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2013年10月30日 (水)

月9ドラマ・「海の上の診療所」第3話のコマーシャルに出てくる女優さんをチェックしてみました。

●第3話のマドンナ役は夏帆です。このドラマの夏帆は清楚でオーソドックスな美人といった感じの役です(結婚詐欺師だけど)。
 
人口80人足らずの浮之島に塩見里花(夏帆)が五年ぶりに帰ってきました。浮之島には認知症の母親・千鶴(いしだあゆみ)がひとりで暮らしています。
 
瀬崎航太(松田翔太)は浮之島には年寄りしかいないと思ってまったくやる気がなかったのですが、往診に訪れた塩見家でうら若い里花を見かけて、いつもの悪い病気が始まってしまいました(おら知らねえよ)。
 
いつもは振られる瀬崎航太ですが、今回はなんと塩見里花から逆プロポーズされてしまいました。単細胞の航太は疑うことを知りません。船を降りるだの何だのとすっかりその気になってしまいました。過疎の浮之島で里花といっしょに暮らすつもりです。
 
しかし話がうま過ぎます。どうもおかしいと思っていたら、案の定、里花は結婚詐欺師でした。もっとも今回は結婚をエサに航太からお金を騙し取ろうというつもりはなかったみたいです。あくまでも母親の千鶴に白無垢の花嫁姿を見せてあげたかったというのが動機でした。逮捕される前に最後の親孝行がしたかったんですね。
 
ドラマは、航太が恋をして、失恋して、落ち込むといういつものパターンに落ち着きました。落ち込んだときの航太は背中で演技をします。哀愁が漂っています。
 
 
 
●この「海の上の診療所」は朝ドラの「あまちゃん」を意識しているのではないかという印象がとても強いです。ラストに鉄拳のアニメーションが出てくるし、キャストもかぶっています。二人(荒川良々、福士蒼汰)までなら偶然ということも考えられますが、とうとう3人目(皆川猿時)が出てきました。しかも、このドラマの主演は松田龍平の弟の松田翔太です。さらに、第4話の予告編では瀬崎航太がタレントになると言い出しました。なんだかヤケクソ気味の「あまちゃん」便乗ドラマといった感じです。
 
 
●かぶっているといえば、夏帆はパンテーン(MENARD)のコマーシャルにも出ています(髪のダメージがどうたらこうたらというやつ)。寺島進や戸田恵梨香もCMに出てきます。ドラマのキャストを決めるのに、何だかスポンサーにご機嫌伺いをしているような印象を受けます。
 
そこで、このドラマのスポンサー(MENARD、docomo、P&G、TOYOTA、エステー、SUNTORY)がCMに起用している女優さんの顔ぶれをチェックしてみることにしました。いつもはスキップしているCMですが、今回はドラマのほうをスキップしてCMをじっくり鑑賞しました。なるほど旬の人気(?)女優がズラリと並んでいます(?マークは今回調べてわかった人です)。
 
エコドラ(TOYOTA)→ 満島ひかり
 
パンテーン(MENARD)→ 綾瀬はるか
 
ドコモウェルカムキャンペーン(docomo) → 笠井海夏子?etc
 
ふんわり鏡月 アセロラ(SUNTORY)→ 石原さとみ(はいはいあたしがわりいございました)
 
コラックス(MENARD)→ 深田恭子
 
ムシューダ(エステー)→ 高橋愛?
 
パンテーン(MENARD)→ 夏帆
 
SAI(TOYOTA)→ 真木よう子
 
エコドラ(TOYOTA)→ 満島ひかり、吉高由里子
 
コラックス(MENARD)→ 深田恭子
 
クリアフォレスト(エステー)→ 菊池真琴?
 
ほろよい カシスとオレンジ(SUNTORY)→ 堀北真希、トリンドル怜奈?

