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2013年11月30日 (土)

深夜ドラマ「彼岸島」第6話を観る・このドラマの視聴率は果たして1%を超えているのだろうか?

●戦争中のことです。日本軍の特殊部隊は、廃坑の奥の研究室で吸血鬼一族を使って人体実験を繰り返していました。
 
吸血鬼に別の吸血鬼の血を注入するとより進化したニュータイプの吸血鬼が生まれるらしいです。しかし特殊部隊の人体実験はことごとく失敗に終わっていました。被験者の吸血鬼はみな激しい痙攣を起こした後、血管が破裂して死んでしまいました。
 
特殊部隊を率いる五十嵐中佐(鶴見辰吾)は被験者の吸血鬼一族を次々と死に追いやりながらも、不死身で最強の兵士団を作ろうとしていました。究極の生物兵器です。五十嵐中佐は使命感に燃えていました。お国のためです。
 
一方民俗学者の柳島(諏訪太朗)はこの人体実験には反対でした。実験が罪のない神官一族を死に追いやるばかりでなく、たとえ実験に成功したとしても、制御不能の怪物を作り出してしまう危険がありました。もし実験が成功してニュータイプの吸血鬼が生まれてしまったら……柳島は予測できない最悪の事態が起きることを恐れていました。
 
  
 
●人体実験が行き詰って万策尽き果てたかに見えたある日、神官一族の中に自ら進んで被験者になることを申し出たものがいました。雅(栗原類)です(栗原類の棒読みも吸血鬼だからということでうまく誤魔化しています)。
 
雅は同胞の吸血鬼の血を注入されても生き続けました。吸血鬼のタブーを乗り越えたのです。人体実験はさらなる突然変異を求めて続けられました。被験者1号から12号までの血液サンプルをすべて6号(つまり雅)の体に注入したのです。
 
約1ヶ月間、雅はすべての人体実験を乗り越えて神のごとく完全無欠の吸血鬼になりました。もう雅は絶対に死ななくなりました。ピストルで頭を撃ち抜いても平気です。やがて雅の暴走が始まりました。自分が神であるかのように振舞う雅は人間を蔑み特殊部隊の兵士に襲いかかっては次々と吸血行為を繰り返しました。
 
 
 
●「501」という血の暴走を止める酵素を特定するために作られたという薬剤(ワクチン)があります。この「501」についての篤(鈴木亮平)の説明はちんぷんかんぷんです。いくら深夜ドラマでも意味不明は困ります(篤のセリフをそのまま起こすと以下のようになります)。

吸血鬼の血を混ぜたことから発生した特殊な酵素は1種類じゃなかったらしいんだ。そこで消去法的に確認する手段がとられた。そのときに3種類の酵素が出来ていたとしたら、それぞれの酵素を分解する薬も3種類作られた。ひとつは、不死の再生能力を一時的に無力化するもの、もうひとつは血液を分離して暴走を加速させるもの、最後の一つが血液そのものを破壊、蒸発させてしまうもの。

なにはともあれ、「501」というワクチンが3本あって、それを雅に注射すればなんとかなるかもしれないらしいです。ところが3本あったはずの「501」が1本しかありません。あとの2本は民俗学者の柳島が持ち出していました(どうして3本とも持ち出さなかったのかは不明です)。柳島は雅を封印するため廃坑を抜け出すと特殊部隊もろとも廃坑を封鎖してしまいました。
 
廃坑の中の特殊部隊は雅に襲われて全滅しました。吸血鬼の雅も廃坑に閉じ込められてしまいました。以後、篤が鉄の扉を開けるまうまで、半世紀以上に渡って雅は廃坑に閉じ込められたままでした。
 
  
 
●柳島が持ち出したらしい「501」がどこかにあるはずです。このワクチンがあれば不死身の雅を殺すことができるかもしれません。明(白石隼也)たちはどこかにあるはずの「501」を探すことにしました。
 
