テレビドラマ「最後から二番目の恋」・中井貴一がんばる?
「男の恋はいつも初恋、女の恋はいつも最後の恋」ということわざ(?)があります。しかるに、このドラマのタイトルは中途半端にも「最後から二番目の恋」です。もし千明(小泉今日子)にとって最後から二番目の恋が真平(坂口憲二)なら、一番最後の恋の相手は誰なんでしょうか?まさか……。
さて、このドラマもいつのまにかもう第7話になりました。第7話まできて真平の病気がようやく明らかになりました。真平は11歳のときに脳に腫瘍ができたそうです。一応手術はしたものの完全に切除することができなかったため、いつ再発するかわからない状態で生きています。でもね。真平はすでに35歳です。11歳のときからもう24年が経過しています。24年間何事もなかったら完治していると考えるのが普通ではないでしょうか。ちょっと大袈裟過ぎます。でもドラマだからいいことにします。
「いつ自分がいなくなってもいいように、人に迷惑がかからないようにしよう、残された自分の時間の中で、出来るだけ多くの人を幸せにしたいって、(真平は)考えているんです。家族としてはもっと普通に生きて欲しい、もっとみんなと同じように生きて欲しいと思います。でも、真平が自分で出した答えというか、生き方です。ですから、尊重してやりたい、って思うんです」
いつもは正しいことしか言わなくてつまんない和平の話も、今回だけは典子(飯島直子)もしんみりとして聴いていました。
真平のように自分の死を意識しながら生きている人の人生観というのは、遠慮がちに生きている老い先短いお年寄りの人生観と似ているかもしれません。「いつ自分がいなくなってもいいように、人に迷惑がかからないように」ひっそりと生きているお年寄りは多いと思います。もっともお年寄りの場合はセックスボランティアをやりたくても真平のようにはいきません。皺だらけの天使では、「まあいやらしい。いい年して何考えてるの!」ということで拒否されてしまいます。
「女性に対してもそうなんです。だれともちゃんと付き合おうとしなかった。悲しい思いをさせてしまうからって。だから自分もひとりの人を好きにはならないって、そう決めてるんです。それが女性に対して本当の意味での幸せでないことはあいつも重々わかっていると思います。でも、寂しい人を見ると放っておけなくなるんでしょうね」
このとき千明は「あたしってそんなに寂しい女に見えたのかしら」という顔つきをしていました。いつもなら「ああそうですよ。どうせあたしは寂しい女ですよ」と突っかかるところなんですが、この日はいつになく素直で、神妙に和平の話を聴いていました。
真平はなぜ千明に恋をしてしまったのでしょうか。蓼食う虫も好き好きということわざがあるし、一目惚れという現象も世間では珍しくありません。人を好きになるのにいちいち理屈は必要ありません。それでもドラマでは一応それなりの理屈がないと恰好がつかないことになっています。
「なんであたしなんだろうね。それが謎なんですよ」
千明のこの疑問に飲み友達の荒木啓子(森口博子)が次のような説を唱えました。荒木啓子の説によると、ひとりで45歳まで逞しく(?)生きてきた千明には与えたくても与えるものがありません。これまでは与えるだけだった真平が、前向きに力強く生きている千明から逆に生きる勇気を与えられているということらしいです。
まだ気が早いですがこのドラマのラストはどうなるのでしょうか。「千明をよろしく頼む」と和平に遺言して真平が死んでしまうのでしょうか?いや、真平の遺言は「兄貴をよろしく頼む」かもしれません。千明は長倉家のみんなからはそこそこ好かれています。小学生のえりな(白本彩奈)も新しいお母さんが千明なら不満はないでしょう。少なくとも観光推進課の大橋知美(佐津川愛美)よりはマシです。
典子は出会い系サイトで知りあった村上文也(八神蓮)にふられてしまいました。文也には同い年の彼女がいました。文也の父親から「息子のかわりにわたしではどうか」と誘われましたが、ブチキレてしまいました。若い男のほうがいいみたいです。
万理子(内田有紀)はケータイで写した千明の写真を見てはうっとりしています。この人、何か変な趣味があるのかもしれません。
男にはホッとできる隠れ家が必要です。和平は家に帰ってもガサツな女どもに神経を逆なでされて気が休まりません。真面目一筋の和平もたまには外で一杯やりたくなることがあるみたいです。行きつけの(?)バーでひとりバーボンでも楽しみたいと思ったまではよかったのですが、そこで偶然典子の旦那(浅野和之)と出くわしてしまいました。典子の旦那は典子を男にしたような人です。酒癖が悪くて酔うと男のいやらしさが全開になります。嫌がる和平をむりやりキャバクラに連れて行ってしまいました。そのキャバクラにはいつも市役所にクレームの電話をかけてくる一条さん(85歳・織本順吉)がいました。一条さんは奥さんにないしょでキャバクラ通いをしているみたいです。「バラすぞ。と脅かせばクレームの電話をかけてこなくなるかもしれません」もっとも和平は一条さんからかかってくるクレームの電話をけっこう楽しみにしている節もあります。
相手のことをもっと知る努力をするべきだ、ということで和平は大橋知美をデートに誘うことになりました(千明が強引に電話してしまった)。ふたりは江の島へ行くことになりました。和平の考えたデートコースです(たぶん)。和平は参道のお店の人から「お父さん」と呼ばれていました。無理もありません。事情を知らなければどうみても親子です。
江の島観光案内 → http://www.s-n-p.jp/enosima.htm
江の島は先端の稚児ヶ淵(ちごがふち)まで行くと帰りの上り階段がきつくて健康チェックには最適です。上り階段の途中で息が切れるようなら少し足腰を鍛えたほうがいいです。
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