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2016年2月28日 (日)

小田急線沿線自然ふれあい歩道・「新松田駅コース」を歩く

早咲きの河津桜は今が見ごろです。河津桜は、すぐに散ってしまうソメイヨシノと違って見ごろが延々と1か月ぐらい続きます。二月に咲くので梅と勘違いしている人もいるかと思います。

河津桜といえば静岡県の河津町(原木がある)が有名ですが、小田急線沿線自然ふれあい歩道にも河津桜の名所があります。新松田駅コースの西平畑公園です。今年の松田町の桜まつりは2月13日(土)から3月13日(日)までの約1か月間です。

去年3月15日に新松田駅コースを歩いたときは、散り初めでようやく見頃を過ぎたといった感じでした。

今年は2月5日に新松田駅コースを歩きました。さすがにまだ桜まつりの準備中で提灯を吊るす作業をしていました。それでも少し咲いている河津桜もありました。
 
 

さて、自然ふれあい歩道の新松田駅コースですが、このコースは新松田駅をスタートしてまず延命寺に向かいます。延命寺を抜けて急坂のヘアピンカーブを上ると、東名高速沿いにしばらく下り坂が続きます。この下り坂で体力を温存して西平畑公園に向かいます。西平畑公園の入口にあたる自然散策路はつづら折りの階段になっています。ここが河津桜の名所です。自然散策路の階段の厳しさは自然ふれあい歩道全70コースの中でも屈指の難所です。ノンストップで階段を上りきると疲労困憊でひと休みしたくなります。ここから眺める大パノラマはまさに絶景です。
 
西平畑公園にはふるさと鉄道(ミニSL)というのがあります。このミニSLは実際に煙を吐いて走るらしいですが、まだ見たことはありません。こどもの館から自然館まで、このふるさと鉄道の線路沿いを歩きます。

自然館から先は舗装されていない山道に入ります。この山道は「松田山みどりの風自然遊歩道」という名前がつけられています。このあたりには野生のシカやイノシシが出るらしく、畑を荒らされては大変です。いたるところにフェンスが張り巡らされています。しばらく行くとシカよけのゲートがあります。カギを開けてゲートをくぐったら、またきちんとカギをかけておかなくてはいけません。何となく"秘境"に来たという気分になります。

ゲートを抜けると舗装された道に出てしばらくは上り坂が続きます。周囲はミカン畑です。上り坂が終わると今度は下り坂になります。この下り坂では随所で大パノラマの絶景が眺められます。下り始めてから河南沢配水池まで、歩数にして約1600歩です。ここは一気に駆け下ります。

配水池を過ぎても下り坂は続きますが、さすがに疲れるのでここからは歩くことにします。配水池からゴールの新松田駅まで約1kmです。

チラシでは新松田駅コースのルート合計は約3.9kmとなっていますが、歩数から計算すると5.5kmぐらいあります(0.75m×7400歩)。アップダウンが多くてけっこうきついコースです。体感的には6kmぐらい歩いた気分になります。甘く見てはいけません。

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2016年2月27日 (土)

「ゴルゴ13」第560話「縄文の火 前編」を読む

PART 1 藤山の思い

青森県の三内丸山遺跡(広さは東京ドーム7個分)には「縄文時遊館」という資料館が併設されています。縄文時遊館では出土品の展示のほかに様々なイベントが催されています。

第560話「縄文の火」に出てくる四内外山遺跡はこの三内丸山遺跡がモデルになっています。四内外山遺跡に併設されている「縄文まほろば遊学館」は「縄文時遊館」がモデルです。「ゴルゴ13」はフィクションですが、虚実が微妙に入り混じっています。後に出てくる山梨県の津金御所前遺跡は実在する遺跡です。

さて、第560話です。縄文まほろば遊学館で夏休みの自由研究のために集まった中学生を相手に、縄文文化について熱く語っている四十がらみの男がいました。藤山まさひと(仮)です。藤山は縄文文化の研究をしている在野の考古学者です。タラコ唇でなければけっこうイケメンですが、無精ひげを生やしていていかにも貧乏くさい男です。
 
