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2013年10月 2日 (水)

「連続講義・デフレと経済政策」(池尾和人著・日経PB社)を読む・第2回

3ページ目(22ページ)は、
 
――でも、マークアップ率や労働生産性は常に一定ではありませんよね?
 
という疑問に対する答えから始まります。
 
マークアップ率の変化についてはスンナリ理解できます。mが上がれば価格が上がり、mが下がれば価格が下がるという当り前の話です。ところが、
 
 「労働生産性の上昇は、mが低下したのと同等の効果を持ちます」
 
という一文は難解です。どういうことかしばらく考えてしまいました。
 
もし、価格=(1+m)×時間あたりの賃金÷労働生産性 の式で、労働生産性が上がって(ほかの条件が変わらなければ)価格は下がるということを言っているなら、「mが低下すると価格が下がるのと同様に労働生産性が上昇しても価格は下がります」というべきです。あるいは「労働生産性の上昇は(ほかの条件が変わらなければ)価格の低下をもたらします」とだけ言えば十分です。何か誤解しているのかもしれませんが、「労働生産性の上昇は、mが低下したのと同等の効果を持ちます」という一文にこれ以上の意味はないと思います。
 
 
さらに難解なのは次の一文です。
 
 「したがって、マークアップ率の変化率(mの変分を1+mで割ったもの)から労働生産性の上昇率を引いた値をδ(デルタ)とすると、物価上昇率は賃金の上昇率よりもδだけ大きくなります」
 
なにが「したがって」なのかわかりません。突然「賃金の上昇率」という言葉が出てきまし た。
 
ここでは労働生産性が上がると価格が下がるのではなく賃金が上がるということが暗黙の前提になっています。「労働生産性の上昇は、mが低下したのと同等の効果を持ちます」と言ったときとは前提が違っています。
 
テキストではまるで当り前のようにサラリと書いていますが、マークアップ率の変化率というのは価格の変化率(物価の上昇率)のことです。これを理解するのは結構大変です。
 
たとえば、
 
 価格                  3000円
 労働コスト              2000円
 労働以外のコスト+利潤  1000円
 
とします(マークアップ率0.5)。
 
いま、労働以外のコスト+利潤が1000円から1900円に900円増加したとします。当然のことながら価格も900円上がって3000円が3900円になります。このときの価格の上昇率は0.3(900÷3000)です(これがわからない人はいません)。
 
ここで900÷3000を次のように変形します。
 
  900÷3000
=(0.45×2000)÷(2000+0.5×2000)
=(0.45×2000)÷[(1+0.5)×2000]
= 0.45÷(1+0.5) ← mの変分を1+mで割っている
 
つまり、mの変分を1+mで割った値(マークアップ率の変化率)というのは価格の変化率のことです(経済全体で考えれば物価の上昇率)。そこで、「マークアップ率の変化率(mの変分を1+mで割ったもの)」を「物価の上昇率」に置き換えて引用文を書き換えると、次のようになります。
 
 「したがって、物価の上昇率から労働生産性の上昇率を引いた値をδ(デルタ)とすると、物価上昇率は賃金の上昇率よりもδだけ大きくなります」
 
ここでは明らかに、労働生産性の上昇率と賃金の上昇率が等しいことが暗黙の前提になっています。この前提iにしたがって引用文をさらに書き換えると次のようになります。
 
 「したがって、物価の上昇率からを賃金の上昇率を引いた値をδ(デルタ)とすると、物価上昇率は賃金の上昇率よりもδだけ大きくなります(賃金の上昇率が物価の上昇率よりも大きければδの値はマイナスになる)
 
ほとんど無内容なくらい明快な文章になってしまいました。しかし、何が「したがって」なのかは依然として不明です。
 
これでやっと4ページです。ここまで理解(誤解?)するのに2週間かかりました。

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