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2013年3月30日 (土)

深夜ドラマ「まほろ駅前番外地」を観る・最終回は「網走番外地」だぜぇ。

●昔、東映に「任侠映画」というのがありました。「網走番外地」シリーズなど、高倉健が活躍していたあれです。当時「任侠映画」は大人気で映画館は立ち見が出るほどの超満員でした。そしてクライマックスシーンになると、興奮した観客が、「いいぞ、健さん!やっちまえ!!」と、スクリーンに向って叫んでいたとか。

「まほろ駅前番外地」の最終回は文字通り出血大サービスのバイオレンスドラマになりました。深夜ドラマならではの過激な暴力シーンがまるで昔の任侠映画のようでした。このドラマのタイトルに「番外地」がついていたのは、伝説の名作(?)「網走番外地」シリーズに敬意を表していたのかもしれません。

「網走番外地」の主題歌は歌詞の内容が反社会的ということでかつては放送禁止でした。現在はもう放送禁止ではなくなっているはずですが、どうしてテレビで流してくれないのでしょうか。各局とも「触らぬ神に祟りなし」ということで遠慮しているのかもしれません……かっこいい歌なんですけどね。

網走番外地 高倉健

 

多田(瑛太)と行天(松田龍平)が亜沙子(真木よう子)のシャブ中の兄貴(山本浩司)を助けに行くシーンには「唐獅子牡丹」を流して欲しかったです。それにしても、いざとなると多田よりも行天のほうが冷静だったのがおかしかったです。多田の怒りは相手を殴り殺しかねない勢いでしたが、これにはさすがの行天も焦っていました。
 

唐獅子牡丹 高倉健


          

            

●ヤバイ二人組との暴力沙汰も、多田は正当防衛でお咎めなし。行天は拳銃を隠し持っていたため、銃刀法違反で起訴されてしまいました。行天はたまたまそこに拳銃が落ちていたとウソをついたみたいです。行天の裁判は正当防衛が考慮されて執行猶予がつきました。
 
多田は便利屋を廃業するつもりでしたが、便利屋は自分の天職だと悟ったみたいです。どんどん深みに嵌っていきます。引き受ける仕事の内容が「極力」から「何でも」に変わってしまいました(殺しの依頼がきても引き受けるのだろうか?)。多田便利軒がなくなると行天が困るし、続編もありそうだから廃業するわけにはいかないよね。

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2013年3月28日 (木)

祝ホリエモン仮釈放・ずいぶんスリムになっちゃったね。

ライブドア事件で服役していた堀江貴文・元同社社長(40)が27日、仮釈放されました。この事件を担当した検察官や裁判官もホリエモンが服役していたのでは寝覚めが悪かったのではないでしょうか。
 
経済評論家・上念司氏は、今回の仮釈放を受け、ライブドア事件の問題点について次のように指摘しています。まったく同感です。

ライブドア事件の後に発覚した、オリンパス、大王製紙の会計不祥事、野村証券の増資インサイダー事件などを見るにつけ、堀江氏はなぜ逮捕され服役しなければならなかったのかわからない。犯した罪、金額の大きさ、隠蔽などの悪質な行為……どれ一つとっても、これらの事件のほうがライブドア事件よりも重罰に処すべき『犯罪』だった。
 
 仮に、堀江氏の過激な言動やパフォーマンスが裁判官の逆鱗に触れ、その結果として不平等な刑罰が下されたのなら、これは大問題だ。法の下の平等を司法権みずからが否定するの自殺行為と言っていい。日本は共産主義国家でもなければ、宗教原理主義国家でもない。いかなる理由であれ法の下の平等は守られるべきである。

詳しくは → http://biz-journal.jp/2013/03/post_1788.html

 
ホリエモンの仮釈放は、ライブドア元幹部の熊谷史人氏の「早期仮釈放を求める運動」が功を奏したのかもしれません。世の中捨てたものではありません。熊谷氏はインタビューで次のように答えています。

ライブドア元幹部が語る、ホリエモン仮釈放支援に取り組むワケ

ーー熊谷さんが、堀江さんの早期仮釈放を求める運動をなさっている理由はなんでしょうか?

熊谷史人氏 一番の動機は、堀江さんが人間として好きだからです。ライブドアに入社してから、仕事上の付き合いは4年間くらいなんですが、その頃はプライベートな付き合いはほぼゼロでした。大きいビジョンを掲げ、世間のことを真剣に考えて、素直でシャイでいい経営者だなと尊敬していました。

 ライブドア事件の裁判後、プライベートな付き合いが始まりました。そこでわかったのは、堀江さんは、おちゃらけて優しく、どこにでもよくいる人ですね。ともかく人を差別しないので、有名な人もそうでない人も、正面から向き合って接し、仲良くなれる。

 ですので、「堀江さんを早く刑務所から出したい」と思う人は結構いるんですが、社会的な立場などから公には言いにくい方が多い。署名活動にしても、誰も手を挙げていなかったので、「私くらいしか、やる人がいないんじゃないか。堀江さんと一緒に経営をし、事件の内容も知っていて、反省の態度も知っているのは私だ」と思い至り、動こうかなと。

詳しくは → http://biz-journal.jp/2012/11/post_993.html

 
熊谷史人氏は、あのニッポン放送買収騒動のとき、敵(つまりフジテレビ側)からもあいつだけは信用できるといわれていた人です。こういう人がひとりいると普通はまとまらない話もまとまります。

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2013年3月25日 (月)

深夜ドラマ「まほろ駅前番外地」を観る・うわっ!真木よう子が出てきた!!

●深夜ドラマ「まほろ駅前番外地」に真木よう子が謎の美人未亡人役で出てきました。これじゃあ「最高の離婚番外地」だよ。「最高の離婚」の外伝だね。
 
過去の記憶をなくして人格も変わってしまった光生(瑛太)と灯里(真木よう子)が、まほろ市にテレポートして別々に暮らしていたところ、偶然にも出会ってしまった……このドラマ、他局の人気ドラマに便乗しようとするその根性が素晴らしいです。深夜ドラマの「何でもありの精神」はこうでなくてはいけません。
 
 
●第9話と第10話では便利屋家業の仕事で女子高生の清海(刈谷友衣子)を多田便利軒の事務所に泊らせることになりました。ちょっとキナ臭い仕事ですが金欠の多田(瑛太)はお金に眼がくらんでしまいました。
 
清海を泊らせた翌日の朝、多田と行天(松田龍平)がどうしたかというと、いつもはやらないのに見栄張って料理しちゃってんの。さすがの多田と行天も女子高生にはいいところをみせたかったみたいです。どうせ味噌汁と目玉焼きぐらいしか作れないんですけどね。それでも、まともな朝ご飯を食べたことのなかった清海は味噌汁に目玉焼きに納豆ご飯でも大感激です(ご飯を3杯おかわりしたらしい)。
 
最初は臭くて汚い多田便利軒の事務所に顔をしかめていた清海でしたが、1日ですっかり馴染んでしまいました。アットホームな感じが気に入ったみたいです。高校卒業したらガールズバーはやめて多田便利軒に就職すればいいのにね(ガールズバーに出向して稼いできたお金で便利屋の赤字を穴埋めする)。
 
 
●行天はボーッとしているようでけっこう推理力があります。
 
 さみしいよ さみしい さみしいよ
 
行天はテレビのインタビューで清海が盗まれたキャッシュカードの暗証番号(3341)をテレビを通じて盗んだ園子(山本舞香)に教えてあげようとしていたのを見抜きました。何度も「さみしい(3341)」を繰り返すのでおかしいと思ったんですね。すごいじゃありませんか。
 
  
●「まほろ駅前番外地」は今週が最終回ですが、このドラマはいろいろ気に入っているところがあります。まず、オープニングの多田と行天のそぞろ歩きがいいです。「あんたら世間とずれてるよ」という感じが、映像で実に巧みに表現されています。
 