篤が柳島の手記を発見したのは廃校となった学校の書庫です。著名な民俗学者であった柳島の手記は、柳島と交流のあった村の名士(たとえば村長とか校長とか)によって図書室に寄贈された可能性が高いです。寄贈したのが誰だったのかわかれば、その人物が「501」についても知っているかもしれません。篤たちはもう一度学校の書庫を調べてみることにしました(ドラマに出てくる廃校の校舎は鉄筋3階建てです。ちょっと立派過ぎます。絶海の孤島である彼岸島の廃校なんだから木造のほうがよかったです)。
 
 
 
●雅のしもべ(?)であるアスカ(大和悠河)は、雅が篤の血をこよなく愛していることに嫉妬していました。アスカは雅に内緒で篤を殺してしまおうと考えました。アスカは篤の婚約者だった涼子(水崎綾女)に篤を殺すように命令しました。アスカと涼子がどういう関係なのかわかりませんが、涼子はアスカの命令には逆らえないようです。
 
涼子はなぜかバッファローのマスクをしていて顔がわかりません。いや、マスクではなくて突然変異で涼子の顔そのものがバッファローのようになってしまったのかもしれません。吸血鬼でも亡者でもない別種の怪物です。
 
夜の廃校でバッファローの女が篤に襲いかかって来ました。篤は自分に襲い掛かってきた女が、顔はバッファローでも体つきや身のこなしから婚約者だった涼子であることを悟りました。涼子が自分を殺しに来た……篤は目の前の現実が信じられずに戸惑っていました。

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2013年11月28日 (木)

小田急沿線自然ふれあい歩道・「大和駅コース」を歩く

いつのころからか、自然ふれあい歩道を歩くときは意識的に道順を覚えるようにしています。コースによっては2、3ヵ所ポイントを抑えておけば簡単に道順が覚えられるコースもありますが、「大和駅コース」は道順が覚えにくいということでは、最難関のコースのひとつです。
 
「大和駅コース」の道順を文章で書くと次のようになります。
 
銀行と銀行の間のプロムナードを東へ向って歩く。突き当たりの相鉄線の線路が地上に現われるところで左折。2本目の十字路を右折。しばらく歩いていくと道が二又に分かれているので左の道を進む。突き当たりのT字路を左折。新築の住宅の手前を右折。境川の水門に出る。境川の水門のところを左折。境川に沿って歩き、深瀬橋を渡る。瀬谷本郷公園に入り、野球場の周りを時計回りに進む。突き当たったら左手の大通りに出る。大通りを渡って最初の道を進む。小さな緑地のある五叉路のところで直角に左折する。しばらく行くと日枝社がある。日枝社のところで右折して大通りに出る。大通りを右折して坂道を上る。「瀬谷図書館前」の信号を右折。徳善寺まで歩く。善得寺のところで右折。突き当たったら左折。また突き当たりを右折して境川に出る。左折して境川沿いを歩き、入村橋を渡る。入村橋を渡ったら左折。相鉄線の高架下を通る。ここからは道なりに光丘中学校まで歩く。光丘中学校まで来たら、左折、右折、左折を繰り返して江ノ島線の線路沿いを歩き、踏切を渡る。直進して一つ目の信号の少し先の歩道橋のある道を左折。柳橋小学校の前を通る。LPガス貯蔵所(注意していないと見落とす)のところで右折。突き当たりを左折。引地台中学校の正面の道を右折。引地台公園沿いを歩く。大下さくら橋は渡らずに手前の階段で橋の下に入る。階段を下りたら右折して引地川沿いの道を歩く。大通りに出たら道なりに進んで、一つ目の信号の先にある駐車場と酒屋の間を左折。突き当ったら右折して引地川に沿って歩き続ける。大きなグランドのところで右折、すぐに左折してグランド沿いを歩く。道なりに進んでいくと大通りにでる。左折するとすぐ手前に「草柳一丁目」の信号がある。信号を右折してすぐに左折、直進して相鉄線に出合ったら右折。プロムナードを大和駅まで歩く。
 
この文章を読んで道順を覚えろと言われてもほとんど無理です。まるで呪文のようです。ところが、一度コースを歩いてみると、この複雑怪奇な道順がしっかり頭の中に入っているから不思議です。実際に歩いてみることが記憶にとっていかに大切かがわかります。また、一度迷ったことのある箇所というのは鮮明に記憶に残っています。苦労して迷うことも記憶には大切です。
 
