「バクマン。2」・第16話<王子と救世主>を観る
ジャックで「KIYOSHI騎士」を連載している福田真太は、
「オレたちでジャックを変える!!」
と前々から宣言していました。「オレたち」というのは、福田真太、新妻エイジ、亜城木夢叶、蒼樹紅、平丸一也、それに中井巧朗の7人です。福田真太はこのメンバーを勝手に(?)福田組と称しています。メンバー全員が連載を勝ち取ってジャック誌上で競い合っていけば「オレたちでジャックを変える!!」という福田真太の野望(?)も夢ではありません。
福田真太は才女でクソ真面目な蒼樹紅のような女性は好みではないらしいです。でも蒼樹紅も福田組のメンバーです。メンバーが困っている時は助けなくてはいけません。そこで、中井さんとの関係がこじれて作画も自分で担当しなくてはいけなくなった蒼樹紅に、蒼樹紅がもっとも苦手とするバンチラ(=男の子が喜ぶ絵)の指導を買って出ました。
福田真太は少年の劣情を刺激するバンチラマンガが得意です。ジャックに連載中の「KIYOSHI騎士」もパンチラだけで連載が続いていると言っても過言ではありません。
「だからそうじゃねえって、何度言ったらわかるんだ!?」
「そんな乱暴な言い方しなくてもいいじゃないですか」
「教えてんのはオレだ。文句言うんじゃねえ」
ファックスで送られてきた蒼樹紅のネームを見ながら、福田真太が電話で檄を飛ばしています。
「変にスカートの中アップにすんなって言ったろうが。あんたの作品にこういうのは合わないんだよ。普通に着替えたり風呂入ったりさせりゃいいんだ」
「だからちゃんとお風呂に入る前に着替えのシーン入れたじゃないですか」
「何で風呂入る着替えでローアングルからスカートの中なんだよ。おかしいだろ。こうなるとセンスのありなしを通り越してるぞ。だいじょぶか?ここはパンツが足元に落ちたとことか、パンツから足を抜くアップだろ。それで風呂入るを表現しろや」
わざとらしく露骨にスカートの中を描いてしまう蒼樹紅に福田真太がイラついています。シュージンからも言われているはずなんですが、蒼樹紅にはまだチラリズムの美学(?)というのがわかっていません。
「ちょっと待ってください。メモします」
「覚えろよ。いい大学行ってんだろ」
「うるさい。大学は関係ありません」
なんだか掛け合い漫才みたいになってきました。
「なんで風呂でからだ洗いながらもの思いに耽ってんの?ありえねえだろ」
「女の子がからだ洗ってんですよ。男の子喜ぶじゃないですか」
「こういうシーンは普通バスタブに浸かってるもんなんだよ。あんた、ケツ洗いながらもの思いに耽ってんのかよ」
福田真太は編集者よりも厳しく容赦なくダメ出しをします。言葉も荒っぽいです。それでも何とかいいマンガを描いてほしいという熱意は伝わってきます。なにはともあれ、この福田真太の親身の指導(?)が功を奏して蒼樹紅の「青葉の頃」もすっかり少年マンガらしくなってきました。蒼樹紅の作品の変貌ぶりに、編集の吉田さんや山久さんはバックに強力なブレーンがついたのではないかと噂していました。
蒼樹紅の「青葉の頃」はもう一度本誌の読切で試す予定でしたが、これなら連載でも行けるということになって、亜城木夢叶の「ひらめきタントくん」とともに連載会議かけられることになりました。連載はほぼ確実だと思われていた亜城木夢叶に強力なライバルが登場してきた感じです。連載が決まればシュージンは見吉と結婚することになっていたのですが……。
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