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2013年1月12日 (土)

脚本・坂元裕二の「最高の離婚」・第一回を観る・光生には同情も共感もできない!!

ドラマ「最高の離婚」の主人公・濱崎光生(瑛太)は、ひどい女の人と結婚してつらい思いをしながらもけなげに生きている善人(船越英一郎とか鎧塚俊彦みたいな人)ではないかと想像していました。しかし、残念ながら予想が外れてしまいました。何だかあまり好感の持てる人物ではありません。
 
濱崎光生は自動販売機設置会社の営業マンをしています。まあ、平凡なサラリーマンです。自宅はクリーニング店を営んでいて、こちらは妻の結夏(尾野真千子)が光生の祖母(八千草薫)から受け継いで切り盛りしています。
 
光生は、猫と競馬が好きで、まだ30歳なのに盆栽が趣味です。子どもは嫌いで苦手らしく、几帳面で細かいことにいちいちうるさいです。それなのにいつもはスッピンの結夏が光生の気を惹こうとしてかなりどぎつい化粧をしてもまったく気がつきません。分かっていて無視しているのか、本当に気がついていないのか、いやそもそも結夏の顔をまともに見ていないのかもしれません。行きつけの歯科医院では訊かれもしないのに自分の奥さんの悪口をベラベラしゃべったりしています。空気が読めない実に迷惑な患者です。ベラベラしゃべられたんでは歯の治療ができんだろうが。そういうおしゃべりは散髪屋(ヘアサロン?)でやりなさい。
 
光生のような寛容の精神が不足している男は、その結婚生活がどんなにつらくても同情する気になりません。主人公に共感できないドラマというのは観ていてつらいです。コメディなんだからと納得しようとしても頭の切り替えがなかなかうまくいきません。光生よりもむしろおおらかな性格(ズボラともいう?)の結夏のほうが気の毒になってきます。とんでもない男と結婚してしまったものです。
 
性格が正反対の光生と結夏はどうして結婚してしまったのでしょうか。これにはそれなりの事情がありました。二年前の3.11の大震災の日のことです。東京ではすべての交通機関がストップしてしまいました。光生は勤務先の神保町から自宅のある府中まで約30kmの距離を歩いて帰ることになりました(当時は府中に住んでいた)。その帰宅途中、得意先の派遣社員だった結夏に偶然出会いました。帰宅を急ぐ群衆の中で顔見知りの結夏に出会ったことが正常な判断力を失わせてしまったようです。どう考えてもうまくいくはずのないふたりが意気投合してしまい何となくいっしょに暮らすようになってそのまま結婚してしまいました。運命の出会いだと勘違いしたのかもしれません。
 
ある日のことです。口喧嘩の絶えなかった光生と結夏はとうとう離婚することになりました。一時の感情にかられてプリントアウトしていた離婚届を結夏が提出してしまったのです。光生はうろたえました。自分が署名捺印していたことをすっかり忘れていたのです。文句タラタラの光生よりも実は結夏のほうが離婚したかったのかもしれません。もっとも本当に離婚届を提出したのかどうかはまだ定かではありません。
 
 
このドラマには、光生が10年前の学生時代に付き合っていた灯里(真木よう子)という元カノも出てきます。灯里は光生が住んでいる中目黒の町に最近引っ越してきました。自宅で女性専用のアロマセラピーのお店を開業しています(繁盛しているかどうかは不明)。光生は10年ぶりに出会った懐かしさと現在の結婚生活の苦境が重なって灯里に魅かれていきます。ところが、残念なことに(ざまあみろ?)、灯里もつい最近結婚したばかりでした。相手は美大で助手をしているという上原諒(綾野剛)です。公式ホームページによると、この上原諒は誰にでも優しく親切な「人たらし」という設定になっています。でも今のところはまだ謎の人物です。

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