藤山には但馬祥太郎という恩師がいました。但馬は帝都大学の教授で著名な考古学者です。その但馬の講演会が青森市文化会館で開催されることが決まりました。
 
講演会の開催を知った藤山は久しぶりにかつての恩師に会いたくなりました。藤山は但馬教授に電話をしました。しかし但馬の反応は冷淡でした。

 「講演会は初心者相手のものだから、来なくていいよ藤山君……」
 
 「でしたら、その後でお酒でも……先生と久しぶりに、お話がしたいので……」
 
 「悪いが忙しいんだ。また今度にしよう……」

電話は一方的に切られてしまいました。但馬は露骨に藤山との接触を避けていました。
 

藤山は中学生のときに但馬教授に言われた言葉を思い出していました。

 「先生は私に、こう語った。"研究において、君と私は対等なんだよ……君が縄文のことを一生懸命考える、私も一生懸命考える。そこに差はない"」

藤山はこの言葉に励まされて縄文文化の研究に取り組みました。縄文文化の研究はいまや藤山にとってライフワークになっています。藤山は研究一筋の生活を送っています。まだ独身です。アルバイトをしながら安アパートで質素な暮らしを続けています。
 
 
藤山には但馬に会ってどうしてもはっきりさせておきたいことがありました。藤山は嫌がられるのを覚悟で「来なくていい」と言われた講演会に出かけていきました。

 


PART 2 修復を巡る論争

青森市文化会館で「縄文文化とは何か?」と題する但馬教授の講演会が催されています。講演会に聴衆として参加した藤山は、講演終了後に但馬教授を半ば強引に食事に誘いました。但馬教授はいかにも迷惑そうでしたが本人を目の前にしては無下に断ることもできません。しぶしぶ食事に付き合うことになりました。
 
藤山と但馬教授は発掘された土器や土偶の修復に関しての見解が対立していました。但馬が藤山と接触するのを避けているのはそのためです。

 「……土器や、土偶の欠損部分を境目もなく結合し、アクリルできれいに塗装する……先生は、あの修復をどうお考えですか?」

 「それは、以前にも話したはずだ。」

 「もう一度聞かせて下さい!」

 「縄文人の気持ちを理解するには、なるべく、その当時の状態に近づけるべきだ。」
 
 「そうでしょうか?出土した状態のままの方が、過去の年月を思えて、良いのではないでしょうか?」
 
 「そんな事はない!修復によって生き生きと蘇らせる。その事で縄文文化の良さがわかるのだ。」

 「しかし、それは学問の領域を超えているのでは?」
 
二人の見解はどこまで行っても平行線です。藤山には但馬教授が過剰な修復にこだわる真意がわかりません。藤山は但馬教授が文化財修復業者から賄賂をもらっているのではないかと疑念を抱くようになりました。
 
 
 
PART 3 謎のアメリカ人

来日したアランというアメリカ人が藤山に会いたいと言ってきました。アランも考古学者です。藤山の論文を読んで興味を持ったというのです。藤山は新幹線の改札口までアランを出迎えに行きました。
 
 

PART 4 アランの正体

藤山はアランに四内外山遺跡を案内しました。アランは藤山の説明にいちいち頷いて賛同していました。特に展示場の縄文土器には「エクセレント!素晴ラシイ!」を連発して目の色を変えていました。

二人は考古学者同士意気投合していっしょに夕飯を食べることになりました。藤山が青森の郷土料理を紹介したいと申し出たのに対して、アランはすでに寿司店を予約していると言い出しました。

藤山がアランに連れていかれたのは老舗の高級寿司店です。アランはどうやらこの寿司店が初めてではないようです。高そうな寿司を頬張ってくつろいでいるアラン見て藤山は何だか不安になってきました。
 
寿司店を出てからアランは藤山のボロアパートにやってきました。アランが藤山に接触してきたのは縄文文化を研究している藤山が所有している出土品を買い取って転売して儲けようとしていたのです。

 「土偶ヤ土器ハ一級ノ美術品ナノデス。今マデハ、ソレホド注目サレテキマセンデシタガ、コノ10年デ、コレクションヲ始メル者ガ、タクサン出テイマス……1千万円程度ナラ、スグニ売レテシマイマス!物ニヨッテ1億円モアリウル。デスカラ、ゼヒ藤山サン二、ゴ協力シテイタダキタイノデス!」

