テレビドラマ「最後から二番目の恋」・飯島直子の怪演?
これまで豪快なバカ笑いなら島崎和歌子の右に出るものはいないと思っていました。しかし飯島直子のバカ笑いもなかなかのものです。甲乙つけがたいです。島崎和歌子と飯島直子とどちらのバカ笑いのほうが(釣られて笑わす威力が)強力か、一度バカ笑いの王座決定戦(?)をやってもらいたいです。
さて、第6話です。典子(飯島直子)と万理子(内田有紀)はお隣りの吉野千明(小泉今日子)の家(古民家)に勝手に出入りするようになりました。二人にとって千明の家はよほど居心地がいいらしく、まるで我が家であるかのようにくつろいでいます。
千明が帰宅すると、「遠慮しないで上がって」とまでは言わなかったものの、典子も万理子も自分たちがここに居るのは当然であるかのように振舞っています。鍵をかけるでもなくそれを許している千明もひとりでは寂しいのかもしれません。典子は千明の服を勝手に着てデートに出かけたりしています。寛容な千明のおかげで万理子の自閉症も少しよくなったみたいです。
典子は昔のことを思い出しては豪快なバカ笑いをしていました。
「いやね、思い出して笑ってたのよ。うちのお兄ちゃんのことなんだけどね。あたしの結婚式のときの話なんだけど、一応バージンロードを歩いたわけよ。あたしもうバージンじゃなかったけど、アハハハハハ。でね。ほら親いなかったからさあ、お兄ちゃんと歩いたわけ。そしたらさあ、お兄ちゃんさあ、もう泣いて泣いて、もう泣いてなんてもんじゃないね、号泣、アハハハハハ」
「それさあ、普通にいい話じゃん」
「いや、そうなんだけどさあ、その泣き方があまりにすごくてさあ、最初はね、あたしもみんなもなんかちょっとしんみりしてたんだけどさあ、あんまりにもすごい泣き方で、なんかだんだん笑いになってきちゃて、会場中大爆笑、アハハハハハ。そしたらね、今度はお兄ちゃんが怒って、何が可笑しいんですか、アハハハハハ」
「それさあ、想像できるね、なんかね(和平さんらしいね)」
万理子はビデオカメラで撮影していた典子の結婚式のときの様子をわざわざケータイに取り込んで持ち歩いています。典子と万理子は人生がしんどいときに、典子の結婚式のときの映像を見て大笑いしては気分をリフレッシュしているみたいです。
このドラマの公式サイトによると、典子は「高校を卒業してすぐ、自分を受け持っていた体育教師と結婚」したことになっています。つまり典子が結婚したのは18歳のときです(今から約27年前)。典子と和平の年の差は5歳です。典子が結婚したとき和平は23歳でした。親代わりとはいえ、23歳だったら普通は18歳の妹の結婚式で号泣したりはしないと思います。でも和平は普通の人とは違っていました。めったにいない真面目一筋の人です。感極まって号泣してしまったのかもしれません。アハハハハハ。
典子のバカ笑いが隣りの長倉家にも聞こえてきました。何を話しているのか楽しそうな雰囲気が伝わってきます。典子たちのガールズトーク(?)に参加したくなってお隣りに行こうとした小学生のえりな(白本彩奈)を呼び止めて和平(中井貴一)が注意しました。
「おい、えりな、やめなさいって。ろくな人間になれないから」
しかし和平が止めてもムダでした。えりなはコンビニに行くふりをしてお隣に行ってしまいました。千明、典子、万理子、えりな……この4人の中では子どものえりなが一番クールで落ち着いています。
相手に嫌われたくないとか、好印象を与えたいとか、相手にどう思われるかを意識してしまうと緊張して思っていることが素直に言えなくなったりします。会話がギクシャクしたり、気の利いた言葉が見つからなくて気まずい沈黙が続いたりするのもそんなときです。でも和平が相手ならそういう心配は要りません。嫌われようが悪い印象を与えようがなにしろ相手は和平です。気にすることはありません。思っていることを気軽にポンポン言うことができます。
千明は和平に会うと必ず口喧嘩になります。最初は穏やかに話していてもいつのまにか悪口の言い合いになります。このふたりは罵り合いの口喧嘩をしながらもどこか楽しそうです。そんな千明と和平の様子に、真平は軽い嫉妬を感じるようになりました。これまで真平はセックスボランティアに励んでいて、特定の女性を愛するような普通の恋愛とは縁がありませんでした。しかし、どういうわけか、千明にだけは恋愛感情(≒嫉妬)を抱くようになってしまいました。
真平は自分の千明にたいする気持を和平に打ち明けました。真平はこれまでのボランティア活動を清算して千明と真剣に付き合うつもりでいます。もう「天使」は廃業です。千明のことを愛おしく想うようになって、初めて恋愛っていいもんだと思うようになりました。今までどうしてそういう女性が真平の前に現れなかったのか不思議です。真平35歳、千明45歳です。
「天使」としての最後のご奉公ということで真平は旅に出ることになりました。しばらく「カフェ・ながくら」はお休みです。和平は真平の留守中に千明に真平の病気のことをうっかり話してしまいました。和平は真平が千明にすべてを話しているものだと勘違いしていました。しかし千明は真平の病気についてはまだ何も知りませんでした。
真平の病気が何であるのか、その具体的病名は今週もまだ不明です。いくらなんでも来週には明らかになると思います。これだけもったいぶっておいて癌などのありきたりの病気だったら怒りますよ。
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