金麦 糖質70%オフ(SUNTORY)→ 戸田恵梨香

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2013年10月25日 (金)

「連続講義・デフレと経済政策」(池尾和人著・日経PB社)を読む・第5回

30ページからです。②の式を再掲します。
 
 名目賃金上昇率-予想インフレ率=-α×失業率+β(α、βは定数)

この式の右辺を-αでくくると、

 名目賃金上昇率-予想インフレ率=-α(失業率-β/α)

β/αは自然失業率だから
 
 名目賃金上昇率-予想インフレ率=-α(失業率-自然失業率)
 
予想インフレ率を右辺に移項すると、
 
 名目賃金上昇率=予想インフレ率-α(失業率-自然失業率)
 
「失業率」を自然失業率と区別するために「現実の失業率」に書き換えると、
 
 名目賃金上昇率=予想インフレ率-α(現実の失業率-自然失業率)  (2)
 
ここで21ページの式を再掲します。
 
  価格=(1+m)×時間当たりの賃金÷労働生産性  (1)
 
この式の「価格」は経済全体で考えれば「物価」にあたります。この式が意味しているのは、マークアップ率mと労働生産性が一定だと仮定すると、名目賃金上昇率は物価上昇率(インフレ率)と等しくなるということです。そこで、(2B)の式の名目賃金上昇率をインフレ率に置き換えます。
 
 インフレ率=予想インフレ率-α(現実の失業率-自然失業率) (2B)
 
この式の意味するところをテキストは次のように説明しています。

人々の予想インフレ率が変わらない間(短期)には、現実の失業率とインフレ率の間に右下がりの関係がみられることになります。この意味で、フィリップ曲線の考え方が当てはまります。しかし、人々の予想が現実に追いついて、現実のインフレ率=予想インフレ率となったとき(長期)には、現実の失業率=自然失業率とならざるを得ない。ということで、長期的にみるとインフレ率と失業率の間にトレードオフは存在しない。

(2B)の式で予想インフレ率と自然失業率が不変(定数)なら、現実の失業率とインフレ率の間に右下がりの関係があることは理解できます。しかし、どうして長期と短期を区別する必要があるのでしょうか。
 
長期だろうと短期だろうと、現実のインフレ率と予想インフレ率が等しいときは現実の失業率が自然失業率に等しくなると思います。もっというと、長期的にみた失業率というのは、労働市場における需要と供給の関係から自然失業率を中心に上がったり下がったりしているのではないでしょうか?
 
最初、素人のわたしはこのように考えました。しかし、いろいろ調べてみると、経済学における長期と短期というのは独特の概念(非常識な概念?)で、何ヶ月とか何年とかといった具体的期間のことではないようです。

フリー百科事典のWikipediaは、経済学における「長期」と「短期」を次のように説明しています。

長期
経済学における長期(ちょうき)とは価格が完全に伸縮的である状態をいう。この時、価格メカニズムによる調整によって全ての市場(労働・財・貨幣など)で需給が均衡している。古典派経済学では長期の状態を想定しており、先験的な仮定としての完全雇用が成立している状態を長期均衡とする。なお、長期以外の状態を短期と呼ぶ。
 
短期
経済学において用いる場合の短期(たんき)とは、価格の粘着性などの原因により、何らかの市場(労働・財・貨幣など)で需給が均衡していない状態をいう。粘着性による価格メカニズムの不全以外にも、たとえば工場のように建設・廃棄に時間が掛かるため、需給が均衡していなくても調整が行われないという状態もある。不均衡であるため、失業や稼働していない生産設備などが存在し得る。
 
全ての財の価格が伸縮的で、価格メカニズムが完全に機能している状態を考えるものが長期均衡モデルである。これに対して価格メカニズムが完全に機能しない財が存在する期間を短期という。価格調整が完全に行われきっていない財が存在する状態を想定すれば、たとえ100年であってもそれは短期ということになる。