アランは手付金(?)を置いていこうとしました。しかし考古学の貴重な出土品を売るなど言語道断です。だいたいそんな貴重な出土品を藤山は持っていません。純朴でバカ正直な藤山は金を受け取らずにアランを追い返してしまいました。
 
 

PART 5 但馬の焦燥

縄文土器や土偶はアメリカやヨーロッパのオークションで高額取引がされていました。中には1億9千万円の値がついたものもありました。こうした縄文土器や土偶は日本人の研究者が横流ししていたのです。

そのことに気がついた藤山は、出土品の転売を商売にしているアランは自分以外にも日本人の研究者に接触しているに違いないと思いました。そのとき、藤山の脳裏に浮かんだのは但馬教授の顔でした……。
 
 
国立帝都大学の但馬教授の研究室に来客がありました。アランです。アランは開口一番「実ハ、藤山サント会ッテマシタ。」と但馬教授に告げました。

驚いたのは但馬教授です。但馬教授は欠損部のある土偶や土器を修復して無傷で発見されたかのように偽って高値で横流ししていたのです(たぶん)。もし但馬教授がアランと関係していることが藤山に知られたら、横流しの事実が公表されてしまうかもしれません。そうなれば、但馬教授の学者人生はお終いです。それどころか詐欺師として犯罪者の烙印が押されることになるかもしれません。
 
 研究者は研究できるだけで嬉しいんだよ

 
金銭は関係ない。まして自分は、縄文文化の研究

 
農耕文化が普及し、貧富の差が生まれる前の時代の人間なんだ。だから、富は求めないんだよ

かつて藤山にこのように語っていた但馬教授も金の魔力には勝てませんでした。アランに唆されて研究者としての魂を売り渡してしまったのです。

 「結局ハ金ガ欲シクナッテシマッタ……人間ハ富ヲ得ルト、変ワッテシマウモノデスヨ……」

 

 

 

前編はここまでです。この流れだと但馬教授が藤山の暗殺をゴルゴ13に依頼しそうですが、藤山の暗殺ならそれほど難しくありません。わざわざゴルゴ13に依頼するというのは不自然です。それに、悪人(?)の依頼でゴルゴ13が善人(?)を暗殺するというのもストーリー的にありそうもないです。
 
はたしてゴルゴ13は誰の依頼で誰を暗殺することになるのでしょうか?前編にはゴルゴ13はまったく登場してきませんでした。

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2016年2月20日 (土)

「ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」ハード★★★★★・最終章の攻略法

「if」は易しすぎるし「覚醒」は難しすぎるという人には、「新・暗黒竜と光の剣」がおススメです。

「新・暗黒竜と光の剣」は難易度がノーマルと5段階のハードに分かれています。ハード★★★までは正攻法でもなんとか攻略できます。しかしハード★★★★になると、24章、最終章など、増援を相手に正攻法で闘っていたのではとてもじゃないけど攻略は無理です。

24章は短期決戦で攻略するだけならそれほど難しくありません。しかし秘密の店で買い物をして宝箱のオームの杖も回収するとなると若干工夫が必要になってきます。いずれにしてもワープの杖を使うことになりますが、ワープの杖は最終章を攻略するのに3本必要です。使い切ってしまわないように注意しましょう。

 
「新・暗黒竜と光の剣」ハード★★★★★・最終章の攻略法・その1

1ターンで攻略します。

出撃ユニット

 マルス Lv.30  ファルシオン
 アベル Lv.20 グラディウス
 マリク Lv. 7 エクスカリバー
 レナ  Lv.13 ワープ
 ウェンデル* Lv. 9 大地のオーブ
 ボア  Lv. 4 ワープ
 マリア  Lv. 3  リブロー
 エリス Lv. 1 ワープ
  ロレンス* Lv. 5 ウェンデルがら大地のオーブを受け取る

大地のオーブを発動する係はウェンデルとロレンスでなくてもかまいません。誰が発動してもダメージは13です。

新規参入ユニット
 ガトー Lv.18 リザーブ ←これしか使わない

初期配置は、左上にボア、ロレンス、ウェンデル、マリク、中央下にマルス、エリス、アベル、レナ。マリアはリブローの杖を使うだけなので空いているところならどこでもよい。 