それからオープニング曲の「ビューティフルドリーマー」(フラワーカンパニーズ)やエンディング曲の「まともがわからない」(坂本慎太郎)も映像とともにドラマの世界観を伝えてくれます。こういう渋い曲がこのドラマにはピッタリです。
 
「まほろ駅前番外地」は、ストーリーがどうのというより全体の雰囲気を楽しむドラマです。便利屋稼業の多田と行天が出てきて何かやっていてくれればそれでドラマが成立してしまいます。そして何度観ても飽きないのがオープニングとエンディングです。

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2013年3月24日 (日)

秘伝・コンソメスープの美味しい飲み方

●まず作り方です。
カップに味の素のコンソメキューブ1個を入れ、沸騰したお湯300mlを注ぎ、SBの味つけ塩こしょうを適量ふります。作り方はこれでおしまいです。特別な創意工夫はなにもありません。知って欲しいのは使用する食器と飲み方です。
 
 
 
●使用する食器にこだわります。 
普通スープというとお皿や平たいカップを使いますがあれはダメです。お皿や平たいカップだとスープが冷めやすくなってしまいます。むしろ冷めにくいほうがいいです。したがってカップは空気と接触する面積の少ないタテに長いカップを使います。
 
それからスープを飲むときは、スープを飲むことに専念しなくてはいけません。何かを食べながらというはダメです。何かを食べながらだと、スープを飲み終わるまでに時間がかかってしまいます。時間をかけて飲んでいると終わりのころにはスープが冷めて不味くなります。コンソメスープは最初から最後まで最高に美味しい状態で飲まなくてはいけません。
 
そんなわけで、これからコンソメスープの美味しい飲み方を伝授したいと思います。いわゆるテーブルマナーではないので勘違いしないでね。
 
 
 
●コンソメスープの美味しい飲み方
いきなり飲もうとしても最初は熱くて飲めません。そこで使うのがプラスチック製の使い捨てスプーンです。れんげのような深いスプーンではなくて、薄っぺらですくえる量がすくないスプーンがいいです。すくえる量が少なければ、すくってから3回フーフーすれば飲めるようになります。最初は3回ですが、飲み進めていくうちに2回フーフーすれば飲めるようになります。さらに1回フーフーすれば飲めるようになり、最後はフーフーしなくても飲めるようになります。飲み始めてから飲み終わるまでの所要時間は約7分です。
 
このようにして飲むと、300mlのコンソメスープを、もっとも美味しく感じる状態で最初から最後まで飲むことができます。再度繰り返しますが、飲むときは何かを食べたりしないで飲むことに専念します。そうしないと美味しいのは最初だけで、あとは冷めてしまった不味いスープを飲むことになります。
 
テレビを見ながらでも音楽を聴きながらでもいいです。試してみてください。やみつきになります。えっ?フーフーするのはマナー違反で行儀が悪い?まあ、ひとりのときにこっそりやってください。 

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2013年3月23日 (土)

原作・湊かなえの「夜行観覧車」最終回を観る・とうとう真犯人がわかりました!!知りたい人は読んでください。知りたくない人は読まないでね。


 

 

 

 

 

 

 

 

 
●第5話で、遠藤啓介(宮迫博之)が同僚に話していました。
 
 「オレ、思うんだけどさあ、事件が起こる家と事件が起こらない家は、たぶんそう違わない。紙一重なんだよ。裕福だとか、裕福じゃないとか、そんなことじゃない。どんな家だって、いつ新聞沙汰の事件が起こるかわかんないんだよ」
 
淳子(石田ゆり子)から凶器の処分を頼まれた啓介は待ち合わせをした喫茶店で淳子から事件の真相をすべて聞かされたと思います。よく今まで黙っていたものです。
 
啓介が竹薮に埋めた凶器は最後まで発見されませんでした。坂留警察署の刑事・結城哲也(高橋克典)は凶器のゆくえに啓介が絡んでいると睨んでいました。しかし深く追及することはしませんでした。お目こぼしですね。
 
 
  
●迂闊にも信じてしまいましたが、殺された弘幸(田中哲司)が淳子や慎司(中川大志)に日常的に暴力を振るっていたというのは慎司の作り話でした。考えてみると、いっしょに暮らしていた比奈子(宮﨑香蓮)だけが弘幸のDVに気がつかなかったというのはあまりにも不自然でした。人格者で温厚だった父親の弘幸を信じていた良幸(安田章大)は慎司のウソをすぐに見抜きました。犯行当日、確かに弘幸は慎司を殴りました。しかし弘幸が慎司を殴ったのはそのときが初めてでした。
 
良幸は慎司のウソを見抜いた上で考えました。殺された父親の弘幸をDV男の悪者にしてしまえば、加害者に情状酌量の余地が生まれます。温厚で優しかった父親を悪者にするのは良幸にとって耐え難いことです。それでも、死んでしまった父親よりもこれから生きていかなければならない家族のほうが大事です。父親の暴力に耐えかねて……ということにすれば、加害者家族である高橋家にたいする世間の眼も同情的になるかもしれません。
 
良幸は緊急記者会見を開いて詰めかけた報道陣に訴えました。
 
 「父は善人の仮面をかぶった暴君でした」
 
思いがけない「事実」の発表にマスコミは騒然となりました。しかし緊急記者会見の場所から良幸を連れ出した刑事の結城は良幸のウソを見抜いたと思います。めったにウソをついたことがない人がウソをつくとだいたいバレます。
 
 
  
●殺された弘幸は先妻を亡くして淳子と再婚しました。この事件の底流には弘幸の後妻となった淳子の先妻にたいするコンプレックスがありました。淳子はすでに亡くなっている先妻をいつも意識していました。先妻の子である優秀な良幸と自分の子である勉強が苦手な慎司を比較しては悩んでいました。
 
事件当日、淳子は慎司の進学問題で弘幸と口論になりました。
 
 「慎司に勉強勉強って言い過ぎるな。あいつにはあいつの別のとりえがあるんだ」
 「進学試験に落ちたらどうするの。慎司はパパと同じ大学に行きたいって言ってるのに、落ちたら……」
 「慎司はそうは言ってない。そう言ってるのは淳子だ」

 
弘幸にとっては良幸も慎司も自分の子どもです。別に差別しているつもりはありません。弘幸は聡明な父親らしく、自分の子どもの個性を十分理解しています。
 
 「親が医者だからって、子どもも医者になる必要はない」
 「良幸が大学に受かったときはあんなに喜んでいたじゃない」
 「良幸は自分で自分の道を選んだんだ。あいつは医者に向いてるよ」

 
(それがたとえ勉強でなくても)慎司が自分のやりたいことを見つけて頑張れば、弘幸は同じように喜んだと思います。しかし淳子は納得しません。あくまでも慎司に良幸と同じコースを歩ませようとしました。
 
 「慎司だってこれからいくらでも頑張れる」
 「頑張らせなくていいんだよ」
 「どういう意味?」
 「慎司はもういいってことさ」
 「慎司はもう必要ないってこと?」
 「そうじゃない。どうしてお前は…」

 
弘幸は慎司には別のとりえがあるから苦手な勉強を無理にさせなくてもいいと言っているのですが、淳子は弘幸か慎司を見捨てたかのように受け取ってしまいます。
 
 「大切に育ててきたのよ。あたしがいままでやってきたことは何の意味もなかったっていうの?」
 「
(そうじゃない)淳子がいるから、家族みんな幸せにやっていけるんだよ」
 
淳子は先妻の遺影を恨めしそうに見詰めていました。その淳子が突然言い出しました。
 
 「あの人といっしょだったときも幸せだった?どんなふうに幸せだった?」
 
淳子はかなり興奮しています。自分を見失って思わず弘幸の先妻のことを口走ってしまいました。ここで弘幸は言ってはならないことを言ってしまいます。
 
 「もうこの世にいない相手と張り合ったってしょうがない。ボクも淳子もこれから先を生きていくんだ。死んだ人間には勝てないよ。勝とうと思わなくていいんだよ」
 
死んでしまった人間は絶対です。死がすべてを浄化してしまうからです。死んだ人間を悪く言う人はいません。したがって、煩悩を抱えて生きている生身の人間が死んだ人間と張り合うことほど愚かなことはありません。しかし、淳子は、
 