何のことはありません。長期には現実の失業率と自然失業率が等しくなるのではなくて、現実の失業率と自然失業率が等しくなったときが長期なんだそうです。
 
 
32ページに近年の経済学の標準的な見解が紹介されています。
 
 「持続的な失業率の低下を達成するためには、労働市場のマッチング機能を強化するための構造改革を進める以外にない」
 
つまり、自然失業率そのものを低下させない限り、持続的な失業率の低下は望めないということらしいです。深く納得です。

 
ところで、(2B)の式に関してですが、この式は「マークアップ率mと労働生産性に変化がない」ということが前提条件になっています。つまり、(2B)の式が成立するのは無条件ではありません。マークアップ率mと労働生産性に変化がない限りにおいてです。
 
22ページの
 
――でも、マークアップ率や労働生産性は常に一定ではありませんよね?
 
という疑問に対する答えをここでして欲しかったです。

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2013年10月23日 (水)

2013年秋ドラマ・視聴率競争のゆくえ

2013年秋ドラマ・視聴率競争のゆくえ
 
10月にスタートした秋ドラマはドラマの内容よりも視聴率競争が面白いです。そこで初回の視聴率が15%を超えたドラマをピックアップしてみました。
 
「安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~」VS「深夜ドラマ」
キムタクが主演ならどんなクソドラマでも視聴率15%は堅いです。20%を超えられるかどうかは脚本と演出次第です。このドラマの印象としては、豪華キャストで深夜ドラマをやっているような感じです。キムタクが主演でなかったら視聴率一ケタ間違いなしです。
 
 
「リーガルハイ」VS 「半沢直樹」
「リーガルハイ」は遊びが過ぎるというかどうもギャグのセンスがイマイチです。堺雅人の早口でベラベラまくし立てる演技も鼻についてきました。材料が同じでも料理の仕方が違うといい味が出てきません。「半沢直樹」と比べるとこのドラマは何かが不足しています。そのうち飽きられてしまうのではないでしょうか。
 
 
「ドクターX~外科医・大門未知子~」VS「ゴルゴ13」
「ドクターX」は実に安定感があります。「ブラック・ジャック」というよりも医療版「ゴルゴ13」といった感じです。一期の脚本を書いていた中園ミホという脚本家は「ゴルゴ13」の脚本も手掛けたことがあるのではないかと思えるほど、エンターテインメントのツボを心得ていました。とにかく面白さの質が「ゴルゴ13」とよく似ています。
 
 
「相棒 Season12」VS「水戸黄門」
刑事ドラマは基本的に観ないことにしています。長期シリーズで飽きられることなく高視聴率を維持している「相棒」も実は一度も観たことがありません。観ればそれなりに面白いんだと思いますが「刑事ドラマだからいいや」ということでいつもパスしています。
 
 
「海の上の診療所」VS「ドン★キホーテ」
美女に一目惚れしては振られるフーテンの寅さんみたいな役を松田翔太が演じています。最初はニセ医者かヤブ医者ではないかと勘ぐっていましたが、どうしてどうして能ある鷹は爪を隠すとんでもない名医でした。
松田翔太はギャグのセンスが秀逸です。「ドン★キホーテ」のときは高橋克実と名コンビでしたが、今回は武井咲と掛け合い漫才をやるみたいです。武井咲に向って手のひらを合わせて貝が開くような動作をしていましたがあれはいったい……。
 
 
「ミス・パイロット」VS「あぽやん~走る国際空港」
このドラマは第2話で早くもみんないい人になってしまいました。みんながいい人になるのは普通は最終回なんですけどね。一話完結型のドラマだから毎週最終回のつもりなのかもしれません。第2話は何だか伊藤敦史の「あぽやん~走る国際空港」みたいでした。
 
 
「東京バンドワゴン」VS「LET IT BE」
このドラマは低視聴率ですが今後に期待して特別枠で採用です。主人公は亀梨和也。祖父が平泉成で、その亡き妻が加賀まりこ。できそこないの父親が玉置浩二でしっかり者の姉がミムラ。フリーライターの兄が金子ノブアキでその妻が平愛梨。亀梨和也がちょっと気になっている女子大生が多部美華子……どうして低視聴率なのか不思議です。