地図に頼っていると道順はなかなか覚えられません。なるべく地図を見ないようにします。
  
道順を覚えるコツとしては、文章としてではなく頭の中に地図を思い浮かべて映像として覚えるようにします。歩きながら頭の中で正しい道順のシュミレーションを何度も何度も繰り返します。そうすると連想ゲームのように分岐点、右折地点、左折地点などのポイントが順番に浮かんできます。スタートからゴールまで2時間以上かかるコースでも、頭の中のシュミレーションなら1分もかからないでゴールインできます。このシュミレーションを歩きながら何度も何度も繰り返すのです。その気になれば、一度歩いただけでも覚えられます。
 
  
役者はどうして台本のセリフを簡単に(?)覚えられるのだろうと常々不思議に思っていましたが、おそらく何か似たようなコツがあるのだと思います。コツがわかると台本のセリフも案外簡単に覚えられるのかもしれません。
 
自分のセリフだけを覚えるのではなくて、相手のセリフも覚えるておくと、相手のセリフを聴いた瞬間に自分のセリフが思い浮かんでくるという話を聞いたことがあります。素人考えで自分のセリフだけを必死に覚えようとするとかえって効率が悪いのかもしれません。
 
 

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2013年11月23日 (土)

深夜ドラマ「彼岸島」第5話を観る

●民俗学者・柳島(諏訪太朗)の手記によって吸血鬼だった神官一族と村人の関係が明らかになりました。
 
神官一族は色白で端正なその顔立ちと怪我をしてもすぐに回復してしまう特異な体質から村人たちに海の向こうの異界より渡来した神々とみなされていました。血は神々への捧げものとして村人たちの側から積極的に提供されていました。神官一族の吸血行為は村人たちにとっては神聖な宗教儀式でした。神官一族の吸血行為を儀式化、風習化することによって、村人と神官一族(吸血鬼)は彼岸島で穏やかに共生していました。
 
 
●柳島の調査によって、怪我をしてもすぐに回復してしまうという特異体質は神官一族全員にみられる遺伝的なものであることがつきとめられました。日本軍の特殊部隊が彼岸島に送り込まれたのは、この神官一族の特異体質に注目したからです。
 
特殊部隊は雅(栗原類)が封印されていた廃坑の奥に秘密の研究所を作りました。特殊部隊は撃たれても死なない不死身の兵隊を作り出そうとしていたようです。
 
神官一族が研究所に連行され、忌まわしい人体実験が繰り返されました。どんな人体実験をやっていたのかは明らかではありません。ただ、実験の結果として、雅を除く神官一族は皆殺しにされてしまいました。

  
神官一族にはやってはいけないタブーがありました。それは、
 
  絶対に一族の血を混ぜ合わせてはいけない(一族内での輸血の禁止)
 
というものでした。特殊部隊の人体実験はこのタブーと関係がありそうです。しかしいまのところはまだ謎です。
 
 
●特殊部隊がどんな研究をしていたのか、それを知るために明(白石隼也)たちは研究所があった廃坑に出かけることにしました。そこに何か手がかりがあるはずです。
 
雅が封印されていたあの廃坑はいまでは亡者たちの棲みかになっていました。亡者は光が嫌いらしく、夜になると森を彷徨いますが昼間は暗い廃坑に潜んでいます。
 
明たちは夜になってから廃坑に出かけていきました。手分けをしてかつて研究所があった廃坑の奥をいろいろ調べていたところ、そこへひとりの亡者が帰ってきました。
 
その亡者はポン(西井幸人)でした。ボンは吸血病に感染しながらも人間の血を吸わなかったために亡者になっていました。
 
いくつも顔があったので最初はボンが亡者に取り込まれて多くの亡者と合体してしまったのかと思いました。しかしそうではありませんでした。
 
「彼岸島」について、フリー百科辞典のWikipediaによれば、(亡者は)いくつもの顔が生えてきて、膿を噴き出しながら無限増殖する」とされています。多くの顔を持ったあの亡者全体がボンで、亡者になったボンの体に顔が生えてきていたのです。
 
