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2013年4月 9日 (火)

アベノミクスとは何か?

●「アベノミクス」について考えてみました。素人のたわごとだと思って読んでください。

フリー百科事典 Wikipedia は「アベノミクス」について次のように説明しています。

アベノミクスは、下記の3つを基本方針としており、安倍はそれを「3本の矢」と表現している。
 
1.大胆な金融政策
2.機動的な財政政策
3.民間投資を喚起する成長戦略

 
個別の政策としては、下記などが挙げられる。
 
 2%のインフレ目標
 円高の是正
 無制限の量的緩和
 大規模な公共投資(国土強靱化)
 日本銀行の買いオペレーションによる建設国債の引き取り
 政策金利のマイナス化
 日本銀行法改正
 
経済政策を進めるために、甘利明経済財政政策担当相の下に日本経済再生本部を設け、さらにその下に経済財政諮問会議、産業競争力会議を設置している。
 
詳しくは → http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%B9

 

3つの基本方針のうち1と2はほとんど意味がありません。一番重要なのは3の成長戦略です。成長戦略とは、既得権をぶち壊す構造改革と規制緩和です。実体経済の構造改革に真剣に取り組まないで、まるで日銀の金融政策に問題があったかのような議論がはたして正しいのでしょうか。
 
成長戦略があいまいなまま大胆な金融緩和を実施してしまうと、財政規律が緩んで問題が先送りされ、むしろ将来的に経済成長の足を引っ張ることになります。(必ずそうなるから見ていてください)。
 
日銀の大胆な金融緩和策で円安と株高が進行しています。円が安くなれば株価が上がるのはドルベースで考えれば納得がいきます。しかし、円安だけでは説明のできない株価の上昇はバブルです。バブルというのはやがてはじけるゼロサムゲームです。誰かが儲ければその分必ず誰かが損をします。
 
 
●アベノミクスは、バラマキの財源を確保するために大胆な金融緩和を要請しているようにしかみえません。こんなことを続けているとあとでとんでもないしっぺ返しがきます。マスコミはどうしてアベノミクスをもっと批判しないのでしょうか。専門家の言説に惑わされないで、素人眼で納得できないことはそのようにはっきりと言わなくてはなりません。いや、専門家だって良識のある人ははっきりと苦言を呈しています。

インタビュー:熱狂は失敗へ、財政ファイナンスに警鐘=与謝野元経済財政相
 
ロイター2013年04月09日16時59分
 
[東京 9日 ロイター] 与謝野馨・元経済財政相は、ロイターのインタビューに応じ、2%の物価目標を2年で達成することを大命題として黒田日銀新体制が打ち出した「異次元」緩和策に対し、「財政ファイナンス」であることは明らかで、健全な金融財政政策とは言えないと警告した。
 
期待に働きかけることで円安・株高が進行しマインドが好転しているが、国民が大熱狂する政策はたいてい失敗に終わると警鐘を鳴らした。
 
デフレ脱却のための金融政策の柱に2%の物価目標を掲げる「アベノミクス」について、与謝野氏は「インフレを政治家が政策手段として使ってはいけない。アベノミクスはインフレーションをあてにした政策論で、私は批判的だ」と述べた。物価目標達成の可能性については「日銀が物価を動かすことができるかというと、そんな道具は持っていない。能力も持っていない。そういう人に物価目標を作らせるのは無責任極まりない」と批判した。
 
詳しくは → http://news.livedoor.com/article/detail/7577725/

 
●2%のインフレ目標のくだらなさについて
インフレには良いインフレと悪いインフレがあるそうです。悪いインフレというのは、円安で輸入品の価格が上がったりして起きるインフレです。これは景気に悪影響があるから悪いインフレなんたそうです。
 
それでは良いインフレとはどういうインフレのことでしょうか。好景気をもたらすインフレが良いインフレなんだそうです。しかし、実はそんなインフレなんてもともとありません。良いインフレが起きたから景気が良くなったなどという話は聞いたことがありません。いわゆる良いインフレというのは、好景気に引きずられて起きるインフレのことです。インフレが先に起きてその結果景気が良くなるなんてことは絶対にありません。

好景気とインフレには相関関係があるとよく言われます。しかし、好景気がインフレをもたらすことはあってもインフレが好景気をもたらすことはありません。逆必ずしも真ならずです。景気がよくなっていないのに起きるインフレはすべて悪いインフレです。つまり、かりに金融政策によってインフレが起きたとしても、好景気を伴わない限りそのインフレは悪いインフレです。
 
本当は好景気でかつインフレでないのがベストです。しかし現実的にはなかなかそういうわけにもいきません。好景気なんだから多少のインフレは我慢しましょうというのが素人の常識というものです。

いわゆるインフレターゲット論者の議論というのは、どうもインフレにしさえすれば景気が良くなると考えている節があります。はたして本当にそうでしょうか。彼らの議論というのは因果関係が逆立ちしています。たとえてみると、みんなで傘をさせば雨が降ってくるといっているようなものです。人は雨が降れば傘をさしますが、逆に傘をさしたからといって雨は降っきません。

実体経済にとって金融政策や財政政策はあくまでも補助手段です。重要なのは成長戦略です。成長戦略というのは生産性を向上させる戦略のことです。明確な成長戦略がないままに金融政策や財政政策に頼りすぎるとかえって民間から生産性を向上させようとする意欲を奪ってしまいます。過剰流動性を発生させるような金融政策や大盤振る舞いの財政政策は長期的な経済成長には必ずマイナスに作用します。
 
日銀の大胆な金融緩和によって、株や貴金属の価格が急騰しています。この突然の急騰は、国民をマネーゲームに誘っているようなものです。非生産的なマネーゲームが盛んになれば、実体経済はますますボロボロになっていきます。

あるいはこんなふうにも考えたりします。もし、金融緩和による不動産や株などの資産価格の上昇が誘引になって景気が好転したとします(あくまでもかりにの話です)。景気が好転してくれれば、別にインフレにならなくてもデフレのままでいいのではないでしょうか。東南アジアには安い労働力を提供してくれる新興国がたくさんあります。すでに供給力が過剰となっている日本経済がそう簡単にインフレになるとは思えません。2%の物価上昇が実現するまで金融を緩和していたらメチャクチャな資産バブルが発生してしまいます……後始末はどうするのでしょうか。
 
 
●インフレーションの効用とは何か?
インフレの第一の効用は実質的な借金を目減りさせることです。極端な話、物価が100倍になれば、名目は変わらなくても実質的な借金は100分の1になります。借金で首が回らない人はインフレになればなるほどラッキーです。反対にお金を貸している人にとってはインフレほど忌々しいものはありません。貸したお金の価値がインフレによって目減りしてしまうからです。物価が100倍になれば、名目は変わらなくても実質的な貸したお金の価値は100分の1になってしまいます。
 
インフレの第二の効用は企業にとって実質的な賃下げが可能になることです。諸般の事情で業績不振でも賃下げができないで困っている企業があったとします。ところがインフレが起きると名目賃金を引き下げなくても実質賃金は下がってくれます。その結果、実質的な人件費の負担が軽くなります。物価が100倍になれば、賃金を50倍に引き上げても、実質的人件費負担は半減します。
 
インフレになると遅れて給料も上がるということを言っている人がいます。しかし断言してもいいです。たとえ給料が上がったとしても、生産性が向上しない限り、インフレ率以上に給料が上がることはありません。実質的に給料を上げたかったら、生産性を向上させる以外に方法はありません。

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