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2011年3月10日 (木)

角田光代の「空の拳」・第61回(3/4)~第63回(3/7)

第61回

中神がKO負けしてしまったのがショックだったのか、坂本秀志路にはいつもの明るさや愛想のよさがありません。相当落ち込んでいます。空也が話しかけても、ぶっきら棒な返事しか返ってきません。返事がなかったりもします。坂本は思い詰めたようにリングを見つめています。こういうときはしばらく正気になるまでそっとしておくのがいいです。

空也はもう残りの試合には興味がありません。退屈してきた空也は席を外して売店に出かけました。

売店に行くと、短い列に立花が並んでいた。その後に空也は並ぶ。
「残念だったね」立花に言うと、
「そっすね」さほど興味もなさげに言い、商品名の書かれた頭上のボードを眺めている。

立花はコーヒー牛乳とたこ焼きを買っていました。コーヒー牛乳とたこ焼きの組み合わせというのはごく普通なんでしょうか。いかにも不味そうです。立花は味覚障害ではなかろうか。

いつもなら立花は空也を避けてさっさと席に戻ってしまうのですが、このときは空也が買い物を済ませるのを待っていました。珍しく立花の方から何か訊きたいことがあったようです。

 

第62回

立花の前に並んでいた人がブラックカードを持っていました。立花はセレブが持っているブラックカードと多重債務者のブラックリストを勘違いしていて、ブラックカードを持っていた人を破産した人だと思い込んでいました。

空也がブラックカードとブラックリストの違いを説明すると、立花は自分の勘違いに気がついたらしく、なんだか落胆した様子です。

「なーんだ、はじめて破産した人を間近で見たと思ったんだけどなあ」ぼやくように言いながら、会場に戻ろうとする。

どうしてここで「破産した人」の話が出てくるのかわかりません。何かの伏線でしょうか。

 

第63回

 打ち上げ、というよりも、有志が残って残念会があった。立花も中神母もおらず、有田と林、丸尾夫妻に坂本、あとはジムの練習生四人が居酒屋の座卓を囲んでいる。

残念会というのは、負けた本人が気を遣って、落ち込んでいる周囲の人を励ます会になってしまうのが通例です。周囲が気にするほど(自分の実力を知っている?)負けた本人は落ち込んではいないものです。

中神の話によると、今日は腹をこわしていて体調がよくなかったとのことです。

「いや、昨日測定のあと、馬鹿食いしちゃって」中神が笑いながら答え、何か空也は違和感を覚える。何に対しての違和なのか、わからないながら、しかし何か、小石の入った靴に足を通したような、飲み込んだ味噌汁に髪の毛が入っていたような、そんな感触が空也の内に残る。

空也としては、中神がヘラヘラ笑っているその場の雰囲気にウソのにおいを感じたのでしょうか?この違和感というのが何なのかよくわかりません。

「馬鹿食いなんかするなよ」ずっと黙っていた坂本が、安心したように、笑う。

この一行もわかりにくいです。もしこの箇所が入試問題として出題されたとします。次のような設問にどう答えますか?

 問1. なぜ坂本はずっと黙っていたのでしょうか?
 問2. なぜ坂本は安心したように笑ったのでしょうか?

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