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2012年4月28日 (土)

脚本・尾崎将也の「梅ちゃん先生」・横須賀から蒲田まで大八車で頑張ろう!?

「梅ちゃん先生」第21回のお話です。

横須賀にある元海軍の倉庫に海軍が備蓄していた医薬品が大量に見つかりました。梅子は城南医専の同級生たちと電車に乗ってはるばる横須賀までその医薬品を貰いにいくことになりました。医薬品は倉庫に山積みにされていて好きなだけ勝手に持っていっていいことになっていました。早い者勝ちです(そんな馬鹿な)。

来るときは電車でしたが、梅子はトラックをチャーターして大量の医薬品を持ち帰えりたいと考えました。すると、東京まで荷物を運んであげるという人が現れました。梅子たちが大喜びでお願いすると、用意されていたのはトラックではなくて馬が引く大八車でした(あのなあ)。

普通は荷物を積み込む前に断るはずですが、梅子たちはなぜか大八車に医薬品を積み込んで東京に向うことになってしまいました。三浦半島の横須賀から東京の蒲田までは約40kmの距離があります。普通に歩いても10時間、大八車でのんびり行ったら15時間以上かかります。しかも大八車は坂が苦手です。途中に急坂があったりしたらどうするのでしょうか?

まあ、細かいことは気にしないで横須賀から蒲田まで大八車でも行くことができることにしましょう。「梅ちゃん先生」のラッピング電車が走っているという京浜急行に敬意を表して、京急本線の横須賀中央駅(神奈川県横須賀市若松町二丁目)から京急蒲田駅の隣りの梅屋敷駅(東京都大田区蒲田二丁目)まで歩くことにします(梅屋敷駅では駅メロに「さかさまの空」が流れているらしい)。

コースは次のようになります。

まず、横須賀中央駅の駅前にある三崎街道を北北西に進むと国道16号線(横須賀街道)に出ます。左折して横浜までは横須賀街道を道なりにずーっと進んでいきます。何箇所か分岐点がありますが、迷わずに進めば横浜の高島町に辿り着けます。高島町からは交差点を右折して国道1号線を進みます。青木通のところで道が二又に分かれているので右側の道を進みます。ここから先は国道15号線(第一京浜)になります。ここまで来てしまえばしめたものです。第一京浜は京浜急行と並行して走っています。道なりに進んでいけば梅屋敷駅に辿り着けます。時間を気にせず、道に迷わなければ大八車でも何とかなりそうです(ホントか?)。

ドラマでは途中でアクシデントが起きてしまいました。大八車を引いていた馬の蹄鉄がはずれてしまったのです。修理するのかと思ったら、馬の手綱を握っていたおじさんも蹄鉄の外れてしまった馬も大八車と積荷を残してどこかへ行ってしまいました(ふざけんなよ)。取り残された梅子たちは大量の医薬品を人力で運ぶことになりました。しばらくすると雨が降ってきました。本降りです。制服は濡れるし、道路はぬかるんでくるし、もう絶望のブルースです。泣きっ面に蜂、蟷螂の斧、次々と梅子たちの窮地を表す諺が浮かんできます。この窮地を救う諺は「渡る世間に鬼はなし」です。

たまたま通りかかったトラックの運ちゃんがドシャ降りの雨の中で悪戦苦闘をしている梅子たちを不思議そうに見ていました(おーい、何やってんだ)。梅子たちが事情を説明すると、地獄で仏です。ついでだから東京まで荷物を運んであげると言ってくれました。トラックの運ちゃんは、梅子が通う城南医専(梅屋敷の近くにあるらしい)まで医薬品を運んでくれました。そして、お礼も受け取らず、名前も告げず、ボギー(ハンフリー・ボガードの愛称)のようにかっこよく去っていきました(一度やってみたかった?)。
 
 
ところで、あの大八車のおじさんは詐欺師でした(たぶん)。報酬の50円を前金で受け取っていたので、馬の蹄鉄が外れたことにして逃げてしまったのです。最初から大八車で東京まで行く気なんてありませんでした(常識で考えればわかる?)。

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2012年4月24日 (火)

「家族のうた」・21世紀にフーテンの寅さんはお呼びでない?

「家族のうた」の極端な低視聴率が話題になっています。

オダジョー主演ドラマ3・6%

デイリースポーツ 4月23日(月)18時20分配信

 22日に放送された、フジテレビのオダギリジョー主演ドラマ「家族のうた」(日曜午後9.00)の第2回放送分の視聴率が、関東地区で3.6%だったことが23日、ビデオリサーチの調べで分かった。

 同時間帯は、高視聴率番組の激戦区となっている。TBSは好調の中居正広主演ドラマ「ATARU」が22日は16.9%をマーク。日本テレビは人気番組「行列のできる法律相談所」が同16.2%。テレビ朝日が「日曜洋画劇場」で映画「タイタンの戦い」を放送し、同12.6%といずれも高い数字だった。

 一方で「家族のうた」は15日の初回放送を6.1%と厳しい数字でスタートしたが、第2回はさらに数字を落とす結果となった。

「家族のうた」は、「マルモのおきて」と「家政婦のミタ」を足して10で割ったようなドラマです(2ではなく10です)。主人公の早川正義(オダギリジョー)はストーンズのキース・リチャーズを尊敬している落ちぶれたロック・ミュージシャンです。