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2013年10月19日 (土)

堀北真希主演の「ミス・パイロット」第1話を観る・ヒロインの手塚晴(堀北真希)が蒲田の居酒屋の娘という設定が笑えます。

●大学生・手塚晴(堀北真希)の就職活動は悲惨です。面接試験で「将来の夢は何ですか?」と訊かれても、夢とか目標とかといったものが思いつきません。「何でもやります。頑張ります」の一点張りです。手塚晴は雑多な業種の就職試験を片っ端から受けていましたがことごとく不採用でした。
 
手塚晴は実家の居酒屋の手伝いもしています。見ているとお客をテキパキ捌いているし、お金の計算も素早くて的確です。性格がのほほんとしているだけで馬鹿ではないみたいです。晴のおかげかどうかわかりませんが実家の居酒屋は大繁盛です。
 
そんな手塚晴が、事情もよくわからないまま、いい加減な気持で航空会社の自社養成パイロットの試験を受けてしまいました。どうせダメに決まっていると思っていたのに、なんと、一次選考も二次選考も三次選考も突破してあれよあれよという間に採用が決まってしまいました。奇跡です(ありえない?)。
 
手塚晴は「あんた、それじゃあダメだよ」と周囲の人がつい教えてあげたくなってしまう天性の人たらしの性格をしています。周囲の人はそれと気づかないうちに手塚晴のペースに巻き込まれてしまいます。天真爛漫で類希なその性格が採用担当官の篠崎一豊(岩城滉一)の眼にとまりました。この子は正直で嘘をつかない……篠崎の第六感が特別枠(?)として手塚晴の採用を決めてしまいました。
 
 
●自社養成パイロットの試験に合格した女性は手塚晴のほかにもう一人いました。東京大学理学部物理学科を卒業して今は大学院に通っている才女・小田千里(相武紗季)です。こちらは特別枠(?)ではなく実力による合格です。受かるべくして受かりました。
 
小田千里は歯に衣着せぬ物言いをする典型的な秀才タイプの女性です。上下関係にうるさい体育会系でもあります。ちゃらんぽらんでなにかとベタベタしてくる手塚晴を鬱陶しく思っています。まあ、そのうち仲良くなるんだと思います。
 
 
●第1話のハイライトは、手塚晴がフライトシュミレーターで操縦桿を握るシーンでした。
 
手塚晴は採用試験の一環として操縦席に座って指導教官の国木田孝之助(斎藤工)の指示で操縦桿を操作することになりました。操縦席から見て、パイロットが飛行機を離陸させて空を飛ぶということがどういうことなのか、まだお客としても飛行機に乗ったことがなかった手塚晴にとってはとんでもないカルチャーショックでした。疑似体験とはいえ、飛行機で空を飛ぶことの素晴らしさに晴は感動していました。あまりの感動に言葉がありません。無言のまま晴は泣いていました。手塚晴は、このとき、本気で旅客機のパイロットになりたいと思うようになりました。
 
今のところ手塚晴はあくまでも訓練生です。本物のパイロットになれるかどうかは今後の努力次第です。実際にパイロットとしての適性があるのかどうか、これから地獄の特訓が始まります(たぶん)。
 

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2013年10月16日 (水)

「連続講義・デフレと経済政策」(池尾和人著・日経PB社)を読む・第4回

26ページからです。ここで「予想インフレ率」という用語ができます。iFinanceの経済用語集は「予想インフレ率」を次のように解説しています。

予想インフレ率は、「期待インフレ率」とも言い、消費者や企業、市場関係者(投資家等)などが予想する将来の物価上昇率のことをいう。これは、物価が将来どれくらい変動すると世の中や市場が見ているかを示すもので、その代表的な指標として、普通国債(利付国債)と物価連動国債(物価に連動して元本が増減する国債)の流通利回りの差から求める「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」がある。また、予想インフレ率の算出方法については、その他にも、過去のインフレ率の実績を加重平均して予想インフレ率とみなす方法、アンケート調査結果を一定の算式により数量化して先行きのインフレ率を予測する方法、過去のインフレ率のデータに時系列モデルを当てはめて先行きのインフレ率を予測する方法などがある。
 