1. まずウェンデルが大地のオーブを発動します。
2. 連続して大地のオーブを発動すると弱体ユニット(HP26以下)が死んでしまいます。そこでガトーがリザーブの杖を使って全員のHPを回復します。
3. ロレンスが大地のオーブを発動します。
4. マリアがリブローでマルスのダメージを回復しておきます(これはメディウス攻撃時に即死するのを避けるためです)。
5. ワープの杖でメディウスの近くにマルス、マリク、アベルを送り込む
6. マリクがメディウスの前にいるマムクートを倒す。
7. マルスがメディウスを攻撃する。必殺が出ればここでクリア。
8. マルスに必殺が出なかったときは、アベルでメディウスを攻撃する。アベルに必殺が出ればクリア。出なかった場合はリセットして再挑戦。

※成長段階の違いで、メディウスの前にいるマムクートをマリクとアベルのふたりがかりでないと倒せないケースがあるかもしれません。そのときはクリアできる確率がかなり下がります。

「新・暗黒竜と光の剣」ハード★★★★★・最終章の攻略法・その2

面倒なことが嫌いな人にはこの方法がおススメです。

出撃ユニット

 マルス Lv.30  ファルシオン、メリクル
 アベル Lv.20 グラディウス
 マリク Lv. 7 エクスカリバー
 レナ  Lv.13 ワープ
 ボア  Lv. 4 ワープ
 エリス Lv. 1 ワープ

1.マルス、アベル、マリクをワープの杖でメディウスの近くに送り込む。
2.マリクとアベルでメディウスの前にいるマムクートを倒す。
3.マルスがファルシオンでメディウスを攻撃する。必殺が出ればクリア。必殺が出なかったらリセットしてやり直し。

マリクに必殺が出てメディウスの前にいるマムクートをマリクだけで倒せた場合はラッキーチャンスです。マルスはファルシオンではなくメリクルでメディウスを攻撃します(ファルシオンよりもメリクルのほうが必殺が出やすい)。マルスに必殺が出てもメディウスに若干HPが残ります。最後はアベルでとどめを刺します。
 
 
 
※チキに死亡してもらって24章の外伝を発生させたら、最終章の新規参入ユニットがガトーではなくナギになってしまいました。ナギでは攻略法・その1が成立しません。困り果てて思いついたのが攻略法・その2です。攻略法・その2のほうがシンプルで上級者っぽいです。

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2016年2月19日 (金)

2016年冬ドラマ・「家族ノカタチ」・このドラマは浩太(髙田彪我)の笑顔が素晴らしいです。

2016年の冬ドラマは、恐ろしいドラマから笑えるドラマまで、見ごたえのあるドラマが多いです。中でもイチオシなのが「家族ノカタチ」です。視聴率が冴えなくてもこのドラマは面白いです。

39歳独身の永里大介(香取慎吾)はプライバシーを重んじる絶対的個人主義者です。他人に干渉されることを極度に嫌います。一見自己中の性悪男みたいですが、本当はそんなに悪い人ではありません。自分だけの"城"のつもりで購入したマンションに転がり込んできたダメ親父の陽三(西田敏行)を追い出さずに居候させてあげているし、空気が読めないバカ女の莉奈(水原希子)をツーリングに誘ってあげたりもしています。大介は莉奈に関してはまったく下心がありません。恋愛感情ゼロです。ただ莉奈があまりにもピントがずれているので気の毒になってツーリングに連れて行ってあげたまでです。莉奈が変に誤解すると面倒なことになりそうですが、誤解するほうが悪いです。
 
大介の父親の陽三は最愛の妻・美佐代(浅茅陽子)に先立たれ、最近になって恵(水野美紀)という変な女と再婚しました。陽三70歳、恵41歳です。恵も再婚で、恵には浩太(髙田彪我)という中学生の連れ子がいました。

恵は浩太を陽三に預けたままいなくなってしまいました。どうやら恵が年の離れた陽三と結婚したのは、連れ子の浩太を陽三に押し付けて身軽になりたかったからみたいです。なんて女だ。

