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2011年11月27日 (日)

「カーネーション」の主題歌はアカペラで

NHKの朝の連続テレビ小説「カーネーション」の溜まりに溜まっていた録画をようやく10月29日まで観ました。面白かったです。小原糸子役の尾野真千子が生き生きしていて「Mother」のときの継美の母親役だったときとはえらい違いです。尾野真千子はもう30歳ですが、たしかに女学生の役をやってもそれほど違和感がありません。女優って恐ろしいね。

女学生のころの糸子は落ち着きがなくせっかちでいつも走っていました。でも、糸子が着物姿で走る時のフォームは実に美しいです。糸子の走りを見ていたら、日本の着物の美を再発見したような気分になりました。

ドラマの内容に関しては、とにかく面白いです。最近の朝ドラの中でも一、二を争う面白さではないでしょうか。ただ、ちょっと問題がありそうなのが椎名林檎が歌っている主題歌です。

作家で五感生活研究所の山下柚実氏が「カーネーション」の主題歌に違和感を持たれる理由を次のように解説してくれています。

朝ドラ『カーネーション』主題歌に違和感持たれる理由を解説

NEWS ポストセブン 11月27日(日)16時5分配信

NHK朝ドラ「カーネーション」の、椎名林檎のボーカルが凝っている。ちょっとかすれたような高い声と裏声とを微妙に使い分け、大正から昭和にかけての時代のレトロ感が増幅される。だが、一方で、この主題歌に「そぐわない」「曲に違和感がある」といった声が出始めている。作家で五感生活研究所の山下柚実氏が考察する。

* * *
椎名林檎の最新シングル、『カーネーション』。

「Musicランキング.com(ロック部門)」でも、首位を競い合う勢いです。それもそのはず、今ぐんと視聴率を伸ばしているNHK朝の連続ドラマ小説『カーネーション』の主題歌として、毎朝テレビから流れてくる旋律なのです。

ドラマの舞台設定は、大正~昭和の時代、大阪・岸和田の商店街。その時空間にピタリあわせるように、主題歌もレトロ風の不思議な曲調です。バイオリンなどのストリングス、ハープの優雅な音をバックに、たゆたうような、ゆったりとしたワルツ調。

椎名林檎のボーカルが、凝っています。ちょっとかすれたような高い声と裏声とを微妙に使い分け、息づかいを際立たせ、ポツポツと語りかけるように歌う。それによって不思議なレトロ感がより一層、増幅されていきます。

この曲の雰囲気がドラマ空間にぴったりはまっていて、私には心地が良かったのですが、実は、このドラマのために書き下ろされた作品だと知り、なるほど、と納得。

ところが。新聞の投書欄やテレビ批評には、「ドラマの内容はいいのに椎名林檎の主題歌がそぐわない」「曲に違和感がある」といった声が、明確な根拠の示されないまま、いくつも掲載されています。

いったいなぜ、そうした批判が出るのか? その「違和感」は、どこから来ているのか? 興味をそそられました。推察してみるに、椎名林檎の「歌い方」に、是非が分かれる理由が潜んでいるのではないでしょうか。

ボーカルは意図的に声を高くかすれさせたり、言葉の音と音の間を切って、息づかいを残し、独特の不安感やざらつきを出している。それが、「わかりにくい」「そぐわない」「しっくりこない」という批判のもとになっているのでは。

はっきり言って、NHK連続テレビ小説の主題歌に、「あいまいさ」「不安感」を多くの人は求めていないのでしょう。もっとシンプルな「家族の感動物語」をそのまま歌いあげてほしい。そう願っている、正当派の欲求なのでしょう。

家族の物語に、不安感や神秘はいらない。そういう視聴者も多い。しかし一方で、不思議な主題歌が、より一層ファンタジー感覚を際立たせ、物語世界を膨らます効果を発揮してもいるのです。

お定まりの「理想の家族」像や現実世界とはちょっと離れた、「お芝居的空想空間」を、この歌の神秘性が力強く下支えしている、とも言えるのです。

みなさんはいかかでしょう? 私は後者の、「不思議感覚」に一票入れたいと思いますが。

「カーネーション」の主題歌は、ミキシングがよくないというか、音のバランスに問題があるのだと思います。

この主題歌はどの程度のボリュームで聴くかによって印象が相当違ってきます。

ボリュームを上げて聴くとそれほど問題はありませんが、普通のボリュームで聴くとバックの演奏が強くなってしまってせっかくのボーカルがバックの演奏に埋もれてしまいます。その結果、歌詞が聴き取れなくなってなにを歌っているのかわからなくなります。スローテンポの曲で歌詞が聞き取れないというのは最悪です。主題歌が不評なのはこのあたりに原因があるのだと思います。

主題歌でレトロ感やあいまいさや儚さを強調したいなら、バックの演奏をもう少し弱くするか、場合によってはアカペラでもいいのではないかと思ってしまいます。私の場合、主題歌を聴くときはボリュームを上げて、ドラマが始まったらボリュームを下げるようにしています。

山下柚実氏が普通の人が感じる違和感を感じないのは、おそらく耳がいい(=聴力が優れている)からだと思います。それをいっちゃあおしまいか…。

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