« 政党支部否認の法理 | トップページ | 「政治とカネ」(海部俊樹著・新潮新書)を読む »

2010年12月 2日 (木)

小池真理子の「無花果の森」・第313回(12/1)まで

銀座にはうんざりするほどたくさんの画廊があります。いったい何軒ぐらいの画廊あるでしょうか。

①約100軒   ②約150軒   ③約200軒   ④約250軒   

答えは④の約250軒です。銀座というところは画廊の密集地帯ですね。

銀座の画廊 → http://www.ginzanogaro.com/content/view/42/61/

さて、しばらく凪状態が続いていた「無花果の森」ですが、塚本鉄治が出頭してしまってからというもの、展開が急になってきました。何か不吉なことが起きそうな予感がします。

長年岐阜大崖で暮らしてきた天坊八重子が東京に引越すことになりました。八重子の作品を独占的に扱っている白木画廊の主(あるじ)・白木正夫の勧めで、アトリエを東京に移すことにしたのです。天坊八重子は足腰が弱っていて要介護状態です。ヘルパーとして泉もいっしょに連れて行くのかと思ったら、泉は年内いっぱいで暇を出されてしまいました。

このままでは泉は路頭に迷ってしまいます。でも、天坊八重子もそこまで無慈悲ではありません。ちゃんと次ぎの仕事を用意してくれていました。川崎市内の大型スーパーに併設されているクリーニング店での仕事です。泉も岐阜大崖を離れなければなりません。廃墟のような街でも住めば都です。いざ離れるとなると名残惜しいのではないでしょうか。

  

天坊八重子はすでに泉が有名な映画監督である新谷吉彦の妻であることを知っています。それでも、泉がその身元を伏せて高田洋子(泉の偽名)のままで働けるように取り計らってくれました(いいとこあるじゃないか)。

朝九時から夜八時までの時間帯で、自由な勤務時間を選ぶことができた。週休二日。アルバイト扱いなので、給料はさすがに少なかったが、泉にとっては充分だった。

泉は考えが甘いです。アルバイトの収入だけで、部屋を借りて家賃を払って食べていくとなったらそりゃあ大変です。住み込みの家政婦で家賃も食費も必要ないのとはわけが違います。おそらく給料の半分は家賃で消えていきます。食べていくのが精一杯でビールも飲めなくなるのではないでしょうか。極貧生活ですよ。

  

ところで、あくまでも推測ですが、

1.天坊八重子が世話になる白木正夫のマンションは調布市にある
2.「東京郊外にある公立斎場」も調布市にある
3.泉の新しいアルバイト先のスーパーは川崎市多摩区にある

こう考えると、泉のアルバイト先がなぜ川崎市なのか謎が解けます。東京方面から見ると、多摩川を挟んで調布市の対岸が川崎市多摩区です。天坊八重子に何かがあったとき、泉はすぐにでも駆けつけることができます。いや、アルバイト先が多摩区でも調布市から通うことだってできます。

天坊八重子はけっこう泉が気に入っていて、東京に引越しても近くにいて欲しかったのかもしれません。ただ、どうやら亡くなったのは天坊八重子の線が濃厚になってきました。大作が完成して命の火が消えてしまったのか、住み慣れた土地を離れて寿命を縮めてしまったのか……。

|

« 政党支部否認の法理 | トップページ | 「政治とカネ」(海部俊樹著・新潮新書)を読む »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/122218/37925193

この記事へのトラックバック一覧です: 小池真理子の「無花果の森」・第313回(12/1)まで:

« 政党支部否認の法理 | トップページ | 「政治とカネ」(海部俊樹著・新潮新書)を読む »