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2016年1月31日 (日)

日銀が導入した「マイナス金利」に関する疑問

日銀は毎年80兆円もの国債を購入しています。しかしこれからは金融機関が日銀に国債を売るとその売却代金(日銀の当座預金)には0.1%のマイナス金利が適用されてしまいます。
 
マイナス金利が適用されるとなれば、金融機関は日銀に国債を売りたくなくなるのではないでしょうか?マイナス金利でお金を預けるくらいなら国債のまま持っていたほうがマシです。
 
金融機関が日銀に国債を売らなくなると、新規発行の国債を誰が買うのでしょうか?大問題だと思うのですが、マイナス金利の導入のニュースでこのことがまったく話題になっていないのはどうしてなんでしょうか?

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2016年1月27日 (水)

「ゴルゴ13」第558話「ドローン革命 後編」を読む

中編で銃職人のデイブ・マッカートニーがゴルゴ13に言っていました。

 「あんたは運がいい。戦闘機なんかより何倍も強力な能力を持つ奴が見つかったよ!」

デイブが見つけたのは軍事用の強力なECM(電波妨害装置)でした。なるほどジャミング電波(電波を妨害するために発する電波)を発生させてドローンのコントロールを不能にしてしまえば殺人ドローンも単なるガラクタです。
 
ゴルゴ13の指示でECM(電波妨害装置)が作動したため、マンハッタン一帯は一時的にパソコンやスマホが通信不能状態になりました。

最後にデイブがゴルゴ13の暴挙(?)にあきれ返って呟きました。

 「……無茶な奴め!戦場で使う桁違いの力のジャミング装置をこんな狭いマンハッタンで作動させたら、とうなると思っとるんじゃ!今頃、パソコンやスマホの通信ができず、皆困っとるじゃろうな……ま、わしは、一向に困らんが……」

「無茶な奴め!」と言いながら、その無茶の手助けをしていたのがこのお爺さんでした。
 

 


 

 

※色香に惑わされたのか、ちばてつや先生が「ひねもすのたり日記」というエッセイマンガの連載を始めました。「第3回 水木さんのこと」では、生前の水木さんの思い出が回想されていました。ちばてつやが最後に水木さんに会ったのが一昨年の「ゴルゴ13連載45周年のお祝いパーティ」だったそうで、回想シーンにさいとうたかを先生も出てきました。
 
さいとう先生曰く、

 「ワシかて網膜剥離やったで、しかしベットの中から指示したりして休まんかった。どないなことがあってもワシはこれまで一度も休んだとはないし、絞め切りに遅れたことも一度もないっ。」

「ゴルゴ13」は連載開始以来休載が一度もなかったというのは有名な話です。「ひねもすのたり日記」の第3回が掲載された2月10日号の表紙が阪神タイガースの新監督・金本知憲だったというのも単なる偶然とは思えません。
 
これでちば先生も、〆切に遅れたり、休載したりというのがやりにくくなったのではないでしょうか。

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2016年1月19日 (火)

SMAPの解散騒動について考えた

SMAPのファンは、キムタクを含めて5人全員がジャニーズ事務所を辞め、一致団結して頑張ってほしいと思っていたのではないでしょうか。少なくともSMAPの存続は望んでいても、ジャニーズ事務所に留まることは特に望んでいたわけではないと思います。

キムタクが4人に同調してジャニーズ事務所を辞める決断をしていれば、"SMAP独立"というシナリオもありえたかもしれません。

キムタクに水をさされて、そのキムタクに救われて……これでは形式的に解散を回避できたとしてもジャニーズ事務所の"権威"に屈服したという印象が拭えません。ファンの心境も複雑ではないでしょうか。反骨が売りのロックミュージシャンでなくても、長いものに巻かれてしまった姿というのは見っともいいものではありません。

"覆水盆に返らず"です。マネジャーについていこうとした4人に、「あのときキムタクさえ同調してくれていれば」という思いがわだかまりとして残ってしまうと、お笑い芸人のヘタなコントよりも面白かった"仲良し五人組"のイメージを復活させるのは無理かもしれません。
 