 「お前は先妻よりも劣っている」
 
と言われたような気がしました。この誤解が淳子を犯行に駆り立てる引き金となってしまいました……。
 
 
 
●ミステリードラマというのは、犯人がわかってしまうとあとは消化試合です。最後はテレビドラマ特有の(可能な限りの)ハッピーエンドでした(最終回になるとみんないい人になってしまいますね)。

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2013年3月21日 (木)

脚本・坂元裕二の「最高の離婚」第10話を観る・このドラマは第7話で終わっています。

第9話を見損なってしまったせいか、第10話を観ても何だかピンときません。小ネタが鼻につくし、エンディングのダンスもバカバカしい(悪い意味で)悪ふざけに思えてしまいます。何だかドラマ全体の空気に馴染めません。感動させてやろうとしてとってつけたような気の利いたセリフや例の長ゼリフにも食傷気味です。この脚本、本当に坂元裕二が書いているのでしょうか(このドラマは第7話で終わっています)。
 
 
 
●そうは言いつつも第10話の感想です。光生(瑛太)が結夏(尾野真千子)に電話して言いました。
 
 「紺野さん妊娠した」
 
これは普通に考えてありえないです。未婚の女性が妊娠したということは、最高レベルのシークレットです。その後、苦渋の決断で中絶することだってありえます。灯里が光生に妊娠の事実を打ち明けたのは、(信頼している?)光生だからです。そこには「誰にも言わないで」という暗黙の了解があったはずです。
 
その光生が灯里の妊娠について、たとえ相手が結夏であっても、ペラぺラしゃべっていいのでしょうか。おしゃべりなのは光生のキャラだといってしまえばそれまでですが、無神経にもほどがあります。
 
  
 「あなたがその子の父親になればいいんじゃない?」
 
結夏のこのセリフも納得できません。嫌味のつもりかもしれませんが、もしわたしが結夏だったら、「このおしゃべり!!」と怒鳴りつけて電話を切ってしまいますけどね。自分がそのことに関係あるとかないとかではなくて、そういうことを平気で話してくる光生が不愉快です。
 
その後、逆切れした光生が言いました。
 
 「なんでこんなときにこんな傷つけあうようなこといわなきゃいけないんだよ……結夏のこと気になって電話しただけなのに」
 
その第一声が「紺野さん妊娠した」ですか…と嫌味のひとつも言ってやりたくなります。
 
 
 
●光生をベタ褒めする灯里にも苦言を呈したいです。いい加減光生を美化するのはやめたらどうですかね。第2話で、元カレだった光生に灯里が言っていました。

 「あたし、濱崎さんとの間にいい思い出なんかひとつもありませんよ。あなたと別れるとき、思っていました。死ねばいいのにって。こんな男、死ねばいいのにって思っていました」

このセリフのほうがはるかにリアリティがありました。光生のような神経質で無神経な男は普通モテないです。オタク街道一直線の光生が女性にモテる……これがこのドラマに感じてしまった最大の違和感です。
 
 「人は変わらないですよ。十代じゃないんですよ、あたしたち」
  
 
 
●光生は諒(綾野剛)にも言ってしまいます。
 
 「あなた子どもがいるんですよ。彼女のおなかにあなたの子どもがいるんですよ」
 
なんという展開でしょうか。いくらなんでもひどすぎます。ここまでくると余計なおせっかいではすみません。
 
光生がやるべきことは、妊娠のことを諒に自分で話すよう灯里を説得することです。もしかわりに光生が話すのだとしたら、少なくとも灯里の了解が必要です。灯里の了解がないまま、光生が勝手に結夏や諒にしゃべっていい話ではありません。光生のようなスピーカー男は実に迷惑です。普通ならモテるどころか敬遠されてだれも寄りつかなくなるのではないでしょうか。
 
 
●妊娠した灯里が選べる選択肢は次の4つです。
 
 1.中絶する。
 
 2.産む。産んでひとりで育てる。
 
 3.産む。クソ真面目な光生と結婚して光生の子どもとして育てる。
 
 4.産む。子どもの父親である浮気男の諒とヨリを戻して結婚する。

 
灯里は4を選択しました。諒にたいしてもう愛情はありません。諒との結婚は生まれてくる子どものことを考えた現実的な選択だそうです。それにしても、女性はもう愛していない男の子どもでも産みたいと思うものなのでしょうか……。

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2013年3月19日 (火)

小田急沿線自然ふれあい歩道・「伊勢原駅(市民の森ふじやま公園)コース」を歩く

このコースのメインルートは何度も歩いています。今では道に迷うことなく地図を見ないでも鼻歌まじりに歩けるようになりました。しかし最初は迷ったの何のってそりゃあ大変でした。特に迷いやすいところを紹介しておきます。
  

1.駅前のコンビニはもうなくなっている。

伊勢原駅北口にある雑居ビルの一階は以前は書店でした。その後コンビニが出来ましたが、そのコンビ二も閉鎖になってしまいました。今は工事中です。今度は何が出来るのでしょうか。チラシの地図にある商店街は竜神通り商店街です。
 

2.「伊勢原小前」の信号

「伊勢原小前」の信号は五叉路になっています。チラシの地図では道が1本省略されています。ここで道を間違えると十二柱神社に行くつもりが伊勢原大神宮に行ってしまいます。
 

3.西富岡・向畑遺跡の発掘現場

東名高速の北側では現在大がかりな遺跡の発掘調査が行われています(西富岡・向畑遺跡)。そのため①の歩道沿いの植物のところはコース通りに歩こうとしても通行止めになっていて迂回しなくてはならなくなります。ここは道が細くてただでさえ分かりにくいのに今では完全に迷路になっています。うっかりしていると発掘現場に迷い込んでしまいますよ。
 
去年のものですが「西富岡・向畑遺跡見学会開催のお知らせ」です。
   ↓
http://kaf.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2012/04/nishitomitirasi2.pdf
 
 

4.「赤いトタン屋根の事務所」がない

チラシの地図では、②里地の風景の三角地帯のところに「赤いトタン屋根の事務所」があることになっています。しかしあたりを見渡しても赤いトタン屋根は見ありません。この場所には現在新築の住宅が何軒か建っています。一度通り過ぎてから引き返して、位置的にはここだと思いながら半信半疑で三角地帯を左折することになります。
 

5.「土塀造りの農家の倉庫」がない

本当にこの道でいいのかと不安にかられながら歩いていくと、今度はチラシの地図にある「土塀造りの農家の倉庫」が見当たりません。最初は倉庫を探して同じところを何度も行ったり来たりしたものです。で、結局倉庫は見つかりませんでした。倉庫はなくても切り通しはあります。倉庫探しは諦めて切り通しを進みます。
 

6.市民の森ふじやま公園

市民の森ふじやま公園は裏から入ることになります。そのためちょっと入口がわかりにくいです。公園内は適当に歩いて通過することになります。公園から先は東海大学病院が目印になります。コースを外れても東海大学病院を目指して歩いていればコースに復帰できます。

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2013年3月16日 (土)

原作・湊かなえの「夜行観覧車」第9話を観る・依然として殺人事件の真犯人は謎のままです。最終回になっても謎のままだったりして(さすがにそれはないか?)。

●高橋家に貼られていたおびただしい中傷ビラは何日間も放置されたままでした。彩花(杉咲花)は、できれば自分の手でこの忌々しい中傷ビラを剥がしたいと思っていたはずです。でも世間の眼があります。自分で率先して剥がす勇気はありませんでした。
 
ところが覚悟を決めた母親の真弓(鈴木京香)は、高橋家に貼られた中傷ビラを敢然と剥がし始めました。案ずるより産むが易しです。ビラを貼った張本人のさと子(夏木マリ)はすでに自治会での人望を失っています。剥がしてしまっても誰も文句を言う人はいません。さと子自身、いやがらせのビラを貼ったことを今では後悔していて、誰かが剥がしてくれることを願っているかもしれません。何でもっと早く剥がさなかったのでしょうか。
 