また、亡者の人間的能力について、「幾分かの記憶や感情を残すとは思われているが、人語を解し、話せるものは稀であり、また時間と共にそれも失われていくようである」と説明されています。さらに、亡者も基本的に不死身であるため、亡者を完全に殺す方法に関しては、「丸太等で打撃攻撃を与え、その死体を炎で燃やすのが唯一の方法である」とされています。
 
テレビドラマの「彼岸島」が原作の漫画と設定が同じとは限りませんが、亡者に関してはとりあえず漫画と同じ設定ということにしておきます。
 
 
 
●ボンは亡者になってまだ間もないため、人の言葉を理解することも話をすることもできます。自分が亡者になってしまったこともわかっていました。
 
ボンが泣きながら明に頼んだことは、自分が記憶や言葉を失って完全な亡者になってしまう前に殺して欲しいということでした。明は、望み通りにボンを殺してあげるべきか、ボンが完全な亡者になってしまうのを黙って見ているべきか……苦渋の決断を迫られました。

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2013年11月19日 (火)

ポール・マッカートニーがやってきた・大相撲の観戦がニュースになるんだから天皇陛下並みだね

ポール・マッカートニーの来日公演は、どうせ当日券があるだろうと油断していたら完売でした。ダフ屋から買うのも情けないので今回のコンサートは諦めました。東京ドームに行ってパンフレットだけ買ってきました(グッズを買おうとすると長蛇の列に並ばなくてはなりませんが、パンフレットだけなら並ばなくても買えます)。
 
 
 
●ポール・マッカートニーのファンを大きく分けると次の3つのタイプに分けられると思います。
 
 A  ビートルズ時代のポールのファンだった人
 B  ウイングス時代もポールのファンだった人
 C  ウイングス解散後もポールに熱い視線を送り続けていた人
 
割合でいうと、日本の場合、Aが80%、Bが15%、Cが5%ぐらいではないかと思います。とにかく日本ではウイングスの評価が極端に低く、ウイングス解散後となるとポールはもう過去の栄光しかない人のように見なされていたと思います。
 
コンサートでも昔のビートルズの曲を演奏すると大いに盛り上がるのに、馴染みのない新曲を演奏すると何となく白けた感じになってしまいます。ポール・マッカートニーの新曲に関心を持っている人はごく少数だと思います。もっとも今回のアルバムは曲想がビートルズ時代を彷彿させる作りになっているらしく、古き良き時代を感じさせてくれるかもしれません(まだCDを買っていない)。
 
 
 
 
●来日公演でどんな曲を演奏するのか知りたくて、いろいろ調べていたところ、来日公演のセットリストを紹介してくれているサイトがありました
    ↓                           
http://matome.naver.jp/odai/2138418613809510001

 
そこで、曲順がどういう構成になっているのかチェックしてみました(白紙の状態でコンサートに臨みたい人は見ないでね)。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
うわさ通り、オープニングは "Eight Days A Week" でした。ポールがこの曲をライブで演奏するのはビートルズ時代も含めて初めてだそうです。ポールは日本にイトーヨーカ堂(一週間に8日買物に行きたくなるお店?)というスーパーがあることを知っているでしょうか。
 
演奏される曲はビートルズ時代の曲が全体の6割強を占めていますが、なんといっても注目したいのはアンコールの6曲です。フィナーレに向ってこういう曲順で演奏されていくのかと思うと、想像しただけで感動してしまいます。すごいねえ。
 
 
最後に最近知った薀蓄をひとつ。これまで"Yesterday"は失恋の歌だとばかり思っていました。しかし実はそうではありませんでした。ポールは14歳のときに母親を乳癌で亡くしています。その亡き母への想いを歌った歌が"Yesterday"です。NHKの「SONGS」でポールが次のような感想を述べているのが紹介されていました。
 
 「当時はわかっていなかったけど、今考えると(亡くなった)母のことを歌っていたんだと思う」
 
 
母親でなくても、あなたが大切な人を亡くしたとき、悲しみの中でポール・マッカートニーの"Yesterday"を聴いてみてください(英語が苦手な人は訳詩を見てね)。この曲が世紀の名曲であることが理解できると思います。"Yesterday"はどんなに歌のうまい歌手が歌ってもダメです。ポール・マッカートニーの歌う"Yesterday"が最高です。
 