それにしても芸能事務所って恐ろしいところですね。北朝鮮みたい。それでも所属しているタレントは明るく元気に頑張っています。北朝鮮でもピョンヤンなどの都会で暮らしている人は案外楽しくやっているのかもしれません。

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2016年1月12日 (火)

「ゴルゴ13」第558話「ドローン革命 中編」を読む

PART 1 ドローンの実力

ピコの部下が娼婦レトラの部屋に逃げ込みました。しかし無数のドローンが外側から迫ってきます。アルファ隊です。ドローンはガラス戸をぶち破り搭載した軽機関銃でピコの部下を撃ち殺しました。

ドローンはしばらく部屋の中に留まっていましたが、ほかに誰もいないことを確認すると引き上げていきました。
 
ゴルゴ13はレトラとともに天井裏に避難していました。天井裏から下りてきたゴルゴ13はピコの部下に撃ち落とされたドローンの残骸か一機ベットの上に転がっているのを手に取って凝視していました。ドローンの製造元を確認していたのかもしれません。
 
娼婦レトラは天井裏まで飛んできた流れ弾に当たって脇腹を負傷していました。それでもレトラは自分のことより妹のゼファ二―の身の上を心配していました。

 

PART 2 Gへの依頼

ニューヨークの民間軍事会社UDSS(ユニバーサル・ドローン・セキュリティ・サービス)の本社では、投資家の古狸がドローンによってポンテシティマンションの住民が無差別に殺戮されてゆく映像をモニターで鑑賞(?)して楽しんでいました。

 「殺れ殺れっ!!狩り尽くせ!!」

人の血を見るのが大好きな古狸は凄惨なモニターの映像を観てよだれを垂らして興奮していました。

 「素晴らしい!!生命は失われる瞬間が一番輝く!!へーっへへへ……」

ドローンを開発した技術者は悪趣味な古狸に苦りきっていました。しかし古狸は出資者です。会社のことを考えるとあからさまに文句を言うわけにもいきません。気弱な技術者は古狸に聞こえないように小さな声で呟きました。

 「こ、この男は投資家なんかじゃない、ただの悪魔だ!しかし、我が社には今、この男の金が要る……」

娼婦レトラは、ドローンに襲撃されて殺された娼婦たちの中に妹のゼファ二―がいるのを発見しました。ゼファニーはすでに息絶えていました。たったひとりの妹を亡くして悲しみに暮れるレトラは、ゴルゴ13に仇討ちを依頼してきました。

娼婦から足を洗って皆でレストランをやろうとして貯めていたお金が天井裏に隠してあるというのです。そのお金でゴルゴ13を雇うつもりです。しかし、ゴルゴ13が雇えるほどのお金が貯まっていれば、とっくにレストランが開けています。

さて、ゴルゴ13はレトラの依頼を引き受けたでしょうか?考えられるのは次の3パターンです。

 1. 格安の出血サービスで引き受けた。
 
 2. 匿ってくれたお礼に無報酬で引き受けた。

  3. 依頼を無視して立ち去った。

ゴルゴ13は依頼を無視して立ち去ったと思います(たぶん)。しかしレトラの依頼は実行されました(たぶん)。結果的にゴルゴ13はレトラの依頼を無報酬で引き受けたことになります。無報酬で引き受けつつ、薄幸の依頼主にあえて無報酬で引き受けるとは言いわない……これがゴルゴ13の美学というものです。
 
 

PART 3 目算は外れて……

ニューヨークの民間軍事会社UDSS(ユニバーサル・ドローン・セキュリティ・サービス)の本社に、国務省(日本の外務省に相当)とペンタゴン(国防総省)とCIA(中央情報局)の役人が招かれて新しく開発された軍事用ドローンについて説明を受けていました。オールバックが国務省、神経質そうなメガネがCIA、軍服を着た禿頭がペンタゴンの役人です。

モニターに映し出された殺戮シーンは衝撃的でしたが、あまりにも衝撃的なために国務省の役人が予算獲得の説得工作にこんな映像は使えないと言い出しました。「(もう少し)議員の誰もが、期待する実績」を示してほしいというのです。
 