夫の啓介(宮迫博之)がやってきて真弓のビラ剥しを手伝いはじめました。そこへ高橋家の良幸(安田章大)と比奈子(宮﨑香蓮)もやってきました。二人は真弓と啓介に感謝しつつ、いっしょに中傷ビラを剥がし始めました。
 
子どもは親の背中を見て育つといいます。この様子を見ていた彩花は、自分にできなかったことをやり始めた真弓と啓介に驚かされます。彩花はこれまで軽蔑して嫌っていた自分の両親を見直したと思います。
 
彩花は家を飛び出して清修学院に向かいました。清修学院で比奈子の友だちを探してビラ剥がしの協力をお願いしました。彩花は比奈子の友だちに辛い思いをしている比奈子を励まして欲しかったんですね。
 
 
第6話で、観覧車を眺めながら刑事の結城哲也(高橋克典)が彩花に愚痴をこぼすシーンがありました。それとなく慰めてくれた彩花に結城が感慨深げに言いったものです。
 
 「優しいなあ…お母さんそっくりだな、そういうとこ」
 
 
 
●このドラマはサスペンス&ミステリーに徹している潔さが気に入って観ていたのですが、第9話は何だか「とんび」顔負けのベタな感動ドラマになってしまいました……。
 
高橋家の殺人事件については依然として謎のままです。今回、事件に関して明らかになった新事実は何もありませんでした。
 
警察で慎司(中川大志)がいくら自分がやったと主張しても信じてもらえません。信じさせるに足る証拠がなく、慎司は帰されてしまいます。しかし中学生の慎司には帰れる場所がありません。長男の良幸はまだ学生で経済力がありません(父親の遺産はないのか?)。叔母の晶子(堀内敬子)を頼れば晶子に迷惑がかかります。慎司は自ら希望して児童養護施設に入ることにしました。
 
淳子(石田ゆり子)も慎司もお互いに自分がやったと主張して譲りません。刑事の結城はこの二人が何かを隠していると睨んでいます。いったい何を隠しているのでしょうか?
 
 
事件9日後、2013年1月31日。長男の良幸は重大な決断をしました。ひばりヶ丘の自宅で緊急記者会見を開いて警察には話していない「高橋家の秘密」について話すつもりでいるようです。そこでいったい何が語られるのでしょうか。視聴者の知らない驚愕の新事実が語られるのでしょうか。とにかく来週は最終回です。いつまでももったいぶってはいられませんよ。
 

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2013年3月14日 (木)

脚本・坂元裕二の「最高の離婚」第9話

「最高の離婚」の第9話は録画に失敗してしました。録画予約をしておいたのにどういうわけかレコーダー(Panasonic 品番DMR-BRT300)が作動しませんでした。その後もレコーダーに電源が入りません。故障したかと思って焦りましたが、一度電源コードを抜いてからあらためて差し込んだらすんなり回復しました。無意識にリモコンの変な(?)ボタンを押してしまって一時的にレコーダーに電源が入らないモードになっていたのかもしれません。こんなことは初めてです。しかもよりによって木曜日にアクシデントが起きるなんて……。
 
 教訓 わけもわからずリモコンの変なボタンを押すのはやめよう
 
 
第9話については、いろいろなブログや公式ホームページや「みんなの感想」を読んで、だいたいどういう流れだったのか教えてもらいました。まとめると、
 
1.光生(瑛太)と灯里(真木よう子)の間には何もありませんでした。光生は草食系で据え膳を食べないタイプの男です。お互いの傷を舐め合うような関係がイヤなんですね。しかし二人はその後もより親密になっていきました。光生が競馬に誘ったり、灯里が映画に誘ったり……。
 
2.結夏(尾野真千子)は酔うとやたらとキスがしたくなるキス魔でした(脱ぎ魔じゃなくしてよかったね)。結夏は諒(綾野剛)とのキスをまったく覚えていませんでした(45歳ぐらいになると、「酔った上でのキスの一つや二つ、ガキじゃあるまいし」ということで笑ってますことができるようになるらしいです)。
  
3.光生と灯里と結夏の三角関係に光生と灯里と諒の三角関係が重なってきました。どういう結末になるのでしょうか。それにしても光生がちょっとモテ過ぎです。
 
4.灯里が妊娠しました。どうやら諒の子どものようです。

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2013年3月13日 (水)

深夜ドラマを楽しもう・「まほろ駅前番外地」、「信長のシェフ」、「お助け屋☆陣八」

1月スタートの連続ドラマもそろそろ最終回が近づいていますが、今クールは深夜ドラマが結構楽しめました。
  
●まほろ駅前番外地(テレビ東京系 金曜 24:12 - 24:52)
このドラマには便利屋稼業の何ともいえないけだるさが漂っています。こういうドラマは観ているだけで妙に癒されます。似たようなドラマは昔もありました。まあ、こういう世界というのは男のロマンですね。はぐれ者にたいする原作者の愛情を感じます。
回によっては深夜ドラマということで放送コードすれすれのエロいシーンも出てきます。しかし行天(松田龍平)にかかると何でもありになってしまいます。困った人です。10円ちょうだい。
このドラマのロケは町田駅界隈で行われています。そのため小田急線の各駅には「まほろ駅前番外地 ロケ地MAP」というチラシが置いてあります。このドラマの舞台の「まほろ市」というのは「まぼろし」と「まちだし」をかけているんだと思います。
 

●信長のシェフ(テレビ朝日系 金曜 23:15 - 24:15)
平成の料理人が戦国時代にタイムスリップしてしまったというお話です。豪華キャストだし、制作費も深夜ドラマにしてはけっこうかけているのではないかと思います。ただ、チラッと流れる本格的戦闘シーンは別のドラマから切り取ってきて貼り付けているのではないかという気がしないでもないです(違ってたらゴメン)。
原作はマンガということで時代考証がどうのとうるさいことを言う視聴者もいません(たぶん)。どこぞの大河ドラマと違って基調としての画面が鮮明なのもテレビドラマらしくて好感が持てます。深夜ドラマにしておくのはもったいないです。どこか「JIN-仁-」に似ているのはご愛嬌です。もっとも「JIN-仁-」に似過ぎているのがネックでゴールデンタイムは遠慮したのかもしれません(深夜ドラマならこの程度の類似はセーフ?)。3月15日が最終回です。
 
 
●お助け屋☆陣八(日本テレビ系 木曜23:58 - 24:38)
浅草で人力車の車夫をやっている五代目・俥屋陣八(宮川大輔)は、先代からの引継ぎでお助け屋という裏稼業もやっています。法で裁けない悪人を捕まえて闇世界に引渡すというのがお助け屋の仕事です。引き渡された悪人は罪の重さに応じて非合法の懲役が科されます。何だか似たようなドラマをどこかで観たことがあります。
深夜ドラマの特徴として放送時間が短いドラマが多く気軽に観られるという利点があります。この「お助け屋☆陣八」も放送時間は40分です。深夜ドラマならでのくだらなさが楽しいです。しずちゃんのファイティングポーズはかっこいいけど、芸者姿はオカマみたいです。

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2013年3月12日 (火)

「小田急沿線自然ふれあい歩道」・桜の名所 ベスト3

桜の季節が近づいてきました。「小田急沿線自然ふれあい歩道」には、桜の名所が数多く組み込まれています。桜の季節に実際に歩いたところで印象に残っている「桜の名所 ベスト3」を紹介します。宴会禁止で地味だけど桜並木がとにかく素晴らしいという場所を選びました。人混みが苦手な人におススメです(そうはいってもそれなりの人出はあります)。
 