普通の人はキース・リチャーズなんて言われてもまったく知らないし興味もありませんね。下の動画でグリーンのシャツを着てリードギターを弾いているおじいさんがキース・リチャーズです。


早川正義は、身勝手で無責任で36歳になってもガキみたいなことを言っています。カッコをつけて粋がっていますが頭の中はからっぽです。いい年してあのヘアスタイル、あのファッション、あのしゃべり方、正義のような生き方や価値観には、一般の視聴者は共感できないどころかムカついてくるのではないでしょうか。

ダメな男なんだけど憎めない奴なんだというところをもっとアピールしないと正義は単なるヘラヘラした大バカ野郎になってしまいます。このドラマが低視聴率なのは、不愉快な大バカ野郎が主人公のドラマだと思われてしまっているからです。落ちぶれたロッカーのサクセスストーリーらしいですが、視聴者が主人公に共感して「頑張れ!」と応援したくなるような要素があまりにも欠落しています。

たとえば、「マルモのおきて」のマルモ(阿部サダヲ)は子どもに平気でウソをつきました。でも、けなげに働いている善良なサラリーマンでした。いつも一生懸命で人のいいマルモのことを彩ちやん(比嘉愛未)が好きになってしまった気持も理解できます。ところが「家族のうた」ときたら、青田洋子(貫地谷しほり)が正義のことをどうして好きなのか、ほとんど理解不能です。この女、バカじゃないのと思ってしまいます。

だいたい「全盛期にはファンの女の子を日替わりでお持ち帰りしていた」という設定自体、世のモテない9割の男性を敵に回そうとしているようなものです。いや、男性だけではありません。女とみれば片っ端からやりたがる無節操な男に好意を抱く女性も少ないと思います。これがもしギャグのつもりだったとしたら、あまりにもセンスが悪すぎます。

要するに早川正義は何の魅力もない人間のクズです。このドラマはその人間のクズを主人公にしてしまいました。思うに、あのフーテンの寅さんも初期のころは人間のクズでした。でもフーテンの寅さんには憎みきれない魅力がありました。このドラマは、ひょっとしたら21世紀のフーテンの寅さんの線を狙ったのかもしれません。もしそうだとしたら、狙いはよかったですが、残念ならが、早川正義には憎みきれない魅力が不足しています。今のところウンザリする単なるろくでなしになってしまっています。
 
 早川正義にもう少し人間的な魅力を与えないと……。

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2012年4月23日 (月)

サントリーのザ・プレミアム・モルツのCMで「ヘイ・ジュード」を歌っているのは?

サントリーのザ・プレミアム・モルツのCMで流れているBGMは恐れ多くもビートルズの「ヘイ・ジュード」です。でも歌っているはビートルズではありません。実に上手くカバーしていますが歌っているのはリック・ローガンというハリウッドのセッション・シンガーだそうです(リリースはされていない)。

 うまさに 偽ものの 輝きがある。←歌のことです。
 
 
サントリーのザ・プレミアム・モルツのキャッチコピーは、

 うまさに 本物の 輝きがある。

です。

「本物の輝き」をアピールするコマーシャルに「輝ける偽もの」の歌を流すのって、何だか変です。この不都合を推理をすると、次の3つの可能性が考えられます。

 1.わざと突っ込みどころを作って、話題を提供しようと考えた。

 2.オリジナルを使用するのは手続きが面倒だった(あるいは断られた)。

 3.特に深い考えはなかった。

ビートルズの「ヘイ・ジュード」は、ジョン・レノンが最初の妻・シンシアと離婚することになって、悲しい思いをしていたジョンの長男ジュリアン(当時5歳)を励ますためにポールが作った曲だといわれています。ビートルズナンバーの中でも屈指の名曲です。語りかけるような歌詞が胸を打ちます(訳詩付でどうぞ)。

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2012年4月22日 (日)

「クレオパトラな女たち」・マスク美人の話

男はマスクをしたからといってイケメンにはなりません。ところが女性がマスクをすると十中八九美人になります。マスク美人とはよく言ったものです。これは、顔の輪郭が残念だったり、鼻の下が長かったり、口元がだらしなかったりする女性がいかに多いかということの表れだと思います。目だけならメイク次第でどうにでも誤魔化せます。あとは自分に似合うヘアスタイルでバッチリ決めてしまえばマスク美人の誕生です。

マスクをすればオアシズの大久保さんだって光浦さんだって美人にみえます(ホントか?)。(大久保さんは)森山直太朗に会いに行くときはマスクをしていくといいです。

巷では花粉症とかでマスクをしている人が多いですが、半分以上はダテマスクです。

 「あたし、花粉症なの」

うそつけ。
 
 
さて、春の連続テレビドラマが次々とスタートしていますが、第一話が予想外に面白かった異色作といえば「クレオパトラな女たち」です。

このドラマの主人公・岸峯太郎(佐藤隆太)は父親の巨額の借金を肩代わりをさせられて、どうしてもお金を稼ぐ必要に迫られました。もともとは大学病院に勤務する真面目で腕のいい形成外科医でしたが、金のためだと割り切って美容外科医院BSC(ビューティー・サージャリー・クリニック)で働くことになりました。BSCは院長から受付嬢までスタッフはすべて女性です。その女の園にただひとりむさ苦しい岸峯太郎がお邪魔することになりました。給料は手取りで月110万円です。毎月100万円ずつ借金の返済をすると三年で借金が完済できます。三年間の辛抱です。

