<舛添都知事>知事不信任案「参院選後まで猶予を」
毎日新聞 6月13日(月)21時35分配信
◇リオ五輪後も批判が続くなら「辞職もやむ得ない」示唆
東京都の舛添要一知事は13日、都議会総務委員会の集中審議で、共産が今定例会に提出する方針の知事不信任案について「可決されると(8~9月の)リオデジャネイロ五輪・パラリンピックの最中に選挙を行わなければならない。(終わるまで)猶予を頂きたい」と述べた。その上で「猶予の後で知事にふさわしくないと判断されれば不信任案を出してほしい」と述べ、リオ大会後も批判が続くなら辞職もやむを得ないとの考えを示唆した。さらに今後の給与を全額受け取らないと表明した。
「給与を全額受け取らない」には議場に笑い声が起きていました。半額でだめなら全額返上って発想がいかにもセコイです。テレビでは舛添要一が猶予を求めているのはリオ五輪の閉会式に出たがっているからだと解説していました。でも本当はは違うと思います。
自民党が舛添要一をかばいきれなくなっているのは7月の参院選への影響を考えているからです。民進党のある幹部が言うことには「選挙演説で一番反応が良いのは舛添問題」だとか。今不信任案が提出されれば自民党も「ノー」とはいえません。しかし参院選が終わってしまえば事情は違ってきます。
舛添要一の「リオ大会後も批判が続くなら辞職もやむを得ない」を「参院選後も批判が続くなら辞職もやむを得ない」に置き換えるとわかりやすいです。
総務委員会の集中審議をテレビで見ていましたが、トップバッターの自民党都議はいやいや質問しているようで、能書きばかりが多くて迫力がなく、聴いていてイライラしました。参院選前の今であんなふうなら参院選後になったらもっと腰が引けてしまいます。参院選後になれば、野党が不信任案を提出しても何だかんだ理屈をこねまわして自民党が反対する可能性が大です。参院選後になっしまえば不信任案の可決はほとんど不可能になります。そうなれば舛添要一としては作戦大成功です。
政治の世界というのは複雑怪奇です。何が本音で何が建前なのかわかったものではありません。野党側としても、本音では、不信任案が否決されて舛添要一が粘ってくれたほうが参院選が有利に戦えるから望ましいと考えているかもしれません。そうはさせてなるものかと自民党はいやいや不信任案に賛成することになります。野党は賛成だけど反対、与党は反対だけど賛成……なんのこっちゃ。
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