 
 
ポールマッカートニー来日公演のセットリスト
 
◎ 1. Eight Days A Week
● 2. Save Us(2013)
◎ 3. All My Loving
○ 4. Listen to What Man Said(邦題は「あの娘におせっかい」)
○ 5. Let Me Roll It
◎ 6. Paperback Writer
★ 7. My Valentine(2012)
○ 8. Nineteen Hundred and Eighty Five
◎ 9. The Long And Winding Road
☆10. Maybe I'm Amazed
◎11. I've Just Seen a Face(邦題は「夢の人」)
◎12. We Can Work It Out(邦題は「恋を抱きしめよう」)
☆13. Another Day(1971 この曲いいよねえ)
◎14. And I Love Her
◎15. Blackbird
★16. Here Today(1982 ジョン・レノンへの追悼歌です)
●17. NEW(2013)
●18. Queenie Eye(2013)
◎19. Lady Madonna
◎20. All Together Now
◎21. Lovely Rita
●22. Everybody Out There
◎23. Eleanor Rigby
◎24. Being For The Benefit Of Mr. Kite!(これ、ジョンの曲だよ)
◎25. Something(これはジョージの曲です)
◎26. Ob-La-Di,Ob-La-Da
○27. Band On the Run
◎28. Back In The U.S.S.R.
◎29. Let It Be
○30. Live and Let Die(邦題は「007/死ぬのは奴らだ」)
◎31. Hey Jude
 
  
アンコール
◎32.Day Tripper
○33. Hi Hi Hi
◎34. Get Back
 
 
アンコール
◎35. Yesterday
◎36. Helter Skelter
◎37. Golden Slumbers ~Carry That Weight~The End

 
 
 ◎ ビートルズ時代の曲(23曲)
 ☆ ソロ活動の曲(2曲)
 ○ ウイングス時代の曲(6曲)
 ★ ソロ活動の曲(2曲)
 ● 新曲(4曲)

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2013年11月16日 (土)

深夜ドラマ「彼岸島」第4話を観る・白髪の吸血鬼のボス・雅(みやび)はパーオ大帝の栗原類でした。メイクがどぎつくて気がつきませんでした。

●吸血病に感染しても人の血を飲むことを拒否する人がいます。そういう人は亡者と呼ばれる怪物になってしまいます。亡者は死ぬこともできないわが身を嘆いて奇声を発しながら夜な夜な彼岸島の森を徘徊しています。
 
彼岸島を支配している吸血鬼のボス・雅(栗原類)はいろいろ実験をしていました。
 
吸血病に感染して人の血を飲みたがっている感染者に人の血を与えないとどうなるか……凶暴な亡者になります(普通の亡者は温厚らしい)。
 
人の血を飲むことを拒否している吸血病患者にむりやり人の血を飲ませるとどうなるか……これはただ単に瘴気を失しただけに終わります(亡者にならずに吸血鬼になる?)。
 
それでは凶暴な亡者に亡者の血を飲ませたらどうなるか……雅は亡者となった村長と亡者となった院長を同じ空間にとじこめて観察していました。すると、村長が院長を喰い尽くしてしまいました。亡者に亡者を喰わせると亡者はどんどん巨大化していきます。その巨大化した亡者が檻の中に閉じ込められていました。おそらく村長の成れの果てです。
 
  
 
●戦争中のことです。日本軍の秘密部隊に先行して彼岸島に派遣された民俗学者がいました。篤(鈴木亮平)はその民俗学者が書き残していた手記を発見しました。1942年秋から1945年春にかけて書かれた手記です。
 
その手記によると、中世ヨーロッパを騒がせていた吸血鬼は、シルクロードを通ってはるばる日本にやってきていました(民俗学者の仮説)。彼岸島の神官一族はそのヨーロッパからやってきた吸血鬼の一族である可能性が濃厚です。
 