峯太郎は生活費を切り詰めるために中学時代からの友人・黒崎裕(綾野剛)のところに居候をすることになりました。黒崎裕は都庁に勤務する東京都の職員です。堅い職場で働いていますが男なのに男を愛するタイプの人です。しかも、特に峯太郎のことをこよなく愛しています。峯太郎は黒崎がゲイであることを知っています。それでもムリヤリ変なことされるわけではないし、借金の早期返済のためには贅沢は言ってられません。家賃月5万円(賄い付?)ということで若干の危険を感じながらも覚悟を決めたようです。

黒崎裕としては、憧れの峯太郎といっしょに暮らせるんですから居候は大歓迎です。三年といわずにこのままずっといっしょに暮らしたい気分です。困ったね。
 
 
佐藤隆太が主演のドラマって、このところパッとしないドラマが多かったです。でも、「クレオパトラな女たち」はなかなか面白いです。このドラマは美容外科業界のコマーシャルみたいなところもありますが、整形美容をめぐる人間心理(女心?)の機微が実によく描かれています。

脚本は「蜜の味~A Taste Of Honey~」の大石静です。「蜜の味~A Taste Of Honey~」は近親相姦のドロドロしたドラマでした。最後まで何を訴えたかったのかよくわからなくて、後味があまりよくありませんでした(でも、途中までは大変面白かったです)。

「クレオパトラな女たち」は作風がガラッと変わってコメディタッチのドラマです。コメディというなら、佐藤隆太がゲイの役で、綾野剛を追い掛け回す設定のほうが面白かったと思いますが、そういう路線がメインのドラマではないみたいです。

公式ホームページには、次のような脚本家・大石静のコメントが載っています。

この所、ディープなラブストーリーが続いていたので、今回はポップなコメディーに挑戦します。
最先端技術を誇る美容形成外科クリニックを舞台に、
様々な世代の医師や患者のあらゆる欲望、葛藤、逡巡をスピード感あふれるタッチで描き、美しさとは何か、老いへの怖れとは何か、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とは何か、という深淵なるテーマにも迫りたいと思っています。

あなたもわたしも、みんなが知りたい美容形成外科事情も満載しますので、
どうぞご期待下さい。

コメディというのはテーマもへったくれもありません。ギャグのセンスが冴えていてとにかく笑えればOKです。変な価値観の押し付けはゴメンです。深遠なるテーマに迫る場合もあくまでもコメディータッチでお願いしたいです。
 
「美容形成外科事情」ということで、このドラマにはオペのシーンが頻繁に出てきます。おっぱいの形成とか脂肪の吸引とか何だかグロテスクです。見てはいけないものを見せられた気分になってチャンネルを変えてしまった人もいるかもしれません。でも、このドラマの整形美容は必ず成功します。手術に失敗して訴訟沙汰になったりといったようなドロドロした展開とは縁がありません(たぶん)。

  
 
たとえば、容貌の評価が8や9の人が整形美容で10になったとしても人生が大きく変わることはないと思います。しかし、容貌の評価が1や2の人が整形美容で10になってしまえば、これはもう間違いなく人生が変わります。

 「男の人って、こんなに優しくて親切だったの!?」

そう思って素直に喜べればいいのですが、場合によっては人間不信に陥ってしまうかもしれません。不親切だった男どもが急に親切になったかと思えば、あんなに優しかった女どもが急に意地悪で冷たくなったりすることもあります。整形美容によって人生が変るとしても、変った人生が本人にとって好ましいかどうかはわかりません。
 
 
整形美容をめぐる人生の悲喜劇というのは、シリアスギャグの宝庫であるといえます。笑えるドラマの舞台として美容外科クリニックはうってつけかもしれません(いいところに目をつけたね)。
 

最後にこのドラマの番宣ですが、本日(4月22日)の「行列のできる法律相談所」と「おしゃイズム」に綾野剛が出演するようです(番宣は綾野剛まかせか?)。

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2012年4月20日 (金)

「梅ちゃん先生」が高視聴率の理由・「面白さ弾力性」について

経済学に「価格弾力性」という用語があります。(需要の)価格弾力性を求める公式は次の通りです。

  (需要の)価格弾力性 = 需要の変化率(%)/価格の変化率(%)

価格弾力性が小さいと、価格が変動してもほとんど需要は変化しません。逆に価格弾力性が大きいと、価格が少し変わるだけで需要が大きく変動します。一般的には、コメや野菜などの生活必需品は価格弾力性が小さく、宝飾品などの贅沢品は価格弾力性が大きいとされています。また、この価格弾力性は代替品の有無によっても影響を受けます。生活必需品であっても、適当な代替品が簡単にみつかる商品であれば価格弾力性は大きくなります(わずかな価格の変化で需要が大きく変動する)。
 
 
この価格弾力性に倣って、テレビドラマの「面白さ弾力性」という概念を考えてみました。公式は次の通りです。

  面白さ弾力性 = 視聴率の変化率(%)/面白さの変化率(%)