一般に予想インフレ率は、実際のインフレ率と連動すると共に、先行して動く傾向があるため、各国の中央銀行は、予想インフレ率の動向を調査・把握し、また予想インフレ率の目標値を定め、その目標値に収まるような金融政策を行うことが多い。通常、予想インフレ率が上昇傾向にある時は、インフレを抑えるような金融政策を行い、逆に予想インフレ率が下落傾向にある時は、インフレになる(デフレにならない)ような金融政策を行う。ちなみに、2013年4月に黒田日銀総裁が異次元緩和(量的・質的金融緩和)を打ち出したが、その理論根拠として、市場の予想インフレ率が上昇するように積極的に働きかけることで、実際の物価上昇率もそれに近づくという発想が背景にある。

「予想インフレ率」という概念が素人にはどうもピンときません(予想インフレ率の算出方法が複数存在するということは、ある時点において複数の予想インフレ率が存在するということです。どの算出方法にしたがった予想インフレ率が正しいかは事前にはわからないと思います。つまり予想が必ずしも当るとは限りません)。

ここはとりあえず、
 
 予想インフレ率≒数年後のインフレ率
 
と考えて先に進みます。
 
 
ここで名目賃金上昇率と予想インフレ率と失業率の関係を式で表すことを考えます。
 
まず、実質賃金上昇率と失業率の関係を単純化して右下がりの直線で表します。
 
 実質賃金上昇率=-α×失業率+β(α、βは定数)……①
  
実質賃金上昇率は、名目賃金上昇率-インフレ率ですが、テキストではこの場合のインフレ率が実際のインフレ率ではなくて予想インフレ率になっています。
 
 名目賃金上昇率-予想インフレ率=-α×失業率+β(α、βは定数)……②

 
失業率に関しては、実際の失業率とは別に自然失業率という概念が出てきます。自然失業率というのは「労働力に関する総需要と総供給が一致している状態における失業率」のことです。
 
Infobankのマネー百科は「自然失業率」を次のように解説しています。

自然失業率とは、長期的に見て、インフレ率に関係なく、一定の水準で存在する失業者の割合のことをいいます。完全雇用が達成される状態にあっても、産業構造の変化や技術革新の進歩、人口の高齢化、社会保障(失業保険)の充実など、社会や経済の構造上の理由からどうしても避けられずに存在してしまう失業率のことです。

 
②の式において、右辺がゼロのときの失業率が「自然失業率」です。右辺がゼロということは左辺もゼロです。つまり、名目賃金上昇率と予想インフレ率が等しいときの失業率が自然失業率です。
 
②の式はこのままではわかりにくいです。そこでαとβを勝手に決めてしまいます。日本の自然失業率は4%前後ということなので、α=0.5、β=2とします(α=2、β=8でもα=0.8、β=3.2でもα:βが1:4になっていれば適当でよい)。
 
これで名目賃金上昇率と予想インフレ率がわかれば、そのときの失業率が計算できることになります。
 
たとえば、名目賃金上昇率が3で予想インフレ率が5ならば、そのときの失業率は、
 
 3-5=-0.5×失業率+2
 
より8(%)です。 ←不景気のときの失業率
  
名目賃金上昇率が2で予想インフレ率が2ならば、そのときの失業率は、
 
 2-2=-0.5×失業率+2
  
より4(%)です。 ←これが自然失業率
 
名目賃金上昇率が4で予想インフレ率が3ならば、そのときの失業率は、
 
 4-3=-0.5×失業率+2
 
より2(%)です。 ←景気が加熱しているときの失業率(非現実的?) 
 