神官一族は吸血鬼ではあっても凶暴性はありませんでした。吸血鬼であることをひた隠しにしてひっそりと暮らしていました。
 
ところが戦争中に神官一族が吸血鬼であることが発覚してしまいました。村人によって(または日本軍の秘密部隊によって)神官一族は皆殺しにされてしまいました。
 
坑道に封印されていた白髪の吸血鬼・雅(栗原類)は神官一族の末裔です。雅が生きたまま封印されていたのは、雅だけはどうやっても殺すことができずに封印する以外にどうすることもできなかったからです。その封印を篤が解いてしまいました。
 
 
 
●篤と明(白石隼也)は家畜部屋に閉じ込められているケン(遠藤雄弥)の救出に向いました。
 
吸血鬼はガードが甘く、ケンは簡単に救出できました。はぐれていた西山(阿部翔平)も運よく明たちに合流できました。
 
しかし、逃走の途中で西山と喧嘩別れをしたポン(西井幸人)はいまだにひとりで森の中をさまよっています。ポンは傷口から吸血鬼の血が体内に入ってしまい、すでに吸血病に感染しています。
 
 
 
●明と篤がケンの救出に向う際、西山とユキ(山下リオ)は隠れ家で二人だけになりました。西山がユキに恋愛感情を抱いていることを明は知っています。西山はチャンスがあればユキを何とかしたいと思っています。何か起きるのではないか……明は胸騒ぎがしました。心配でたまりません。

西山とユキは二人だけでどうしていたのかわかりませんが、何ごともなかったみたいです。
 
明も幼馴染みのユキに恋愛感情を抱いています。そのことをユキは知りません(たぶん)。明が自分の気持をユキに伝えていれば、ユキは明と付き合うようになっていたかもしれません。
 
しかし、いまのところ、ユキはケンの彼女です。ユキ救出されたケンと抱き合ってお互いの無事を喜んでいました。そんな二人を見て、明は切ない気分になっていました。いっしょに喜びたいのに明の胸中は複雑です。

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2013年11月 9日 (土)

深夜ドラマ「彼岸島」第3話を観る・ユキちゃん(山下リオ)をもっと活躍させないと人気でないよ。

「彼岸島」にはあれも変だこれも変だと、ツッコミどころが満載です。でも深夜ドラマです。あまり細かいこと(細かくない?)は気にせずに大らかな気持で楽しみましょう。 
 
 
●彼岸島はすでに吸血鬼が支配する島になっていました。吸血鬼が暮らしている病院のような建物には家畜部屋という個室があります。家畜部屋では、人間が乳牛から乳を搾り取るように、吸血鬼が人間から血を搾り取っていました。
 
最初に家畜部屋に連れて行かれたのはケンちゃん(遠藤雄弥)でした。ケンちゃんはイスに縛りつけられて目隠しをされています。目隠しをされたまま口に太い管が差し込まれて気持の悪い液体をムリヤリ飲まされていました。この液体は栄養剤です。栄養剤には吸血鬼好みの血を作り出す効能があるみたいです(たぶん)。
 
彼岸島では人間が吸血鬼の家畜です。栄養剤を与えられて血を搾り取られ、血を搾り取られては栄養剤を与えられます。残虐といえば残虐ですが人間が牛や豚にやっている悪事(?)を思えば、お互い様といえないこともありません。
 
盗人にも三分の理(Every man has his own reason.)という諺があります。シワシワ声の吸血鬼の老人がいみじくも言っていました。
 
 「わしらも生きていかねばならんのでなあ。決して好きでやっているわけでは……」
 
 
 
●一度は吸血鬼に捕まってしまった明(白石隼也)たちでしたが、ケンちゃんがわが身を犠牲にして閉じ込められていた檻のカギを渡してくれました。ケンちゃんの機転で家畜部屋に連れて行かれたケンちゃん以外は何とか檻から脱走することができました。しかし脱走はすぐに発覚してしまいました。半鐘が鳴らされ、吸血鬼の追っ手が迫ってきました。幸いなことに、吸血鬼より先に明の前に現われたのは失踪していた明の兄の篤(鈴木亮平)でした。
 
篤は失踪してから彼岸島で吸血鬼と戦い続けていました。フードをかぶってマスクをしているのは吸血病の伝染を避けるためです。今ではいっぱしの狩人の風格があります。篤は刀を携行していて、襲ってくる吸血鬼の首を刎ね飛ばしていました。
 