学校に通っていなかった浩太を書類をそろえていろいろ骨折って学校に通えるようにしてあげたのは大介でした。大介ってけっこういいやつです。

浩太は寡黙な少年でめったにしやべりません。それでも信頼しきった目で大介を見ています。大介のおかげで養護施設に入ることなく学校に通えるようになったのがよほど嬉しかったみたいです。浩太は大介がいい奴だということを見抜いています。

浩太には同年代の友達がいません。周りにいるのはクセのある変な大人ばかりです。それでも最近は笑顔を見せるとが多くなりました。少ししゃべるようにもなりました。浩太の満ち足りた感じの笑顔を見ているとなんだかこちらまで嬉しくなってきます。このドラマの陰の主役は浩太です。

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2016年2月13日 (土)

「ゴルゴ13」第559話「置き去りの街」を読む

米国フロリダ州のマイアミ・デート郡に、ケビンとマーロンという兄弟が住んでいました。兄のケビンは頭は切れるけど冷酷な男です。弟のマーロンは勉強嫌いで喧嘩だけは強い単細胞の男でした。

7年前、兄のケビンは娼婦と遊んでいてクスリの過剰摂取で娼婦を殺してしまいました。ケビンは弟のマーロンに身代わりになってくれるように泣いて懇願しました。

気のいいマーロンは許嫁のリタを兄に任せて兄の身代わりとして服役しました。そのマーロンが7年間の刑期を終えて出所してきました。

7年ぶりにマーロンが見た街は様変わりしていました。街は寂れ果て、かつてマーロンが住んでいた家も取り壊されてなくなっていました。

兄ケビンは"慈善事業団体"を悪用してぼろ儲けをしていました。今では富裕層が住む"新しい街"に引っ越していました。

ケビンはマーロンの許嫁だった美貌のリタを自分の女房にしていました。ケビンにとって弟のマーロンはもはや邪魔者です。ケビンは出所したマーロンに殺し屋を差し向けました。殺してしまうつもりです。恩を仇で返す……これが卑劣な人間の常套手段です。
 
しかしマーロンを亡き者にしようとしたケビンの計画は失敗しました。今度はケビンが殺される番です。ケビンの暗殺をゴルゴ13に依頼したのはマーロンの許嫁だったリタでした。リタは無理やりケビンの女房にさせられていました。本当はリタはまだ弟のマーロンを愛していたのです。

しかしリタの想いはマーロンには伝わりませんでした。リタを兄に奪われて絶望したマーロンが選んだ道はリタとの無理心中でした。
 
 「リタ……行こう、2人っきりの"世界"へ……」

 
「ゴルゴ13」シリーズには、たまに詩情豊かな読み切りの短編があります。この「置き去りの街」も、ラスト5ページに注目してほしいです。水平線に沈んでいく夕日を背景に、マーロンとリタが心中するシーンなど、まるで名作映画のワンシーンようではありませんか。
 
 
 
 

さて、第559話「置き去りの街」には富裕層が住む"新しい街" というのが出てきます。作中の新しい街"リトルサンシャイン"というのは架空の街だと思いますが、それでも解説で語られている二極化する米国の現状は事実であり深刻です。

2005年にジョージア州フルトン郡から、サンディ・スプリングス市が独立したのを皮切りに、全米各地で富裕層が元の所属する郡部から"新しい市"を独立させる動きが広がっている。

多額の税金を納める富裕層が住む"独立市"だけが、保安、医療、公衆衛生など手厚い行政サービスを享受し、取り残された"旧市"地域の住民は、納税額の低下による予算不足で、必要なサービスが受けられなくなっている。

米国では、まさに1%の富裕層が99%の貧困層を切り捨てようとしています。富裕層の立場に立てばその憤懣やるかたない気持ちもわからないではないですが、なんだか殺伐とした気分になってきます。富裕層がエゴをむき出しにしている米国の現状を考えると、日本はまだまだ貧乏人に優しい国だといえます。

詳しくは → http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3488_all.html

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2016年2月 5日 (金)