 

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2013年10月 9日 (水)

「連続講義・デフレと経済政策」(池尾和人著・日経PB社)を読む・第3回

5ページ目(24ページ)からです。
 
ここで賃金率という言葉が出てきます。賃金率というのは、「一定時間または一定量の労働に対して支払われる賃金」のことです。ここでは、あらゆる賃金を時給に換算した時間あたりの賃金のことを賃金率といっています。素人には時給といってくれたほうがわかりやすいですが、時給といってしまうと「あたしは月給よ」、「俺は年俸だ」と言い出す人が出てくる恐れがあります。そこで「時給」という日常用語を避けて、専門っぽく「賃金率」といっているのだと思います。まあ、時給のことです。
 
 賃金率は失業率が上昇すると下落し、失業率が低下すると上昇する……①
 
テキストの21ページの式を再掲すると、
 
  価格=(1+m)×時間当たりの賃金÷労働生産性
 
天から降ってきたようなこの式がなぜ成立するのかは第1回で詳しく考察しました。
 
この式が意味しているのは、「マークアップ率mと労働生産性に変化がなければ、時間あたりの賃金(賃金率)の変化率と価格(物価)の変化率は同じになる」ということです。したがって、①の賃金率を物価に置き換えると次のようになります。

 物価は失業率が上昇すると下落し、失業率が低下すると上昇する……②
 
 
ここで「フィリップス曲線」という用語が出てきます。フリー百科事典のWikipediaは「フィリップス曲線」を次のように解説しています。

フィリップス曲線(フィリップスきょくせん、英: Phillips curve)は、経済学においてインフレーションと失業の関係を示したもの。アルバン・ウィリアム・フィリップスが1958年の論文の中で発表した。

概要
 
縦軸にインフレ率(物価上昇率)、横軸に失業率をとったときに、両者の関係は右下がりの曲線となる。フィリップスが初めて発表した時は縦軸に賃金上昇率を取っていたが、物価上昇率と密接な関係があるため、縦軸に物価上昇率を用いることが多い。

これは、短期的にインフレ率が高い状況では失業率が低下し、逆に失業率が高いときはインフレ率が低下することを意味する(インフレーションと失業のトレードオフ関係)。つまりフィリップス曲線とは、短期において「失業率を低下させようとすればインフレーションが発生」し、「インフレーションを抑制しようとすれば失業率が高くなる」ということを表した曲線である。


「インフレ率と失業率の間のトレードオフの関係」というのはそれなりの説得力があります。いかにもそういう関係がありそうな気がします。しかしその後の現実はそれほど単純ではありませんでした。「このトレードオフの存在を前提とした経済政策運営は、次第にインフレ率の高進を招くだけで失業率の改善につながるものではなくなって」しまいました。
 

フィリップ曲線に対して最初に理論的批判を加えたのはミルトン・フリードマンです。
 
 「労働者が改善を求めているのは単なる名目賃金ではなく、実質賃金である」
 
①の「賃金率は失業率が上昇すると下落し、失業率が低下すると上昇する」というときの賃金率は(インフレを考慮しない)名目の賃金率ではなく、あくまでも(インフレを考慮した)実質の賃金率で考えるべきだというのがフリードマンの主張です。


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2013年10月 5日 (土)

朝ドラ「あまちゃん」を最終週まで観る・薬師丸ひろ子(49歳)はスーパーアイドルだった。

「あまちゃん」の1ヶ月分溜まっていた録画を一気に最終週まで観てしまいました。最終週は女優・鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)のワンマンショーみたいな展開になっていました。
 
●鈴鹿ひろ美はたまたま奇跡的に「潮騒のメモリー」をきちんと歌えたのでしょうか?だとしたら競馬の万馬券どころか田中将大の23連勝に匹敵するぐらいの奇跡です。ありえないです。
 