シリーズ化されていて定評のあるドラマ、ドラマ枠として定着している時間帯のドラマ、主演が人気俳優や人気タレントのドラマなどは、面白さの弾力性は小さいといえます。面白さの弾力性が小さいということは、ドラマの面白さが視聴率に与える影響が小さいということです。(スタート時の視聴率に比べて)ドラマが面白くてもさして視聴率が上がるわけではなく、逆にドラマが面白くなくてもそれほど視聴率は下がりません。
 
 

何で「面白さ弾力性」なんてことを考えたかというと、実はNHKの朝ドラの視聴率を調べていて不思議に思ったからです。

「つばさ」から「カーネーション」まで、最近の朝ドラの平均視聴率は以下の通りです。

 平均視聴率  タイトル

 13.8%  つばさ
 13.5%  ウェルかめ
 18.6%  ゲゲゲの女房
 ← ここから放送時間が15分繰り上がった
 17.2%  てっぱん
 18.8%  おひさま
 19.1%  カーネーション

先入観や思い込みを捨てて、過去の視聴率を眺めてみると次のことがわかります。

1.「ウェルかめ」と「ゲゲゲの女房」の間にはっきりとした段差がある。

2.「ゲゲゲの女房」から「カーネーション」(または「梅ちゃん先生」)までは多少の凸凹はあっても平均視聴率に大きな変化はみられない(最高の「カーネーション」と最低の「てっぱん」の差は1.9%にすぎない)。
 

「ウェルかめ」に比べて「ゲゲゲの女房」の視聴率が大きく上昇したのは、これまではドラマの面白さが視聴率を押し上げたと考えられていました。果たして本当にそうだったのでしょうか。

今年の3月になって「カーネーション」の糸子役の交代がありました。何だか釈然としない不自然な交代でした。視聴者の失望から視聴率が急落すると思っていましたが、糸子役が交代しても視聴率にはほとんど影響がありませんでした。

さらにこの4月にスタートした「梅ちゃん先生」です。「梅ちゃん先生」のネットでの評判は最悪でブーイングの嵐です。それにもかかわらず視聴率はそれほど悪くありません。

これらの事実からどういう結論が導き出せるかというと、

1.「ウェルかめ」に比べて「ゲゲゲの女房」の視聴率が大きく上昇したのは、「ゲゲゲの女房」が面白かったからではなく、総合テレビの放送時間が15分繰り上がったからである。たまたま「ゲゲゲの女房」が面白かったため、面白さが視聴率を押し上げたと勘違いしていた可能性が高い。

2.朝ドラというのは、面白いから見るとか面白くないから見ないという性格のものではなく、多くの視聴者は時計代わりに利用している。ドラマの面白さが視聴率に与える影響がきわめて小さい。つまり朝ドラの面白さ弾力性はきわめて小さいといえる(まったく関係ないわけではない)。


この仮説(?)を検証するには、朝ドラのスタート時間を元の8時15分に戻してみるとはっきりします。でもこれはできない相談です。せっかく上昇した視聴率が元に戻ってしまう危険があります。
 
朝ドラの視聴率低迷は放送時間帯にあると考えて、放送時間を15分繰り上げることを提案した人はたいした慧眼だったと思います。

もし、今後、「梅ちゃん先生」の視聴率が15%を割り込んだり、反対に25%を超えたりすることがあれば、せっかく考えた「面白さ弾力性」の仮説を撤回します。

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2012年4月17日 (火)

橋下市長に「価値観押しつけるな」 赤川次郎氏が朝日「声」欄で批判

J-CASTニュース 4月12日(木)19時12分配信

 「三毛猫ホームズシリーズ」などで知られる作家の赤川次郎氏(64)が、橋下徹大阪市長を批判した内容が、朝日新聞朝刊の「声」欄に載った。

 国歌斉唱時の教職員の「口元チェック」問題などを取り上げ、「自分の価値観を押し付けるのは、『力強い指導力』などとは全く別物である」などと厳しい言葉を連ねている。

■口元チェック問題「何と醜悪な光景だろう!」

 朝日新聞の「声」欄は、主に一般読者の意見を紹介するコーナーだ。2012年4月12日付朝刊(東京本社版)の声欄に赤川氏の橋下氏評が載ると、ネットのツイッターでは、「朝日新聞の『声』に、作家の赤川次郎が投稿!」などと注目が集まった。赤川氏の意見を一部引用した上で「同感」とつぶやく人も少なくなかった。

 見出しは、赤川氏でなく朝日新聞側がつけたとみられるが、「橋下氏、価値観押しつけるな」となっている。8人の意見が載る中、赤川氏のものは右ページの1番右上と比較的目立つ位置ではあるものの、特別扱いはされていない。

 1行約14字で36行の分量で、5段落に分かれている。

 まず、大阪府立高校の卒業式で教職員らの「口元チェック」が行われた問題を取り上げている。橋下氏は、国歌斉唱時の起立斉唱を義務付けた条例を府と大阪市で成立させた。赤川氏は、