篤に助けられた明とユキ(山下リオ)は、森の奥にある篤のアジトに案内されました。
 
彼岸島は篤の婚約者・涼子(水崎綾女)の実家があった島です。1年前、篤は涼子の両親に結婚の許しを得るために彼岸島を訪れました。篤が失踪したのはそのときからです。
 
篤は、1年前にこの彼岸島で何があったのかを明に話しました。
 
 
 
●戦争中、彼岸島には帝国陸軍の秘密部隊が駐屯する軍事基地がありました。秘密部隊は何かの実験だか研究だかをやっていました。どういう経緯があったのかわかりませんが、彼岸島のお宮の神官をしていた一族が皆殺しにされていました。
 
彼岸島にはかつて石炭を掘る炭坑がありました。今は廃坑となっていて当時の坑道は封鎖されています。篤は婚約者の涼子から、彼岸島にはこの封鎖された坑道には絶対近づいてはならないという掟(?)があることを教えられました。
 
近づいてはならないと言われると近づきたくなるのが人情というものです。そこにいったい何があるのか、篤は確かめずにはいられなくなりました。
 
婚約者である涼子の育った島のことをもっとよく知りたいという気持も手伝って、よせばいいのに、篤は封鎖されている坑道にこっそり行ってみることにしました。
 
金網を乗り越えて坑道の入口に近づくと固く閉ざされた坑道の中から弱々しい人間の声が聞こえてきました。
 
 「開けてください。閉じ込められたんだ。ボクはこの島で行われた人体実験について調べに来た……ここから出してください。お願いします」
 
正義感の強い篤は、中に人間がいるこれは大変だと思い、夢中で坑道を封鎖していたカンヌキを外してしまいました。扉を開けると中に全裸の男が倒れていました。篤は男を助け起こしました。しかしその男は人間ではなく吸血鬼でした。
 
吸血鬼は不死身です。年を取りません。長年閉じ込められていて弱っていても決して死ぬことはありません。一生の不覚です。篤は封印されていた吸血鬼を解放してしまいました。この封印されていた吸血鬼というのは戦争中に秘密部隊が造ったアンドロイド(人造人間)だったのかもしれません。
 
 
吸血病は伝染します。封印が解かれてからの彼岸島には吸血病が蔓延しました。今では彼岸島は吸血鬼が支配する吸血鬼の島になってしまいました。篤は、封印を解いてしまった責任を感じているのか、たったひとりで吸血鬼の集団と戦い続けています。

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2013年11月 3日 (日)

深夜ドラマ「彼岸島」第1話と第2話のまとめ

このドラマの原作は週刊ヤングマガジンに連載中の松本光司のサバイバルホラー漫画です。どこまで原作に忠実なのかわかりませんが吸血鬼が出てきます。
 
 
●東京の大学に通う宮本明(白石隼也)は夏休みを利用して帰省しました。場所は不明です。明の実家は宮本食堂という大衆食堂を営んでいます。明の兄・篤(鈴木亮平)は1年前に失踪したまま、いまだに行方不明です。
 
明は郷里で幼馴染みの仲間と久しぶりに再会して楽しい時を過ごしました。明の幼馴染みは、ケン(遠藤雄弥)、西山(阿部翔平)、加藤(勝信)、ポン(西井幸人)、それに紅一点のユキ(山下リオ)の5人です。
 
30分ドラマで知らない顔がいきなりたくさん出てくると混乱しますが、メガネの秀才タイプが西山、丸顔で人がよさそうなのがポン(本名不明)、茶髪で不良っぽいのが加藤です。この加藤というのは本名ではなくてあだ名です。ケンちゃんと仲がいいので加藤と呼ばれています。加藤は自分の母親をババアと呼んでいます。
 
長髪で似合わない帽子を被っているのがケンです。ローンで買った車を持っています。ケンは、ユキをめぐって明と微妙な関係にあります。ユキ(本名は不明)は弓道でインターハイに出場したこともある弓の名手です。
 