 
1.柿生駅(麻生川コース) 麻生川の桜並木
麻生川沿いの桜並木は、麻生川が小田急線に沿って流れているため、小田急線の車内からも満開の桜並木を見ることができます。たまには途中下車して、新百合ヶ丘から柿生まで、桜並木の下を歩いてみるのも悪くありません。30分程度(約2km)で歩けます(方向音痴の人は柿生から新百合ヶ丘に向った方が道に迷わなくてすみます)。
 
 
2.登戸駅~向ヶ丘遊園駅コース 二ヶ領用水(宿河原線)の桜並木
二ヶ領用水(宿河原線)の桜並木は登戸駅から少し離れています。多摩川の土手から二ヶ領用水(宿河原線)沿いに入ると、こんなところに桜並木が……ということで異郷に迷い込んだような気分になれます。ここの桜並木には南武線が並行して走っています。南武線を利用している人には有名な桜並木かもしれません。
 
     
3.小田原駅コース 西海子(さいかち)小路の桜並木
小田原城址公園は神奈川県でも屈指の桜の名所です。ただ人出も多いです。人混みを避けたいなら小田原駅から少し離れている西海子(さいかち)小路がおススメです。ここの桜並木はかつては武家屋敷が並んでいたという閑静な住宅街にあります。また、西海子小路の西の突き当たりには、芥川龍之介の「トロッコ」の舞台となった軽便鉄道の起点があったそうです。
 
 
 「トロッコ」に出てくる軽便鉄道敷設工事のことを詳しく解説してくれています。
     ↓
 http://hamadayori.com/05/zuso.htm 

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2013年3月 9日 (土)

原作・湊かなえの「夜行観覧車」第8話を観る・そうだったのか!ネタバレ的事実が含まれるので改行しておきます。第8話をこれから観る人は注意してね。


 

 

 

 

 

 

 

 

 
病院長で温厚な人格者だと思われていた高橋弘幸(田中哲司)はなぜ殺されたのか、実は弘幸は淳子(石田ゆり子)や慎司(中川大志)に暴力を振るうとんでもないDV男でした。
 
母親の淳子が息子の慎司を庇っているのか、息子の慎司が母親の淳子を庇っているのか、今のところまだはっきりしないところがあります。常識的に考えれば、慎司が犯人だったということで落ち着きそうです。

しかしそうではない可能性もかすかに残っています。淳子も慎司も実際に犯行そのものを見たわけではなくて、お互いに庇いあっているという可能性も考えられなくはないです。淳子は慎司が、慎司は淳子がやったと勘違いしているのです。第8話で、進学塾に刃物を持った男が立てこもったというニュースが流れていました。ひょっとしたら、この立てこもり男の通り魔的犯行だったかも……往生際が悪い?
 
 
 
●遠藤真弓(鈴木京香)は発作的に危うく自分の娘である彩花(杉咲花)を殺しそうになりました。第二の殺人事件になるところを止めに入ったのは、皮肉にもあのさと子(夏木マリ)でした。情けないことに真弓と彩花はさと子に説教されてしまいました。
 
 「家族だからって甘えていると、今に取り返しがつかなくなるわよ」
 
 
  
●彩花の情緒不安定は体にまで影響していました。彩花は肉体的な異変を初めて真弓に打ち明けました。
 
 「あたし病気だ。毎朝坂下りて行くとき、深いところに落ちていく気がする。学校着いても教室も廊下も傾いて見える。まっすぐ立ってられない。倒れないように必死。でもそうしているとだんだん自分の方が歪んでくる。だれかにちょっと背中押されたら、転がり落ちる。病気だよ。坂道病っていう病気。誰かとめて……助けてよ」 
 
今までただ暴れたり喚いたりしていた彩花が自分の苦しさを言葉できちんと真弓に訴えたのはこれが初めてです。でも、母親の真弓に対して、暴言を吐いて突っかかるところはまだ直っていません。
 
 「子どもがダメだと親は幸せになれないんだよね」
 「彩花はダメじゃないの」

 
彩花が「子どもがダメだと親は幸せになれない」と言ったのは、あくまでも一般論です。それを真弓は自分と彩花の関係に置き換えて「彩花はダメじゃない」と言ってしまいました。訊いてもいないのに「ダメじゃない」と言い出すのは内心では「ダメだ」と思っているからです。こういうところに彩花はカチンとくるんですね。
 
 「ダメだって思ってる!」
 「思ってない、お母さん彩花のこと…」

 
彩花がなぜ「ダメだって思ってる!」と決めつけたのか、真弓は彩花の思考回路に気がついていません。真弓が言葉を重ねれば重ねるほど彩花は苛立ちます。
 
 「もうヤダ、聞きたくない!」
 「……」
 「あたしのことなんか殺しちゃえばよかったのに」

 
 
 
●帰宅拒否症で会社で寝泊りしていた遠藤啓介(宮迫博之)が急に「いい人」になってしまいました。でも、慣れない人がたまに「いい人」をやると失敗してしまいます。
 
真弓はパートで留守です。休日で家にいた啓介は昼飯にヤキソバを作って彩花のご機嫌をとっていました。彩花を風呂に入れて、何とかいっしょにヤキソバを食べるところまでは成功しました。しかし次のひと言がいけなかったです。
 
 「こういうとき逃げないでさ、言いたいこと言えばいいんだよ」
 
今まで自分が逃げ回っていたくせに何偉そうに言ってるんだということで彩花はカチンときました。
 
 「何それ?」
 「いや、オレも昔からさ、人と正面きって話し合ったり、言い争ったりするの苦手なんだよな」
 「言い訳してんの?」
 「いや、だから、それじゃあ何の解決にもなんないんだよ。苦手だからって逃げてばっかりじゃダメなんだ」
 「一番逃げてばっかりなのは……自分じゃん」

 
啓介としては、日ごろの行いを反省して「オレも逃げないから彩花も逃げるな」と言うつもりでした。しかし彩花には「今さら何を言ってんだ」というふうにしか聞こえませんでした。彩花は「やってらんねえや、このクソオヤジ」と思ったと思います。ヘソを曲げて部屋に篭ってしまいました。
 
 
 
●良幸(安田章大)と比奈子(宮﨑香蓮)は宿泊先のホテルを抜け出しました。ふたりは人目につかないように夜になるのを待ってひばりヶ丘の自宅に向かいました。良幸は自宅に行けばそこに慎司が潜んでいるとアタリをつけていました。
 
案の定、慎司はひばりヶ丘の自宅に隠れていました。ここで良幸と比奈子は慎司から父親の弘幸が日常的に淳子と慎司に暴力を振るっていたことを打ち明けられます。これはいっしょに暮らしていた比奈子も知らない事実でした。弘幸は比奈子の前では温厚な父親を演じていたのだと思います。
 
翌日、良幸と比奈子に伴われて慎司は坂留警察署に出頭しました。出迎えた刑事・結城哲也(高橋克典)に慎司が言いました。
 
 「母を帰してください。ボクが…父を殺しました」
 
ホントでしょうか?ポイントは慎司が犯行に使われた凶器を知っているかどうかです。来週明らかになります(たぶん)。

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2013年3月 6日 (水)

つげ義春の「リアリズムの宿」を読む・その4(4/4)

 夕食はイカの刺身を 中心にしたものだった 野菜の煮物が少々と 卵焼きは皿にペタンと一枚 はりついているだけで 刺身は薄くすけて みえそうなものだった
 
この宿にしてこの夕食ありという感じです。しかし我慢しなくてはいけません。

 それらを 少年が 一ツ一ツ 無言で 運んできた

 味噌汁は鍋ごと 運んできた

途中で鍋の上に乗せておいたシャモジが落ちて転がる音がしました。洗った気配がなく、少年はそのまま拾って持ってきたようでした。主人公はムカッとしました。

 きみ シャモジを落としたみたいだね 
 
 洗って こなかった みたい だね
 
 そうだろ!
 