  「生徒のためのものであるはずの卒業式で、管理職が教師の口元を監視する。何と醜悪な光景だろう!」

と嘆いた。そして、橋下氏がかつて「独裁」の必要性に言及したことに触れ、「なるほど『密告の奨励』は独裁政治につきものである」と続けた。

 橋下氏が主導する文楽協会への補助金削減問題でも、「客の数だけを比べるのはベートーヴェンとAKBを同列にするのと同じだ」として、

  「理解力不足を棚に上げ、自分の価値観を押し付けるのは、『力強い指導力』などとは全く別物である」

と評している。

国歌斉唱時に「君が代」を歌おうとしない教職員は愚劣です。しかし、歌わない教職員を強制的に歌わせようとしている勢力はそれに輪をかけて愚劣です。思想信条から「君が代」を歌おうとしない人間にムリヤリ「君が代」を歌わせることに何の意味があるのでしょうか?「君が代」を歌おうとしない教職員も一応起立はしているみたいだから放っておけばいいじゃありませんか。歌っているかどうか口元をチェックするなんていうのはほとんどシリアスギャグの世界です。

こうした度を超した強制は権力をバックにしたいやがらせです。強者が弱者をいたぶる典型的なイジメです。

たとえばです。イスラム教徒は宗教上の理由から豚を食べません。豚は不浄なものとされているからです。君が代を強制しようとしている連中がやっていることは、いやがるイスラム教徒にムリヤリ豚肉を食べさせようとしているのと同じです。違うというならどこが違うのか説明してもらいたいです。「おいしいから食べてごらん」と言うくらいはいいとしても、それでも食べようとしないイスラム教徒に強制的に豚を食べさせるのは愚の骨頂です(押さえつけてムリヤリ豚肉を口に押し込む)。

まあ、一般庶民の感覚としては、

 「君が代ぐらい歌えよ、くだらねえ」

 「歌わない奴はほっとけよ、くだらねえ」

どっちもどっちの愚者の饗宴です。

 
 
ちなみに、2004年秋の園遊会で「日本中の学校に国旗を掲げて、国歌を斉唱させるというのが私の仕事でございます」と胸を張った将棋の米長邦雄(東京都教育委員)に天皇陛下は、

 「強制になるということではないことが望ましいですね」

と異例の発言をしています。この婉曲な表現には忠臣・米長邦雄を傷つけまいとする天皇陛下の配慮が感じられます(天皇陛下に気を遣わせてどうする!)。普通の日本語に翻訳すれば、

 「バカヤロー、くだらねえこと強制してんじゃねえ!!」

となります。天皇陛下は人格者だからこういう汚い言葉遣いはしませんが、米長邦雄はそう言われたんだと肝に銘じておかなくてはいけません。国旗、国歌をめぐる一連のバカバカしい騒動に一番心を痛めているのは日本国の象徴・天皇陛下ではないでしょうか(「天皇陛下 米長邦雄」で検索してみてください)。

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「鍵のかかった部屋」、「ATARU」、「三毛猫ホームズの推理」・どうして似てるの?

各局の春ドラマがスタートしました。今クールの特徴はやたらと推理ドラマが多いことです。各局ともメインの推理ドラマが高視聴率で好スタートというのも共通しています。まさに推理ドラマ大流行といった感じです。

それにしても、「ATARU」(TBS)と「鍵のかかった部屋」(フジテレビ)は両方とも主人公がサヴァン症候群だし、「ATARU」の主力キャスト(中居正広、栗山千明、北村一輝)と「鍵のかかった部屋」の主力キャスト(大野智、戸田恵梨香、佐藤浩市)の役割があまりにも似すぎています。ここまで設定が似ているとつい「またフジテレビかよ」と思ってしまいます。もっとも、同時期の放送なのでパクリということにはならないのかもしれません。これで、もし放送時期がずれていたら、後から放送するドラマは必ずパクリだと批難されると思います。

同時期に放送されるドラマがどうして酷似していまうのでしょうか。各局にはスパイ(?)がいて新作ドラマの情報が企画の段階でライバル局に漏れているのでしょうか。あるいは、(最大限好意的に解釈すると)、テレビ局が視聴者の意見を取り入れたり、集めた情報やデータを分析して視聴者に受けそうなドラマを作ろうとすると、似たような状況で似たようなことをやっているために、まったく接触のないテレビ局が期せずして酷似したドラマを作ってしまうということがあるのかもしれません(推理ドラマの観すぎ?)。

それから「三毛猫ホームズの推理」はタイトルがちょっと変です。三毛猫ホームズは推理をしているのではなくて最初から答えを知っています。このドラマのタイトルは「三毛猫ホームズの千里眼」とか「三毛猫ホームズの超能力」のほうが合っています。原作の小説も三毛猫ホームズは千里眼なのでしょうか?

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2012年4月15日 (日)

天海祐希の「あの鐘を鳴らすのはあなた」・口パクに異議を唱える人はいなかったの?

天海祐希主演のドラマ「カエルの王女さま」がスタートしました。

「カエルの王女さま」は、過去の栄光はどこへやら、もう若くはない落魄のミュージカルスター・倉坂澪(天海祐希)が昔の恩師に呼ばれてニューヨークから帰国し、寂れた故郷の由芽市でママさんコーラスグループを熱血指導(?)するという物語です。

悪役の市長や意地悪なエリートコーラスグループが出てきたりしていかにも少女マンガにありがちな設定です。原作があるのかと思ったら脚本はオリジナルでした。このドラマは「フラガール」や「glee」のパクリだという意見もあります。参考にした映画やドラマをブッ飛ばしてやるという気迫が感じられればいいのですが、ただ真似してるだけだと印象が極端に悪くなります。「夢を追いかけ続ける、全世代の女性たちへの応援歌でもあるスーパーポジティブ・コーラス・コメディ」なんだそうですが……。

ドラマの中で天海祐希が「あの鐘を鳴らすのはあなた」を歌っていました。せっかくの熱唱なのに口パクでした。普通は口パクもあまり気にならないのですが、このシーンだけはなぜか気になりました。音楽をモチーフにしたドラマだったからかもしれません。誰もまずいと思わなかったのでしょうか?