東京の大学に通っていて帰省しているのが明と西山とユキの3人、地元で暮らしいてるのがケン、加藤、ポンの3人です。
 
 
●明がケンの車で自宅まで送ってもらったときのことです。自宅の前に、ミニスカートの水商売風の女(佐藤めぐみ)が倒れていました。女は失踪した篤(明の兄)の運転免許証を持っていました。
 
女は篤が吸血鬼を閉じ込めておいた封印を解いてしまったという話を明にしました(たぶん)。失踪した篤は(彼岸島で)吸血鬼を絶滅するために吸血鬼と戦っているみたいです。
 
しかしいきなり吸血鬼の話をされてもこの目で見ないことには信じられません。そこで明たちは女が教えてくれた吸血鬼が現われることになっている指定の場所(どこかの倉庫)に出かけることにしました。
 
明たちが隠れて様子をうかがっていると女が男を連れて現われました。男は吸血鬼です。吸血鬼はワゴン車の中で女の首筋から血を吸っていました。その様子を覗き込んでいた明たちに気がつくと、吸血鬼は明たちに襲いかかってきました。
 
真夏の夜の肝試しのつもりが大変なことになってきました。5対1でもひ弱な若者よりも吸血鬼のほうが強いです。明は血を吸われて早々とダウン、何とかまともに戦っていたのはケンちゃんぐらいなものです。あとの連中は逃げ惑うばかりです。そんなピンチを救ってくれたのはユキでした。
 
危ないから来るなといわれていたユキでしたがこっそり明たちについてきていました。ユキは腕に覚えのある弓の一撃で吸血鬼を倒してくれました。
 
 
●このドラマに出てくる吸血鬼にはいくつかの特徴があります。
 
まず、吸血病は感染しますが、吸血鬼に噛みつかれて血を吸われてもそれによって感染することはありません。感染源はあくまでも吸血鬼の血です。感染するのは吸血鬼の血が人の体内に入ったときです。吸血病に感染してしまった人はやがて吸血鬼になります。
 
吸血鬼の第二の特徴は驚くべき肉体の修復能力です。どんな傷口も見る見るうちに塞がれてしまいます。殺したはずの吸血鬼がすぐに意識を取り戻して復活してきます。
 
吸血鬼はほとんど不死身です。それでも完全に殺してしまう方法が二つあります。ひとつは首を切り落として胴体と首を切り離してしまうことです。こうすればさすがの吸血鬼も復活できなくなります。
 
もうひとつは、ナイフで肺に穴を開けてその穴に鉄パイプをねじ込んで窒息死させることです。この方法でも吸血鬼を殺すことができます。ドラマでは女の指示に従って吸血鬼の肺に鉄パイプをねじ込んで窒息死させていました。
 
吸血鬼は死ぬと感染が解けて普通の人間に戻ります。目の色が正常になり、牙も消えてかつて吸血鬼であった痕跡はすべて消滅してしまいます。死体はあくまでも普通の人間の死体です。吸血鬼に襲われて正当防衛で殺したと主張しても、吸血鬼の存在を信じていない人を納得させることは困難です。
 
 
●明たちは篤が封印を解いてしまって大変なことになっているという女の村に行くことにしました。発見されるとヤバイことになりそうな吸血鬼の死体(今は人間の死体)もその村に捨てることにしました。
 
女の村があるのは彼岸島です。彼岸島への定期便はありません。漁師に頼んで漁船を出してもらいます。臆病な加藤はビビッて帰ってしまいましたが、残りのメンバーはユキも含めて全員漁船に乗り込みました。女とシートに包まれた死体もいっしょです。
 
彼岸島に着くのは明け方です。女がチャーターした漁船は一晩中走り続けました。
 
彼岸島に着くと、明たちを島に残したまま漁船はUターンして帰ってしまいました。明たちは女に騙されたのかもしれません。もう帰れなくなってしまいました。女はモタモタしている明たちを残してさっさとどこかへ消えてしまいました。
 
明たちが吸血鬼の死体を担いで彼岸島の山道を上っていくと、前方に十数人の目つきの悪い男たちが現われました。おそらく彼岸島の村人です。あるいは吸血鬼の集団かもしれません(明たちは吸血鬼のエサです)。男たちはいきなり明たちに襲いかかってきました……。

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