広末涼子と内田有紀の「ナオミとカナコ」・こんな恐ろしいドラマは初めてです。

加奈子(内田有紀)とその親友の直美(広末涼子)が共謀して、加奈子の夫の達郎(佐藤隆太)を殺そうとするお話です。達郎殺害に至るまでのプロセスが克明に描かれています。リアリティがあって本当に恐ろしいです。ハラハラドキドキの連続で心臓が止まりそうになります。怖いよ~。
 
このドラマを観ていたら、ドストエフスキーの「罪と罰」を連想していました。「罪と罰」は金貸しの老婆殺しのお話ですが、サスペンスタッチのかなり恐ろしい小説です。このドラマはハラハラドキドキ感が「罪と罰」に非常によく似ています。
 
 
「ナオミとカナコ」には高畑淳子が中国人役で出てきます。高畑淳子のインチキ中国人(ドラマの役としてはホントの中国人)ぶりがこのドラマで唯一笑える要素です。そうは言っても高畑淳子のひょうきんな中国人が時として見せる鋭い眼光がこれまた怖いです。
 
とにかく達郎が加奈子に暴力を振るうシーンが霞んでしまうほど、このドラマにはドキドキするシーンががてんこ盛りです。ありきたりな怪談よりも怖いです。

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マイナス金利が適用されるのは10兆円程度らしいです

個人預金のマイナス金利否定=日銀総裁

2016年2月4日(木)15時48分配信 時事通信

 黒田東彦日銀総裁は4日の衆院予算委員会で、導入を決めたマイナス金利政策について「必要になれば、追加緩和を当然検討する」と述べ、マイナス幅の拡大を辞さない考えを強調した。その上で、既にマイナス金利を採用している欧州の事例を踏まえ「個人の預金にマイナス金利が付くことはないだろう」と指摘した。

2月4日の日経新聞朝刊によれば、日銀は「16日に始まる金融機関が日銀に預けるお金(当座預金)へのマイナス金利の対象が10兆円程度になる」と公表したそうです。その後も10兆~30兆円に抑える方針だとか。

よくわからないのはマイナス金利を適用された預金を金融機関はそのまま放置しておくものなのでしょうか。常識的に考えれば、マイナス金利が適用された預金は速攻で引き出されてしまうと思うのてすが……。

さらに、日経新聞によれば、「2月時点の(日銀の)当座預金残高は260兆円の見込み。このうち210兆円は年0.1%の金利を支払う。マイナス金利の10兆円を除いた残りの40兆円の金利は0%。当座預金は今後、年80兆円程度増える見通しだが、増える分の大半は金利0%とする」とのこと。

そりゃあ当座預金残高260兆円すべてにマイナス金利が適用されるとなれば大問題です。大混乱が起きます。しかしマイナス金利が適用されるのはたかが10兆円程度です。マイナス幅の拡大はできてもマイナス金利を適用する預金残高の拡大はおそらくムリです。世間は何を大騒ぎしているのでしょうか。

マイナス金利よりも今後増加する当座預金残高に対しての金利0%というほうが金融機関にとっては痛いのではないでしょうか。もう金利が貰えなくなります。

今後は当座預金を積み上げても金利は0%だとすれば、金融機関はそれでも日銀に国債を売るでしょうか。日銀は年間80兆円の国債の購入に支障はないと考えているようですが、日銀の国債購入もそろそろ限界みたいです。購入に支障があっても想定内かもしれません。

マイナス金利の導入以来、国債の金利が下がり続けています。一方で株式市場には配当利回りが2%(0.2%ではない!!)を超える銘柄がゴロゴロしています。それなのにマイナス金利に反応して株価が上がったのは、1月29日(金)と2月1日(月)の二日間だけでした。株価はその後元に戻ってしまいました。

この時期、日銀が何を目的としてマイナス金利を導入したのかわかりませんが、もしこれが即効性を狙った株価テコ入れ策だったとしたら大失敗でした。株式市場は金利の低下による金融機関の収益悪化懸念に反応してしまいました。

それでも長い目で見れば、マイナス金利の影響で行き場を失った投資資金が株式市場に回帰してくることも考えられます。この低金利の時代に配当利回り2%というのはあまりにも魅力的です。

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