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奇跡のゲーム・「風来のシレンGB~月影村の怪物」

アマゾンに「風来のシレンGB」のレビューが載っていました。思わずニヤリとしたくなったので紹介します。

トランプ、麻雀、将棋に続くゲームと言ったら大げさ?, 2004/11/16

By tomtom

 30過ぎて、もうすっかりゲームにのめりこめなくってしまった私が、まさか、8年前に発売されていたゲームに寝食忘れてのめりこむなんて(原型はもっと昔からあるのですね)!嬉しくも恐いほどです。
 やっていて思ったのは、これはトランプや麻雀に近い要素が上手くブレンドされている、と言う事。そう考えると1000回遊べるというのも頷けます。麻雀が最初の配牌で一喜一憂するように、このゲームでは、良いアイテムを入手すれば、その幸運に歓喜しながらダンジョンをサクサクと進む快感、そして悪いアイテムしか手に入らない時は、智恵を振り絞って危機一髪切り抜けていくドキドキ感と快感。配牌が良くても悪くても快感なんです。
 でもなんと言ってもゲームとしてのバランスが素晴らしい。RPGと言うと、舞台世界やアイテム数の拡大が著しい昨今ですが、将棋に新しい駒を増やしたからといって即面白くなるわけではないのと同様、敢えて付け足さずとも無限に(少なくとも1000回分?)ゲームが広がっていく、1つの完結した状態を見せてもらった思いです。

 
tomtomさんご指摘のようにこのゲームの奥の深さは半端ではないです。

「供養峠」をクリアして「さらなるダンジョン」はおまけだと思ってやめてしまった人や「さらなるダンジョン」を1度クリアしただけでやめてしまった人は宝の持ち腐れです。このゲームの醍醐味は「さらなるダンジョン」を1度クリアしたところから始まります。ウソだと思ったら1000回のプレイに挑戦してみてください。ゲームとしてのバランスの素晴らしさに圧倒されます。

スーファミには劣るものの, 2008/1/10

By 夕映吉

シレンが楽しい。これは紛れもない事実。
スーファミ版シレンなんて最強の中毒ゲーム。
これはゲームボーイ版だが、暗闇が無い、モンスターハウスが突然に出現する、肉が無い、モンスターの能力が少し違う、仲間がいない、などの点でスーファミ版と違う。
でも楽しい。携帯機という点でもまた良い。

DSやWiiでリメイク・新作が出るが、初代を越えることは不可能。
最近のシレンが楽しいとか言う人は、スーファミ版やゲームボーイ版をやってみて欲しい。
違うから。次元が。

 
タイトルの「スーファミ版には劣るものの」というのは余計です。夕映吉さんには、「スーファミ版に優るとも劣らない」と言って欲しかったです。ゲームボーイ版の風来のシレンは、まさにメモリの制約が生んだ奇跡のゲームです。このゲームをどうして原型のままDSに移殖してくれないのでしょうか。新作におまけでゲームボーイ版をくっつけといてくれれば、おまけ目当てに買うのですが……。

 「DSやWiiでリメイク・新作が出るが、初代を越えることは不可能。
 最近のシレンが楽しいとか言う人は、スーファミ版やゲームボーイ版をやってみて欲しい。
 違うから。次元が。」

まさにその通りです。実際、新作をプレイしてもイマイチ物足りなくて結局はゲームボーイ版に戻ってしまいます。「風来のシレン」シリーズは、どんな改善のつもりも改悪にしかならない不思議なゲームです。今auのスマートパスで 「不思議のダンジョン 風来のシレン 月影村の怪物 for Android」が提供されていますが、おそらくはちょっと楽しいだけのクソゲーです。

ちなみに、わたしのゲームボーイ版との付き合いは長く、15年以上になります。「さらなるダンジョン」のプレイ回数も700回を超えました。これまでに2回連続クリアという偉業を3回達成しています。2回連続クリアして3回連続に挑戦する時の緊張感といったらありません(過去3回の挑戦はいずれも失敗に終わっています)。あの世に行くまでになんとか夢の3回連続クリアを達成したいです(確率的には3000回以上挑戦しないとムリです)。

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2012年4月 8日 (日)

脚本・尾崎将也の「梅ちゃん先生」・池上本門寺は出てこないの?

