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2013年12月11日 (水)

「芸術新潮」つげ義春特集

●12月25日発売の「芸術新潮」1月号はつげ義春特集だそうです。
 
詳しくは → http://www.shinchosha.co.jp/geishin/nextnumber/
 
つげ義春というと「ねじ式」や「無能の人」が有名ですが、個人的には「リアリズムの宿」が好きです(「リアリズムの宿」が映画化されたとき、その映画に若き日の尾野真千子が出演していたとはよもや知るまい)。
 
「芸術新潮」がこれまでに特集を組んだマンガ家は、手塚治虫(2008年1月号)、水木しげる(2010年8月号)、大友克洋(2012年4月号)の3人のみです。いずれ劣らぬビッグネームです。こうしたマンガの神様や巨匠と並んで怠け者(?)のつげ義春が特集されるというのが嬉しいです。
 
 
 
●描かざる大家といわれて久しいつげ義春とはいったいどんなマンガ家なのでしょうか。凡人の脳天を一撃する次のようなエピソードがあります。
 
おそらく「無能の人」が脚光を浴びていたころの話です。「蟻地獄・枯野の宿」(つげ義春著・新潮文庫)の解説でつげ義春の研究家(?)である高野慎三が次のようなエピソードを紹介しています。
 
ある広告代理店から某メーカーのTVコマーシャルに出演しないかという話がつげ義春にあったそうです。「出演料として、都心から遠く離れた地区なら家一軒建てられそうな金額(おそらく当時の金額で数百万円)が提示」されたそうです。ところが中古の団地暮らしをしていたつげ義春は考慮することなくこの話を断ってしまいました(凡人ならお金に目がくらんで飛びつくんですけどね)。断った理由は単純明快です。つげ義春は次のように述べたそうです。

 「とくに貧乏というわけでもないし、それより、撮影のためにスタッフと何日間もすごすというのが耐えられないしね。それと自分がコマーシャルに出るという意味がわからないし、だいたいはずかしいよね」
 
まさか断られるとは夢にも思っていなかった広告代理店の人も唖然としたのではないでしょうか。
 
 
「つげ義春自分史」の中に、わずらわしい人間関係がつげ義春にとっていかに苦痛であるかを端的に物語っている一文があります。
 
 二〇〇三(平15)年 66歳
 近所の老乞食と親しくなる。一切の関係から切れた単独の乞食こそ最高の生き方だと思う。

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