それでは鈴鹿ひろ美はこれまで歌うのがイヤで音痴のふりをしていたのでしょうか?これもありえないです。もしそうだったとしたら鈴鹿ひろ美は相当陰険で腹黒いです。だって、春子(小泉今日子)が必死に歌唱指導していた最中も、すっトボケて音痴のふりをしたことになるんですから。女優は人を騙すのが商売とはいえちょっと度が過ぎます。
 
まあ、リサイタルの間だけ若き日の春子(有村架純)が鈴鹿ひろ美に乗り移ったということにしておきます。東北ツアーが終わってしまえば、きっとまた元の音痴の鈴鹿ひろ美に戻ります。
 
 
●最終的にユイちゃん(橋本愛)が種市先輩(福士蒼汰)と復縁(?)して、アキ(能年玲奈)はストーブさん(小池徹平)と一緒になるのではないかと想像していましたがはずれでした。いや、「あまちゃん」にパート2があればそういう展開になるかもしれません。
 
このままではストーブさんは春子が結婚しても春子に片想いを続けていた大吉さん(杉本哲太)のような人生を送ることになってしまいます。大吉さん二世です。
 
大吉さんといえばあんべちゃん(片桐はいり)がかつて大吉さんと結婚していたとは知りませんでした。復縁できてよかったです。大吉さんは名前を小吉に変えたほうがいいかもね。
 
 
●薬師丸ひろ子の「潮騒のメモリー」を聴いていたら「セーラー服と機関銃」も聴きたくなりました。透明感のある歌声が懐かしいです。
 
 
 

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2013年10月 2日 (水)

「連続講義・デフレと経済政策」(池尾和人著・日経PB社)を読む・第2回

3ページ目(22ページ)は、
 
――でも、マークアップ率や労働生産性は常に一定ではありませんよね?
 
という疑問に対する答えから始まります。
 
マークアップ率の変化についてはスンナリ理解できます。mが上がれば価格が上がり、mが下がれば価格が下がるという当り前の話です。ところが、
 
 「労働生産性の上昇は、mが低下したのと同等の効果を持ちます」
 
という一文は難解です。どういうことかしばらく考えてしまいました。
 
もし、価格=(1+m)×時間あたりの賃金÷労働生産性 の式で、労働生産性が上がって(ほかの条件が変わらなければ)価格は下がるということを言っているなら、「mが低下すると価格が下がるのと同様に労働生産性が上昇しても価格は下がります」というべきです。あるいは「労働生産性の上昇は(ほかの条件が変わらなければ)価格の低下をもたらします」とだけ言えば十分です。何か誤解しているのかもしれませんが、「労働生産性の上昇は、mが低下したのと同等の効果を持ちます」という一文にこれ以上の意味はないと思います。
 
 
さらに難解なのは次の一文です。
 
 「したがって、マークアップ率の変化率(mの変分を1+mで割ったもの)から労働生産性の上昇率を引いた値をδ(デルタ)とすると、物価上昇率は賃金の上昇率よりもδだけ大きくなります」
 
なにが「したがって」なのかわかりません。突然「賃金の上昇率」という言葉が出てきまし た。
 
ここでは労働生産性が上がると価格が下がるのではなく賃金が上がるということが暗黙の前提になっています。「労働生産性の上昇は、mが低下したのと同等の効果を持ちます」と言ったときとは前提が違っています。
 
テキストではまるで当り前のようにサラリと書いていますが、マークアップ率の変化率というのは価格の変化率(物価の上昇率)のことです。これを理解するのは結構大変です。
 
たとえば、
 
 価格                  3000円
 労働コスト              2000円
 労働以外のコスト+利潤  1000円
 
とします(マークアップ率0.5)。
 
いま、労働以外のコスト+利潤が1000円から1900円に900円増加したとします。当然のことながら価格も900円上がって3000円が3900円になります。このときの価格の上昇率は0.3(900÷3000)です(これがわからない人はいません)。
 