愚鈍な少年は謝ることを知りません。都合が悪いと黙ってしまいます。行き届かないところがあっても、母ちゃんの手伝いをしている感心な少年だと思ってあげないとかわいそうです。しかしせっかくの旅行が台無しになってしまった主人公にはそんな心の余裕はありません。腹の立つことばかりが次から次へと続きます。
 
暖房も火鉢しかなく夜は深々と冷えてきます。風呂にでも入って温まって寝てしまおうと思って風呂に入ろうとすると、風呂のお湯はドロドロに汚れていました。すでに裸になっていた主人公は怒りにワナワナと震えだしました。無神経にも先に家中のものが入ってしまったのだと思ったのです。しかしそうではありません。

貧乏生活をしていると水道代もバカになりません。風呂のお湯がドロドロに汚れていたのは、おそらく水道代を節約するために何日も水を入れ替えないで沸かしていたからだと思います。少なくとも、その日は、主人公が入るまで家の人は誰もお風呂に入っていませんでした(たぶん)。主人公が一番風呂です。オカミさんも「サンビスしますから」と言っていたではありませんか。
 
 ぼくは リアリズムは 胸が痛くなる どころでは なくなってしまった
 
 怒りを無言で 示すべく 結局風呂には 入らなかった

主人公は部屋に戻って薄汚れたせんべい布団にくるまりました。寒さでなかなか寝つけないでいると、少年が本を朗読している声が聞こえてきました。少年の朗読はタドタドしくてとても小学五年生の朗読とは思えません。どうやら教科書に載っている芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を読んでいるようでした。
 

 おしゃか 様は 極楽の ハス池の ふちに 立って …… 
 
 この一部 始終を じっと 見て いらっしゃい ました ……
 
 自分ばかり 地獄から ぬけだそうと する……
 
 カンダタの 無慈悲な 心が…… その心 そうとうの 罰を うけて……
 
 
 
 
 
 
つげ義春の「旅籠の思い出」というエッセイに次のような記述があります。

秋田県では五能線の八森で、青森県では鯵ヶ沢で泊ったことがある。二軒とも名前を思い出せないのは、私はいちいち宿の名前を控えないので、そのときは覚えていてもいつの間にか忘れてしまうのだ。鯵ヶ沢の宿は看板もない惨めな宿で、味噌汁を鍋のまま宿の子供が運んできて、廊下でシャモジを落としても洗いもしなかった。あまりに生活がむき出しで降参したが、これもあとで思い出すと、悪くない印象として残っている。

 

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つげ義春の「リアリズムの宿」を読む・その3(3/4)

主人公は何とか口実をもうけてこのリアリズムの宿を逃げ出そうとしました。
 
 あの ちょっと散歩に 出てきます から

宿のオカミさんは主人公が逃げ出そうとしていることを察知しました。もう引き止めるのに必死です。

 まんず風呂さ 火つけた ども
 
 サンビス します から

おそらく久しぶりのお客だったのに違いありません。藁をもすがるような目つきで主人公を見ています。オカミさんはカバンを置いていくようにと主人公に懇願しました。主人公がカメラしか入ってないからと言って断ると、今度は靴を土間の隅にかたしてしまいました。散歩に行くなら宿の下駄を履いていけというわけです。

 下手な口実の いきがかりも あるので ともかく外に 出るが寒いので 散歩する気 にもなれない
 
かたちだけでも散歩のふりをしなくてはならなくなった主人公に、あの学帽の少年がついてきます。少年は宿の子どもでした。おそらくオカミさんからお客が逃げないように監視するよう命ぜられたのだと思います。

主人公はすでに逃亡(?)を諦めていました。宿の下駄を履いているし自分がまだ疑われているとは思い至りません。少年がつてくるのは旅人にたいする子どもの好奇心だろうぐらいに考えていました。それでも何だか監視されているようでいやな気分になります。主人公はこの少年をいじめたくなってきました。

 それくらいの 怪我で学校を 休むなんて ズル休みとしか 思えんね
 
この少年は都合が悪いと黙ってしまうクセがあります。少年が何も言わずに黙っているので、今度は宿を訊いても教えてくれなかったことをなじり始めました。主人公は子どもを相手に大人げないことをします。どうも虫の居所が悪いみたいです。
 
 きみ 何年生
 
 五年 ……
 
 五年生にもなって 自分の家がどんな 商売をしているのか 知らんのかね
 
 わがってる
 
 不親切だね さっきエビス屋は どこ……ときいたら きみは知らない と言ったじゃ ないか
 
 おら家は モリタ屋 だ……
 
 エッ
 
主人公は(まともな商人宿の)エビス屋に行くつもりで、(リアリズムの宿の)モリタ屋に入ってしまいました。少年に言われてそのことに初めて気がつきました。
 
 ぼくの早とちりであった ラーメン屋で教えて もらったエビス屋は すぐ目の前に あった
 
 リアリズムの 宿とは ものの五分と はなれて いない
 
 エビス屋は いかにも感じの 良さそうな 商人宿で玄関には 柱時計もまねき猫 もある
 
 掃除も ゆきとどいて いて 清潔そうだ
 
ああ、こっちに泊ればよかった……しかしもう後の祭りです。

主人公は憤懣やるかたなく意味もなくあちこちと歩き回りました。依然として少年がついてきます。明らかに監視役です。しばらく散歩を続けていると、寒風の中に宿のオカミさんの後姿を見かけました。

オカミさんはどこで手に入れたのか1杯の生イカを持っていました。久しぶりに迷い込んできた宿のお客にふるまう夕飯のオカズです。小銭を掻き集めて買ってきたのかもしれません。 
 
家には寝たきりの老人がいます。夫は病弱で働けません。小学五年生をかしらに三人の子どもがいます。細々と商人宿を営んでオカミさんが一家の暮しを支えています。すべてを投げ出して蒸発したくなっても、オカミさんには行くところがありません。夢も希望もなく絶望的な境遇の中で年老いていくのです。おかみさんの悲しげでやつれ果てた横顔はまさにリアリズムの極地です。

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つげ義春の「リアリズムの宿」を読む・その2(2/4)

 橋を渡って右に 折れると大きな旅館が あったが建物の半分が 銭湯になっているおかしな 宿で三味線の音なんか きこえるのでここは関係ない
 
商人宿は三味線だの芸者だのといった贅沢なものとは縁がありません。この宿はパスです。
 
 もう一軒探したが すぐそばと教えられ たのにわからない

ラーメン屋の主人に教えてもらったもう一軒の宿屋の場所がわからなくて困っていると、そこへ学帽を被った薄汚い少年(小学五年生)が通りかかりました。
 
 キミ エビス屋 という宿屋を 知らない かい
 
 がんネ

主人公が学帽の少年と話をしていると、これまた薄汚い三人組の少年がやってきました。三人組は学帽の少年の同級生です。
 
 あ お前 今日学校 休んだな
 
 ずる休み したな 先生さ いいつけて やんど
 
 け… 怪我した ん……
 
 うそ こけ

学帽の少年は包帯を巻いた左手の人差指を誇らしげに見せました。何も学校を休むほどの怪我とは思えませんが、三人組の同級生はなぜかそれで納得してしまいました。
 
 うんだば すかた ネ
 
どうやら包帯というのに説得力があったみたいです。少年たちは学校を休んだ少年の怪我(包帯?)に興奮して盛り上がっていました。感心したり驚いたりでもう主人公のことなど眼中になくなっていました。内気な主人公は相手が小学生でも強引に話の中に割って入ることができません。諦めて宿屋は自力で探すことにしました。
 
 少し行くと古びた平家があり その軒下に 商人宿の看板があった それは小さな表札(旧版では標札)程度の もので字も薄れ読みとれない ほどであたが
 
 ここだと思い 泊ることにする

主人公が泊ることになったこの宿がリアリズムの宿でした。ここでいう「リアリズム」というのは「貧しい生活の臭い」といったような意味です。主人公はうっかり困窮した生活が露出している汚らしい宿に足を踏み入れてしまいました。

宿の主人は無精ひげをはやした病弱な男です。コタツに入ってゴホン、ゴホンと咳をしています。喘息かもしれません。オカミさんは腹をすかせて泣いている子どものお尻を叩いたりしています。幼い子どもがいるところを見るとオカミさんの年齢はまだ四十前です。しかし、化粧気がなく生活苦でやつれたその顔は五十を過ぎているように見えます。障子の破れた薄暗い奥の部屋には寝たきりの老人がいます。