「梅ちゃん先生」は東京の下町・蒲田を舞台にしたドラマです。第3回に梅子(堀北真希)が魚を獲ろうとして川に入るシーンがありました。多摩川の下流にしては川幅が狭いし、あんな川が本当に蒲田付近に流れているのでしょうか。実は流れています。呑川です。地元の人ならよく知っている川です。ただ昭和20年ころの呑川にドラマのようなきれいな水が流れていたかどうかは怪しいです。
  

この呑川の川沿いを上流に向って歩いていくと池上本門寺というお寺があります。なんでも日蓮上人入滅の霊場だそうで、このお寺のお会式は全国的に有名です。

 池上本門寺のお会式 → http://honmonji.jp/05topic/05event/oeshiki/2011/oeshiki.html

 
歴史の好きな人なら、幕末に西郷隆盛の東征軍が江戸城総攻撃の本陣を構えた場所として池上本門寺を知っているかもしれません。幕末の動乱を描いた、かわぐちかいじの「兵馬の旗」(『ビッグコミック』に連載中)にも池上本門寺がチラッと出てきました(マンガでは大堂の屋根が描かれていた)。

また、プロレスファンの間でも池上本門寺は有名です。なにしろ力道山のお墓があるし、本殿に祀られている仁王像はなんとアントニオ猪木がモデルだそうです(知らなかった人は一度お参りに行きましょう)。

さらに池上本門寺はドラマのロケ地としても有名です。去年の「南極大陸」や「専業主婦探偵~私はシャドウ」も池上本門寺のお世話になっています。お寺としては珍しくドラマのロケに理解のある住職(?)がいるのかもしれません。どこへ行っても迷惑がられてロケ地の選定に困っているドラマのプロデューサーは池上本門寺に行くといいです。ロケがしたいとお願いすれば、迷惑がられるどころか歓待してくれるかもしれません(ウソ)。

少し前のドラマですごかったのは「ありふれた奇跡」(2009年・山田太一脚本)です。「ありふれた奇跡」には本門寺の石段だけでなく、参道の商店街や東急池上線の最寄り駅など、とにかく本門寺界隈のシーンがてんこ盛りでした。地元では大いに盛り上がっていたのではないかと推測されます。
 
 
戦時中、古い神社仏閣の多かった奈良や京都は連合軍の配慮で空襲の対象から外されたといわれています。しかし東京の空襲は神社仏閣といえども情け容赦がありませんでした。池上本門寺も多くの建物が空襲で焼失してしまいました。現在の建物はそのほとんどが戦後になって再建されたものです。

池上本門寺は蒲田付近に住んでいる人ならだれでも知っているお寺です(たぶん)。ドラマに出てきてもよさそうなんですが、ヘタなシーンを映すと、「○○はまだ再建されていない!!」などと時代考証にうるさい人から文句をいわれてしまうかもしれません。

参考)
 大堂    1945年4月空襲により焼失。1964年再建。
 鐘楼    空襲で焼失。1958年再建。
 仁王門  1945年空襲で焼失。1977年に再建。
 本殿    戦災で焼失。1969年に再建。 
 五重塔  戦災による焼失を免れた ← 神(仏?)のご加護か?

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2012年4月 7日 (土)

脚本・尾崎将也の「梅ちゃん先生」・巷での評判は?

朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」がスタートして一週間が経過しました。巷での評判はどうなっているでしょうか。「YAHOO!テレビ・みんなの感想」ではブーイングの嵐です。何もそこまでというくらい辛辣な意見が飛び交っています。

否定的意見のポイントを整理すると、 

 1.シナリオが薄っぺらだ。リアリティがない。

 2.オープンセットが無駄に立派だ。もったいない。

 3.堀北真希は演技がヘタクソだ。でもかわいい。

 4.SMAPの主題歌がひどすぎる。聞くに耐えない。

 5.こぶ平(林家正蔵)のナレーションが耳障りだ。やめろ。

 6.スターウォーズみたいなBGM流すな。何考えてるんだ。

 7.南果歩の厚化粧をなんとかしろ。パンパンみたいだ。

 8.どうしてまた隣りが安岡家なんだ。鶴太郎引っ込め。

いやまあ散々な言われようです。「梅ちゃん先生」に辛口の批評をしている人たちというのはおそらく前作の「カーネーション」にハマっていた人たちです。お寿司を食べようと思って寿司屋に入ったらいきなりハンバーガーを出されたような気分なんだと思います。

それだけ「カーネーション」が素晴らしかったということなのかもしれません。でも、「カーネーション」だってあらを探せば突っ込みどころはいくらでもありました(それを尾野真千子の熱演がカバーしていたんですね)。

ボロクソに言われている「梅ちゃん先生」ですが、だいたい自分の子どもに、松子、竹夫、梅子などとランクづけするような名前をつけるバカ親がどこにいるというのでしょうか? こういうドラマに時代考証だのリアリティだのを求めるのは酷というものです。最初からそういうドラマじゃないのね。

たとえば、時代の空気を表現しようとしてその時代に流行っていた懐メロをバックに流したりする手法があります。そういう手法を「リアル」と考えるか「陳腐」と考えるかは人それぞれです。「梅ちゃん先生」は戦後の焼け跡のバックにあえて現代風の曲を流しています。これは明らかに意図的な演出です。旧態依然としたリアリズム(?)をおちょくっているんですね。そのうちBGMにラップミュージックが流れ出すかもしれません。

否定的意見の多い中で唯一の救いは、堀北真希の可愛いさです。ドラマとしての「梅ちゃん先生」に目くじら立ててボロクソに言っている人でも、堀北真希の可愛いさについてはあまり異論はないみたいです。目がいいよね。堀北真希にドスきいた関西弁で啖呵を切れといってもそれは無理というものです。

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2012年4月 3日 (火)