ここで900÷3000を次のように変形します。
 
  900÷3000
=(0.45×2000)÷(2000+0.5×2000)
=(0.45×2000)÷[(1+0.5)×2000]
= 0.45÷(1+0.5) ← mの変分を1+mで割っている
 
つまり、mの変分を1+mで割った値(マークアップ率の変化率)というのは価格の変化率のことです(経済全体で考えれば物価の上昇率)。そこで、「マークアップ率の変化率(mの変分を1+mで割ったもの)」を「物価の上昇率」に置き換えて引用文を書き換えると、次のようになります。
 
 「したがって、物価の上昇率から労働生産性の上昇率を引いた値をδ(デルタ)とすると、物価上昇率は賃金の上昇率よりもδだけ大きくなります」
 
ここでは明らかに、労働生産性の上昇率と賃金の上昇率が等しいことが暗黙の前提になっています。この前提iにしたがって引用文をさらに書き換えると次のようになります。
 
 「したがって、物価の上昇率からを賃金の上昇率を引いた値をδ(デルタ)とすると、物価上昇率は賃金の上昇率よりもδだけ大きくなります(賃金の上昇率が物価の上昇率よりも大きければδの値はマイナスになる)
 
ほとんど無内容なくらい明快な文章になってしまいました。しかし、何が「したがって」なのかは依然として不明です。
 
これでやっと4ページです。ここまで理解(誤解?)するのに2週間かかりました。

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2013年10月 1日 (火)

桜庭ななみ主演の深夜ドラマ「リミット」最終話を観る・性格がひねくれていてブサイクだった盛重(山下リオ)が実はすごい美少女でした!?

●神奈川県立陽乃高校の2年生盛重亜梨紗(通称もり子・山下リオ)の人生はまるで土砂降りの雨の中を生きているようでした。家庭では父親からDVを受け体中アザだらけです。学校では友だちもなく、いじめられ、無視され、蔑まれていました。

盛重は被害妄想の中で妬みの感情だけが肥大化していました。被害妄想がいじめを誘発していじめがさらに被害妄想を強固なものにしていきます。盛重はアリ地獄のような負のスパイラルの中で生きていました。
 
このドラマは、狂気の一歩手前で苦しんでいた盛重が人間的な感情を取り戻していく再生の物語でもあります。
 
バスの遭難事故で、先に救助された盛重が担架で運ばれるとき、残してきた今野(桜庭ななみ)や神矢(土屋太鳳)のことを心配して言いました。

  「友だちは……助かりましたか?」
 
いつも孤独で、友だちごっこのくだらなさをあざ笑っていた盛重が、今野や神矢のことを初めて友だちと呼びました。このときの盛重は憑き物が落ちたように穏やかな表情をしていました(盛重役の山下リオって、よく見ると、桜庭ななみに負けないくらいの美少女です。気がつかなかった人はよく見てください)。
 
 
●パスの遭難事故に遭った2年4組30名のうち、生存者は5名でした。今野と神矢と盛重と日向(鈴木勝大)の4名のほかに、崖から転落して死んだものと思っていた一ノ瀬(工藤綾乃)も生きていました。
 
日向は、遭難中に薄井(増田有華)を殺害していました。極限状況での過ちとはいえ、罪は償わなくてはなりません。学校は退学でしょうか?
 
絶体絶命の遭難事故から奇跡的に生還した今野たちは、みんなそれぞれ人生観が前向きに変わりました。盛重ももうひとりぽっちではありません。せっかく拾った命です。精一杯生きないと損です。
 
 
●ところで、10月24日からTBSの深夜ドラマ「彼岸島」が始まります。「悪霊病棟」の後続ドラマです。この「彼岸島」のヒロインが、なんと、山下リオです。山下リオはGMTのメンバーとして「あまちゃん」にも出演していました(気がつきませんでした)。

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