主人公が泊ることになった部屋は、窓の外は土手で遮られ、襖は破けていて畳(ゴザか?)は傾いています。ろくに掃除もしていないらしく、見るからに汚くて不潔感が漂っています。それでもまだほかの部屋よりはマシだったのかもしれません。そこだけが唯一お客用の部屋になっているのでした。
 
いくら商人宿で安いといっても、ここまでひどい宿を主人公は望んでいません。
 
 ぼくは貧しげで みすぼらしい風物 にはそれなりに 親しみを覚える のだが
 
 リアリズム (生活の臭い) にはあまり 触れたく ないのだ
 
 というより 胸が痛むのが いやなのだ
 
主人公が親しみを覚えるのは、あくまでもファンタジーとしての「貧しげでみすぼらしい風物」です。不潔で悪臭が漂うリアルな貧しさやみすぼらしさが好きなわけではありません。当たり前といえば当り前の話です。
 

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つげ義春の「リアリズムの宿」を読む・その1(1/4)

「五能線の旅」を詳しく紹介してくれているサイトがありました。

五能線の旅                                       2009.07.06 ~ 07

JR五能線は、秋田県東能代駅と青森県川部駅をむすぶ全線147.2km、単線、非電化のローカル線である。かつては一部の鉄道好きがたまに訪れるようなローカル線中のローカル線であったが、昨今のローカル線ブームも手伝って、いまや全国でも「いづぬ(一二)」を争う人気である。それは沿線の背後にある白神山地が世界自然遺産に登録されたからで、一躍観光路線として鉄道ファンだけでなく、一般人の関心も集めているのである。JR東日本も観光の目玉として「リゾートしらかみ」と称する特別仕様の快速列車を仕立て、一日3往復を走らせているが乗車率も上々のようである。

五能線は、能代駅から鰺ケ沢駅までは海岸に沿って走るが、そのほとんどが波打ち際すれすれに線路が敷かれている。海が荒れる冬には線路が波をかぶるという”波っかぶり路線”である。”その海岸には奇岩怪石群が続き、さらに日本海に沈む夕日が絶景を作り出す。。。”というふれ込みにつられて五能線の旅にでかけてみた。

詳しくは → http://www.geocities.jp/hottetsu/gonohsen/gonohsen.htm 

 
 
つげ義春の「リアリズムの宿」は次のような一文で始まります。

 秋田県の能代と 青森県の五所川原(旧版では五所ガ原) をむすぶ 五能線の沿岸は 冬の景色は 暗く冷たい……
 
 
つげ義春と思しき主人公が、マンガのネタを拾いに、寒風が吹き荒ぶ五能線の沿線を旅していました。しかし、マンガのネタなどそう簡単に見つかるはずもありません。

主人公は八森駅で途中下車、次の列車が来るまで、日本海沿岸を、五能線沿いに滝ノ間駅、あきた白神駅、岩館駅と歩きました。岩館駅で再び五能線に乗り、鰺ヶ沢駅まで来たところで日が暮れてしまいました。夕暮れが迫る中、心細くなってきた主人公は鰺ヶ沢駅で下車してここで一泊することにしました。

 鯵ヶ沢は 魚師の町で やたら 床屋が多い ……
 
 床屋は魚師の 社交場なので その辺からネタは 拾えないものか
 
主人公はあれこれ考えながら駅前の鄙びたラーメン屋に入りました。そのラーメン屋でラーメンを注文すると、いつもながらの(?)さみしい計算を始めました。

 短編1本の ネタが拾えた として……
 
 原稿料 から経費を 差し引くと…… 残りはこんな ものか
 
 下手を すると アシが でるな…
 
短編1本の原稿料で数日間の旅費を賄うのは楽ではありません。出費は極力切り詰めたいところです。しかし交通費はどうにもなりません。切り詰めるとしたら宿代です。
 
国民宿舎や民宿よりも安い宿があります。行商人が泊まる商人宿です。主人公は旅に出るとよく商人宿を利用します。安いからです。お金はないけど旅行が好きという人には商人宿がおススメです。もっとも商人宿なるものが今でも地方に行けばあるものかどうか……。
 
 そうだ 商人宿を ネタにしょう
 
 これは いけるかも しれないぞ… 旅行ブーム だし
 
主人公はひとつヒントが閃くと急に楽観的になってきました。
 
 (商人宿のオカミさんは)
 旅の専門家を泊める だけあって心づかいも 細やかだ
 
 (小奇麗で色っぽいオカミさんにもてなされて 旅人は)
 いっとき 疲れた心もほぐされる
 
 
(商人宿のレトロ調の調度品には郷愁がそそられる)
 黒光りした大黒柱 なつかしい長火鉢や イロリの煙……
 
 (旅を続ける孤独な行商人が 襖を隔てて)
 隣同士に泊り 合わせると セキバライが 多くなるのも 楽しい……
 
主人公の頭の中には次から次へとマンガのアイデアが浮かんできます。早速ラーメン屋の主人に尋ねました。
 
 この 辺に 商人宿は ないです かネ
 
 商人宿? …… というと?
 
 つまり 行商人の 泊る… ……
 
商人宿と言われてもたいていの人はピンときません。主人公はとりえず安く泊れそうな宿屋を二軒教えてもらって行ってみることにしました。

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2013年3月 2日 (土)

原作・湊かなえの「夜行観覧車」第7話を観る・殺人事件が解決されたとして、このドラマはどういう結末になるのでしょうか(もうハッピーエンドはないよね?)。

第7話では、事件に関する新事実はほとんど明らかにされませんでした。強いてあげれば凶器が特定されたことぐらいです。
 
 
●遠藤啓介(宮迫博之)は常に警察に尾行されています。シッポを掴むために泳がされているのです。啓介は自分が尾行されていることに気がついています。それでも何とか警察の眼をかいくぐって凶器の処分に成功しました(たぶん)。誰にも知られずに竹薮に埋めたのです。これで啓介が口を割らない限り犯行に使われた凶器が発見されることはなくなりました。
 
 
●凶器が発見されなくても凶器として何が使われたのかが特定できる場合もあります。坂留警察署の刑事・結城哲也(高橋克典)は、事件以前に写された写真に写っていたトロフィーが犯行現場からなくなっていることに気づきました。そのトロフィーは長男の良幸(安田章大)が中学生のころに全日本数学大会で優勝したときのトロフィーです。結城はこの消えたトロフィーが犯行に使われた凶器であることを確信したと思います。
 
 
●拘留中の淳子(石田ゆり子)は、虚偽の供述を続けています。淳子はおそらく犯行現場を見ていません。凶器に使われたトロフィーを見て、成績不振の慎司(中川大志)がやったと思い込んでしまいました(たぶん)。淳子が隠す必要のない凶器を必死に隠そうとしたのは慎司をかばうためです。
 
 
●良幸と比奈子(宮﨑香蓮)はマスコミを避けて湾岸のホテルに宿泊しています。

 「あの日ってさあ、慎司の内部進学試験の前日だったんだろ」
 「そう」
 「慎司の成績は良くなかったのは知ってる?」
 「知ってるよ。でもうちの学校よっぽど悪くなければ普通に高校上がれるし」
 「慎司がそのよっぽどだったら?」

かつて、慎司は兄の良幸に学校の授業がまったく分からなくなっていることを打ち明けていました。極度の成績不振であることを誰にも言えずに良幸にだけこっそり話していたのです。

 「そんなこと、あたしとかママには…」
 「言えなくて苦しんでたんじゃないのかな。慎司は俺に助けを求めてたんだ」
 
 
●良幸と比奈子のところにも警察が話を訊きにやってきました。いくら自分がやったと主張しても素人の淳子が警察を騙せるはずもありません。警察も真犯人は淳子ではないと睨んでいます。警察がもっとも疑っているのはおそらく事件当日から行方不明になっている慎司です。