大河ドラマ「平清盛」の視聴率がさえない理由

大河ドラマ「平清盛」の低視聴率が話題になっています。学芸会みたいだった前作の「江~姫たちの戦国~」でも平均視聴率が17.7%もありました。江姫なんてちっとも有名じゃないし平清盛なら視聴率は20%は超えるだろうと甘く考えていましたが、予想は大外れでした。20%超えどころか10%割れのおそれも出てきました。

腐ってもNHKの大河ドラマです。日曜の夜8時は大河ドラマということで習慣的にNHKにチャンネルを合わせている家庭もあると思います。それを考えると、10%割れ寸前の視聴率というのは異常です。

最近は、夫婦や、親子や、兄弟姉妹といった家族の絆をテーマとしたドラマがやたらと目立ちます。巨額の制作費をつぎ込んだいわゆる本格的で重厚なドラマは敬遠されがちでどれも視聴率がさえない傾向にあります。しかし、「平清盛」のこの低視聴率は「本格的なドラマだから」ということだけでは説明のつかない固有の理由があると思います。
 

低視聴率の原因として、よく指摘されるのはこのドラマの画面の汚さです。役者の顔も名前もあまり知らないドラマ慣れしていない視聴者(つまりわたし)は、登場人物が識別できるようになるのにかなり時間がかかるものです。このドラマは、ただでさえ人間関係が複雑なのに、画面がピンボケのために登場人物の識別がいっそう難しくなっています。特に女優陣の識別が難しいです。女優陣の識別に苦労していない人は最初から知っているからです。もう若くはない女優さんが「クリアな画面だと顔のシワがうつるからイヤだ」とゴネてピンボケ画面になっているのでしょうか。

画面の汚さほど話題にはなっていませんが、このドラマのテーマ曲にも問題があります。梁塵秘抄の今様歌謡(?)を珍妙な節で歌うのはいかがなものでしょうか。わたしは画面の汚さよりもあのテーマ曲に耐えられなくなってこのドラマに挫折しました。あの珍妙な節回しをハイセンスのつもりでいるとしたら、最大公約数的視聴者の感覚とはかなりずれています。
 
 
このドラマが視聴者の感覚とズレていることは、日刊スポーツのコラム記事で梅田恵子氏も指摘しています。梅田氏のコラムを読むと、大河ドラマ「平清盛」はほとんど「シリアスなギャグ」の領域に迷い込んでいるのではないかと思えてきます。

和歌と草書で意味が分からない

 気持ちを和歌でやりとりして意味が分からないし、古文書みたいな草書の字幕も読めない。必死に意味を追ううちに場面がスルーし、ストーリーに集中できない。細川ガラシャや大石内蔵助など有名な辞世の句ならまだしも、日常会話を和歌でやられても...。西行(藤木直人)のドラマチックな別れに見入っていたら、藤木が突然歌会始みたいな節つけて「捨てぬ人こそぉ~~~~、捨つるなりけれぇ~~~~~~」。意味がよく分からなくて感動がどこかへ。崇徳天皇や待賢門院堀河の有名な歌とか、もはや「百人一首も知らない無教養なやつは見なくて結構」みたいな演出意図にへこむ。受信料払ってあんまりな仕打ちに、チャンネルを合わせるガッツがへし折られる。

詳しくは → http://www5.nikkansports.com/entertainment/column/umeda/archives/26346.html

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2012年4月 1日 (日)

脚本・尾崎将也の「梅ちゃん先生」は今年最大の注目ドラマ?

2009年の春に放送された「白い春」というドラマがありました。このドラマの脚本を書いたのは尾崎将也です。「白い春」には「むらかみベーカリー」というパン屋が出てきました。店主の村上康史(遠藤憲一)は、自分の子供ではないさち(大橋のぞみ)という少女をこっそり実子として育てていました。

他人の子供を本人が知らないまま実子として育てるという設定のドラマはよくあります。たとえば、2010年度下半期に放送された朝の連続テレビ小説「てっぱん」のヒロイン・村上あかり(瀧本美織)も血の繋がりのある村上家の子どもではありませんでした。

笑ってしまったのは、「てっぱん」に出てきた鉄工所が「村上鉄工所」で、しかもあかりの育ての親の村上錠を演じていたのが(「白い春」と同じ)遠藤憲一でした。単なる偶然にしては面白すぎます。

で、運命のいたずら(?)はさらに続きます。この4月からスタートする朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の脚本を担当するのがなんと尾崎将也です。脚本家に注目してテレビドラマを楽しむなら「梅ちゃん先生」は要注目です。

朝の連続テレビ小説の次回作(2012年度下半期)の「純と愛」はあの「家政婦のミタ」で一躍注目されるようになった(?)遊川和彦が脚本を書きます。テレビドラマの脚本家がお互いにライバル意識を燃やしてしのぎを削ってくれればテレビドラマ全体がレベルアップします。尾崎将也には遊川和彦にプレッシャーを与えるような渾身の力作を期待したいです。
 
 
 
テレビドラマの脚本家・ベスト4 

1.坂元裕二(1967~) →「Mother」、「それでも、生きてゆく」
  イチオシです。

2.尾崎将也(1960~) →「白い春」、「まっすぐな男」
  脚本にむらがあります。

3.岡田恵和(1959~)→「おひさま」、「最後から二番目の恋」
  ギャグのセンスが優れています。

4.遊川和彦(1955~) →「曲げられない女」、「家政婦のミタ」
  視聴者を泣かせるツボを心得ています。

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