」を観る »

2010年4月18日 (日)

小池真理子の「無花果の森」第128回(4/17)まで

螺旋階段のある建物は四階建ての雑居ビルでした。塚本鉄治はそのビルの四階に住んでいます。

どうやら螺旋階段は三階までで、三階から建物の中に入って、四階へは建物内の階段を上がる構造になっているようです。昔は斬新なファッションビルだったのかもしれません。しかし今では老朽化したお化け屋敷のような建物になっています。

塚本鉄治が住んでいる部屋は、かつてはサクラの店舗兼住居だったところです。「住むところがなかったら住んでもいいよ」ということで、ほったらかしになっていたその部屋をサクラが塚本に貸してくれました。

おかまのサクラはああ見えてもそれなりに水商売の才能があるらしく、ここでやっていたお店もサクラが経営していたころはけっこう流行っていたらしいです。サクラは、小金を貯めて(?)大崖の郊外に中古の一戸建てを買って、今ではそこに住んでいます。番外地横丁の『ブルー・ベルベット』も、見かけによらず黒字経営なのかもしれません。ほとんどのお店が撤退してしまったのに依然として営業を続けているだけでも大したものです。
  

塚本の言葉を信じれば、塚本とサクラの間に肉体関係(?)はないらしいです。でも、訊かれる前に自分からそういうことを言い出すのって、かえって怪しいです。誰も疑っていないのにね。

でも、

「そういうことを目的にして僕にここを貸しているわけではない。僕は彼から部屋を貸してもらっているだけです」

という見解は、あくまでも塚本鉄治の希望的観測であって、サクラがどう考えているかはまた別の話です。サクラとしては「チャンスがあれば」と狙っているかもしれませんよ(あなおそろし)。
 
  
さて、話したいことがあるといって泉を呼んだのは鉄治のほうです。しかし、鉄治がモジモジしているので、結局泉のほうから質問する形になってしまいました。鉄治によれば、泉の失踪についてはすでに発覚して騒ぎになっていました。すでに1ヵ月近くが経っていますから当然といえば当然です。

 「どんな騒がれ方をしていますか」 
 「え?」 
 「マスコミはわたしのことをどんふうに?」

泉にとっては知りたくもないどうでもいいことかもしれません。でも、何か話さないと間が持ちません。話すとしたらこんなことを聞くぐらいしかなかったのかもしれません。

 「あなたのこと、というよりも、新谷監督のことを追いまわしている感じです。監督がまったく表に出てこないし、取材にも応じないようなので」

もともとマスコミ嫌いの新谷監督に無視されてきたマスコミとしては、このときとばかりにあることないこと名誉毀損ぎりぎりの捏造記事を書きまくって「文句があるなら出てきて釈明しろ」という作戦に出ているかもしれません。

|

« 水木しげる入門・原稿料の話 | トップページ | 脚本・坂元裕二の「Mother」を観る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/122218/34280997

この記事へのトラックバック一覧です: 小池真理子の「無花果の森」第128回(4/17)まで:

« 水木しげる入門・原稿料の話 | トップページ | 脚本・坂元裕二の「Mother」を観る »