脚本・尾崎将也の「梅ちゃん先生」・第二部が始まった?
梅子(堀北真希)の同級生の澤田弥生(徳永えり)は中央医大の伊東正彦(庄野崎謙)が好きでした。しかし伊東にはすでに婚約者がいました……失恋です。
梅子の姉の松子(ミムラ)は会社の上司の真田伸吉(平岳大)が好きでした。しかし真田は新潟に転勤になってしまいました……失恋です。
梅子の兄の竹夫(小出恵介)は矢吹あかね(宇野実彩子)が好きでした。しかしあかねは金持ち(中島という地元の顔役?)のお妾さんになってしまいました……失恋です。
変人の松岡敏夫(高橋光臣)は梅子が好きでした。でも鈍感な梅子はなかなか気がついてくれません。痺れを切らした松岡は別れの手紙を残して去っていきました……失恋です。
梅子の周辺に漂っていた淡い恋物語は実ることなくすべて失恋に終わりました。何だか枝葉が増えてストーリーがとっ散らかってしまったため、続きがめんどくさくなてまとめて幕をおろしてしまった感じです。まるで人気がなくなった連載マンガが突然打ち切りになったみたいな終わり方です。でも朝ドラの「梅ちゃん先生」は、ストーリーに無理があろうが、リアリティがなかろうが、視聴率はなぜか好調です。まだまだ続きます。
失恋してもしなくても時は無常に流れていきます。第45回(5/23)からは時代設定が昭和25年6月になりました。第二部(?)のスタートです。
昭和25年6月の登場人物の推定年齢は以下の通りです(梅子以外は勝手に決めた)。ほとんど俳優・女優の実年齢と変わらなくなってきました。
昭和25年6月現在の登場人物の推定年齢(満年齢)
堀北真希(23) 下村梅子(21)
高橋克実(51) 建造(49)
南果歩(48) 芳子(46)
倍賞美津子(65) 正枝(68)←実年齢よりも老けてしまいました。
ミムラ (27) 松子(26)
小出恵介(28) 竹夫(25)
片岡鶴太郎(57) 安岡幸吉(55)
大島蓉子 (57) 和子(55)
松坂桃李(23) 信郎(21)←幸吉の息子にしては出来がよい。
徳永えり(24) 澤田弥生(21)
黒川智花(22) 須藤雪子(21)
西原亜希(24) 瀬川典子(?)←再婚。小学生の娘がいる。
白鳥久美子(30) 園田江美(22)←偶然田舎の幼馴染みと病院で再会した。
このドラマが終わるころに梅子は何歳になっているでしょうか。堀北真希の雰囲気だと梅子を演じるのも30歳ぐらいまでが限界のような気がします。あの顔で「わたし50歳です」と言われてもピンときません。
●昭和25年になると戦後の混乱もようやく収束の兆しが見え始めてきました。オチこぼれ気味だった梅子も今では城南女子医専の5年生です。この年が最終学年で来年はいよいよ卒業です。梅子は何科の医者になるのでしょうか。この時期になってもまだ専門が決まっていないというのが驚きですが、梅子は手先が不器用なので外科医だけはやめておいたほうがいいです。
●安岡幸吉(片岡鶴太郎)は尋常小学校卒の無学の人です(たぶん)。それでも隣りの大学教授・下村建造(高橋克実)に恐れ入ることなく堂々と口喧嘩を挑んでいきます。下村建造はインテリには珍しく、町工場のオヤジである安岡幸吉と本気で怒鳴り合いの喧嘩をします。この二人は犬猿の仲ですが、喧嘩するほど仲がいいともいいます。似ているところもあります。頑固一徹で言い方に気をつけないとヘソを曲げるところなどはそっくりです。
●ところで、幸吉の病気は命に別状はないのでしょうか。胃潰瘍だと言いつつ、視聴者には胃癌ではないかと思わせておいて、実は本当に胃潰瘍だったというパターンがこのドラマにはよくあります。
あの鈴木工務店の名刺を持っていた男も、詐欺師のようでいかにも怪しげだったのが実は真面目な営業マンだったと思っていたらやっぱり詐欺師だった、というオチも十分に考えられます。この場合、幸吉が入院したおかげで建造は詐欺師に騙されなくてすんだことになります。幸吉から「オレのおかげだぞ。感謝しろ」と言われそうです。
●第二部(?)は建造と幸吉の境界線をめぐる土地争いから始まりました。このふたりは幸吉のほうが年上だと思います。建造がいくら大学教授でも、年上の幸吉に向って「おまえ」よばわりはないと思います。生意気です。幸吉に「虫が好かねえ」と言われても文句はあるまい。
下村家と安岡家は一つしかない井戸を共同で使っていました。もともと垣根も境界線もなかったのではなかろうか。
●梅子が医専に通っていながら、自分の父親である建造が内科医で、内科医は外科手術を行わないことを知らないというのはおかしいです。もっと変だったのは、幸吉が勘違いしていることを知っていながら、建造が「執刀するのは自分ではない」と教えてあげなかったことです。医者としてあまりにも不誠実ではありませんか。
●第48回(5/26)ラストはいかにも幸吉が手術室に向っている雰囲気でした。あのまま手術室に入ってしまうのでしょうか。もっともこのドラマのことだから、
「病室を移動しただけだもん。何か?」
ということかもしれません。
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