UDSSが開発した軍事用ドローンは、これまでの無人機に比較してはるかに格安です。同じ無人機でもリーバ―なら1機1700万ドル(約20億4000万円)、それよりも安いプレデターでも450万ドル(約5億4000万円)はします。これに対して、UDSSが開発した軍事用ドローンはわずか1万ドル(約120万円)です。
 
これだけ安ければお試しで使ってみる価値はあります。実績もへったくれないと思うのですが、世の中には米国にとってもっと安上がりな味方がいました。

CIA   「ホワイトハウスが日本政府に圧力をかけ、新安保法案を通させた。もうすぐ自衛隊が大いに働いてくれることになる。」

ペンタゴン 「うむ。君ら(民間軍事会社)に高い金を払って頼んでいる重要施設や弾薬輸送の際の警護、要人警護等は、彼らがやってくれることになるんだ。」

国務省   「日本の自衛隊は優秀な上に、規律が確立しているからな。ヘタなPMC(民間軍事会社)より遥かに優秀だ。第一、我が国の出費がなくて済むからね。」

ペンタゴン 「と、言う事だ。ま、日本の自衛隊より君達のドローンの方が優秀である事を示す実績でもできたら、また連絡しくれたまえ!」
 
軍事用ドローンで大儲けができるはずだったのに、古狸たちの目算は外れてしまいました。ちなみに、迷彩服を着た顔に火傷の痕のある男はメイザー、軍事用ドローンを開発た技術者はベルという名前がありました。しかし投資家の古狸は依然として名前が不明です。
 
 
 

PART 4  銃職人デイブ・マッカートニー

ゴルゴ13の無茶な要求にブツブツ文句を言いながらもいつも必ず応えてくれるのが凄腕の銃職人デイブ・マッカートニーです。デイブの銃職人としての腕前はスナイパーのゴルゴ13並みです。ゴルゴ13はデイブの銃職人としての腕に全幅の信頼を置いています。
 
ゴルゴ13はデイブに戦闘機並みの能力を持つ機器が欲しいと依頼しました。しかし銃専門のデイブにあっさり断られてしまいました。それでもその代わりに「戦闘機なんかより何倍も強力な能力を持つ奴」が見つかったといわれました。なにやら秘密兵器みたいです。

ゴルゴ13はデイブから腕に"SLQ-32"という入れ墨のある男を紹介されました。ゴルゴ13はその男に大金を渡して何かを依頼しました。何を依頼したのかは不明です。
 
 
 
PART 5 一か八かの……

NYマラソンのスタート地点でUDSS社のドローンがイスラム過激派と思われるテロを防いだというニュースが流れました。しかしこれは、古狸が考えたヤラセでした。もしバレたら軍事用ドローンの信用は地に墜ちてしまいます。しかもこの程度のテロ防止ではドローンの実力をアピールするには力不足です。ホワイトハウスを動かすことはできません。
 
ほかにもっといいアイデアはないのかと、投資家の古狸と迷彩服のメイザーが口論しているところに開発技術者のベルが血相を変えて飛び込んできました。ラガーディア空港で警備に当たっていたドローンがニューヨークにやってきたゴルゴ13を撮影していたというのです。
 

ゴルゴ13はなぜニューヨークにやってきたのか……ゴルゴ13の標的はひょっとすると自分たちかもしれないと考えたメイザーは、腹をくくりました。ゴルゴ13を実験の標的にするつもりです。

 「奴を始末すれば、アメリカ政府だけでなく、世界中から、我が社のドローンへの注文が来るぞ!」

軍隊なら一個師団に匹敵するといわれているゴルゴ13を標的にするなんて……気弱なベルはビビりまくっていましたが、古狸は巨万の富にありつけると考えて大乗り気です。

そのころゴルゴ13はモーターボートで水上からマンハッタンに向かっていました。ゴルゴ13は古狸たちが自分の現在位置を把握していることをすでに承知していました。やがて軍事用ドローンが自分に襲いかかってくることも想定済みです。銃職人のデイブ・マッカートニーが危惧していたように、ゴルゴ13は自分を囮にして逆襲の一手を考えていました(たぶん)。

ゴルゴ13にどんな秘策があるのか……次号・後編(完結編)は巻頭カラーです。

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