 「母には父を殺す理由がありません。誰かをかばっているのではないでしょうか」
 「誰をかばっている?弟か?」
 「いえ、慎司だって父が好きでした」

良幸も内心では弟の慎司を疑っています。しかし、兄としてそれを口にすることはできません。自分が弟のSOSに応えられなかったという負い目もあります。
 
 「試験の結果が悪かったら、また姉ちゃんのせいにされちゃうからって言ってました」
 「誰があなたのせいにするの?お父さん?」

比奈子は首を横に振って否定しました。比奈子もあえて母だとは言いませんでした。
 
 
●今のところ、慎司(中川大志)が犯人であるかのようにドラマは進行しています。でも、実際に慎司が犯人だったとしたら、ここまで犯人をあいまいにしておく必要はないと思います。演出上、慎司が犯人であると思い込ませようとしているだけのような気がします。とにかく、まだ慎司が犯人であるという決定的証拠は何もありません。こういうときは、最後に思いもよらないどんでん返しが待っているものです。そうでないと面白くありません。
 
 
 
●このドラマには高橋家の殺人事件とは直接関係のない(と思われる)崩壊寸前の遠藤家の惨状が描かれています。ドラマとしてはむしろこちらのほうがメインかもしれません。父親の啓介(宮迫博之)が不在のとき、一人娘の彩花(杉咲花)が荒れ狂って母親の真弓(鈴木京香)に当り散らすシーンは鬼気迫るものがあります。
 
すでに精神を病んでいると思ったのか、真弓は彩花を病院(おそらくは精神科)に連れて行こうとします。しかし彩花はいうことを聞いてくれません。暴れる彩花に真弓は思わず我を忘れて殺意を抱いてしまいます。これまで見せたことのない真弓の鬼の形相に彩花は殺意を感じたと思います。遠藤家はもうダメです……。
 
殺人事件が解決したとして、家庭崩壊状態の遠藤家や父親がいなくなった高橋家はその後どうなってしまうのでしょうか?最近は殺人事件よりもむしろそちらのほうが気になってきました……。

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2013年3月 1日 (金)

脚本・坂元裕二の「最高の離婚」第8話を観る・このドラマは、驚愕の展開でいったいどうなるのかと思っていても、次の週になると何ごともなかったかのようにいつもの日常に戻っていることが多いです。やきもきしていると損しますよ。

●結夏(尾野真千子)が出て行った後、光生(瑛太)のところには諒(綾野剛)が転がり込んできました。諒は見かけによらずふてぶてしくてずうずうしいです。迷惑がっても気にしてくれるような相手ではありません。光生が諒を追い出そうと思って、「ぼくは神経質でものすごく細かくてうるさいから」と言っても、諒はまったく動じる気配がありません。

 「大丈夫です。ぼく、神経質なの気にならないんで」

諒はすっかり居候を決め込んでしまいました。光生も相手が強引だと押し切られてしまうところがあります。特に最近は「いい人」になってしまったからね。

諒は小まめな人です。居候なりの仁義も心得ています。炊事洗濯その他もろもろの家事を手際よくやってくれます。まるで理想の奥さんみたいです。
 
 
 
●結夏の父親・星野健彦(ガッツ石松)が知り合いの葬式か何かで上京してきました。健彦は尿道結石がとれたらしくすっかり健康になっていました。健彦は娘の結夏と光生が離婚していることをまだ知りません。光生のところに結夏がいなくても、また夫婦喧嘩でもしたんだろうぐらいにしか思っていません。
 
健彦が上京してきた翌日、光生は東京見物ということでスカイツリーに健彦を案内してあげました。その帰りに、覚悟を決めて結夏と離婚したことを打ち明けたところ、激怒した健彦に思い切りぶん殴られてしまいました。
 
健彦は結夏に、お前の帰ってくる場所はない、という意味の捨てゼリフを残して富士宮に帰っていきました。漠然と実家に帰るつもりでいた結夏は、これで帰れる場所がなくなってしまいました。かわいい娘が帰ってくれば、健彦もまさか追い返しはしないと思いますが、結夏も意地っ張りなところがあるからね。
 
 
  
●好きな男に振られた直後に、それほど好きではない(と思われる)男と結婚してしまう女性がよくいます。歯科衛生士の海野菜那(芹那)は、失恋の痛手を結婚で埋めようとする、そういうタイプの女性でした。

金魚カフェで婚約者と食事をしていた菜那は、偶然やってきた光生と灯里(真木よう子)に強烈な爆弾発言を始めました。

 「紺野さんですよね、旦那さんに浮気されたのって(言いにくいことをずけずけいうね)。濱崎さんと大学のころつきあってて、笹塚でしたっけ、同じアパートで同棲してて」

光生は灯里のことまであれこれ菜那にしゃべっていました。菜那は灯里の前で、普通は知っていても本人の前では遠慮するプライバシーに関することをペラペラしゃべりまくります。灯里が気を悪くしないかと光生は焦りました。でも菜那は光生の困惑などおかまいなしです。
 
 「あたし、濱崎さんの奥さんより紺野さんに嫉妬してたんですよ(おい、隣りに婚約者がいるだろうが)。濱崎さんが本当に好きなのは、あなただと思うから」
 
この発言はどこまで菜那の本心かわかりません。光生に振られた腹いせに、光生をドロドロの愛憎劇に引きずり込んでやろうとしている悪意が感じられます(振られた女の復讐は恐ろしい?)。
 
 
 
●結夏は友人の家に身を寄せていましたが、いつまでもそうしているわけにもいきません。そのうち迷惑がられます。結夏の苦境を察して光生の祖母の亜以子(八千草薫)が言いました。

 「今日は遅いから泊まっていきなさい。夫婦は別れたら終わりと思ったら大間違いよ。婚姻届が結婚の始まりのように、離婚届は離婚の始まりなの。立ち直るには時間がかかるわ」

さすがは年長の離婚経験者です。亜以子はよくわかっています。でも、不真面目な人は立ち直るのも早いですけどね。

結夏はどうやらこれから光生の実家(つまり別れた元夫の実家)で暮らすことになりそうです。サバサバした性格の結夏は光生の姉の智世(市川実和子)にも好かれています。
 
 「今日もばあちゃんとこ泊っていくんでしょ?」
 「離婚したのに元旦那の実家に居座るなんて……」

しきりに申し訳なさそうにする結夏に智世が言いました。
 
 「大丈夫。うちはみんな結夏さんの味方だし。なんだったら光生のほうと縁切るから」

すごいね。まるで光生のほうを出入り禁止にしてしまいかねない勢いです(鬼姉!?)。
 
     
 
●「紺野さん」、「濱崎さん」と他人行儀に呼び合っていたのが、「灯里」、「光生くん」と呼び合うようになって、光生と灯里の甘ったるい関係が気持悪くなってきました。お互いに心が弱っているんですね。

 「すごく寂しい。ひとりなんだなあって思う。ひとりで、死ぬのかなあ、とかまで思う。誰でもいいからここにいて、って思う。変な話だけどさあ、誰とでも寝る女の人っているじゃない。いるの。あたし何か、何かの弾みでそういう人になっちゃうんじゃないかなって思うときある。街に出て、たまたま出会った人に自分から声かけて、誰でもいいから抱かれたいって、何かそういう、そういう人間になっちゃうんじゃないか、誰でもいい、誰でもいいからって…」
 「ダメだよ。誰でもいいなんて」
 「じゃあ光生くんがいい」
 「寂しいからってそういうこと…」
 「そうだよ
(寂しいんの)。いいじゃん(寂しいの)。一回寝てみようよ(寂しいの)。とりあえず寝てみようよ」 
 
 
どうやらそういうことになってしまいそうです。
 
       
灯里のように、「誰でもいいから抱かれたい」と、人生で一度も思ったことがない女性っているのでしょうか?もちろんここで「誰でもいい」というのは、それなりの魅力的な男であればという意味です。
 

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